「バブ・エル・マンデブ海峡」の版間の差分

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約20万年前に[[東アフリカ]]の[[大地溝帯]]で誕生した[[現生人類]]は、約7万年前の[[最終氷期]]の始まりにより気候が乾燥化し、草原および狩りの獲物が減少したために移住を余儀なくされ、[[海水準変動|海水準]]が降下したためにバブ・エル・マンデブ海峡の幅が11kmほどに縮まった時に、海峡を通じてアラビア半島南部へ渡ったとする仮説がある。
 
当時もアラビア半島内陸部には砂漠が広がり、人類の生存に適していなかった一方で、海水準の低下によりアラビア半島南部沿岸は今よりも陸地が広く、[[インド洋]]の[[モンスーン]]を水源とする、淡水の湧く[[オアシス]]が点在し、それを頼りに海岸沿いに移動したとされる。現在の[[イエメン]]から[[オマーン]]にかけての陸地に、約7万年前から約1万2000年前までの間、人類が住んでいた痕跡がある。オマーンには現在でも当時の名残を思わせる[[ドファール山地]]が存在する。アラビア半島を海岸沿いに反時計周りに移動すれば、[[ペルシャ湾]]へと到達する。ペルシャ湾は現在平均水深40m50mほどの浅い内海で、当時は[[ホルムズ海峡]]のあたりまで、周囲から河川が流れ込む水と緑の豊かな陸地(峡谷)だったと考えられている。人類はそこからさらに[[メソポタミア]]や[[ヨーロッパ]]や[[アジア]]や[[オーストラリア]]や[[アメリカ大陸|南北アメリカ]]に拡散したとされる。約1万2000年前に[[氷河期]]が終わり、海水準の上昇により海中に没したそれらの陸地を、「[[エデンの園|エデン]]」に比定する仮説もある。
 
== 関連項目 ==