「ビーチクラフト キングエア」の版間の差分

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一方、その後登場したライバル機([[パイパー・エアクラフト|パイパー]]社製[[:en:Piper PA-31T Cheyenne|シャイアン]]、[[ロックウェル・インターナショナル|ロックウェル]]社製[[エアロコマンダー 500|ターボコマンダー]]、[[セスナ]]社製[[:en:Cessna 425|コンクェスト]]など)は、ベース機がキングエアのベースであるクイーンエアと比べて小ぶりであったことからキャビン容量ではキングエアには敵わず、大柄なキングエアが不得意とする高速性能を伸ばすことに活路を見出し、細身の胴体を活かすことで300kt(555km/h)級の高速巡航を謳うようになったが、キングエアほどの成功は収められず、結局キャビン容量や用途拡張性の点でキングエアに敗れたといえよう。
 
ビーチ社はモデル300で300ktの巡航性能を実現したが、ライバル機と比べて機体価格や運航コストは高価であり全くクラスの違う機体である。その点グッドバランスであったモデル200は順調に生産数を伸ばしていった。キングエアは大型化されるにつれて、力強い外観に加えて独特の高級な雰囲気を持つようになり、これは企業所有のビジネス機マーケットで強い優位点となった。ビーチ社の設計思想である機体の堅牢性や信頼性もさることながら、機体価格や運航コストを上回る価値を時代を超えて顧客に提供し得たことが、シリーズとしての成功要因であろう。今なお高水準を保つ中古価格(リセールバリュー)がそれを如実に物語っている。
 
1980年代後半にはマーケット状況にも変化が見られ、多くのライバル機は生産を終了、性能が向上したターボプロップ機と、普及型の小型ジェット機のマーケットが一部オーバーラップするようになり、これが現在も続いている。