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|省略 = 哺乳綱
|名称 = クビワオオコウモリ
|画像=[[ファイル:Pteropus-dasymallus-yayeyam.jpg|250px|クビワオオコウモリ亜種ヤエヤマオオコウモリ]]
|画像キャプション = クビワオオコウモリ<br />亜種'''ヤエヤマオオコウモリ'''<br />''Pteropus dasymallus yayeyamae''
|status = NT
|status_ref = <ref group="a" name="cites">
10行目:
</ref><ref group="a" name="iucn">
[http://www.iucnredlist.org/ The IUCN Red List of Threatened Species]
* Heaney, L., Rosell-Ambal, G., Tabaranza, B. & [[伊澤雅子|Izawa, M.]] 2008. [http://www.iucnredlist.org/apps/redlist/details/18722/0 ''Pteropus dasymallus'']. In: IUCN 20112013. IUCN Red List of Threatened Species. Version 20112013.1.
</ref>
|status_text = [[絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約|ワシントン条約]]附属書II
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|和名 = クビワオオコウモリ
|英名 = [[w:Ryukyu_Flying_Fox|Ryukyu flying fox]]
|生息図 = [[画像:Ryukyu Flying Fox area.png|250px]]
|生息図キャプション = クビワオオコウモリの生息域
}}
 
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== 分布 ==
;''P. d. dasymallus''　エラブオオコウモリ
:[[日本]]（[[悪石島]]、[[口永良部島]]、[[宝島_(鹿児島県)|宝島]]、[[中之島 (鹿児島県)|中之島]]、[[平島_(鹿児島県)|平島]]）[[固有種|固有亜種]]<ref name="fn1">[[阿部永]]監修、[[阿部永]]・[[石井信夫]]・[[伊藤徹魯]]・[[金子之史]]・[[前田喜四雄]]・[[三浦慎悟]]・[[米田政明]] 『日本の哺乳類【改訂2版】』 東海大学出版会、[[2008年]]、27、159頁。</ref><ref group="a" name="bio">[http://www.biodic.go.jp/index.html 環境省 自然環境局 生物多様性センター]
* [http://www.biodic.go.jp/rdb_fts/2000/74-057.html 絶滅危惧種情報(動物)- エラブオオコウモリ -]
* [http://www.biodic.go.jp/rdb_fts/2000/74-089.html 絶滅危惧種情報(動物)- ダイトウオオコウモリ -]
</ref>
[[フィリピン]]北部の島嶼で確認例があるが詳細は不明<ref name="fn3"/>。:記載者による[[屋久島]]での分布記録があるものの発見例がなかったため疑問視されていたが、[[1992年]]に基亜種の死骸発見例があり口永良部島からの飛来、あるいは分布しているが生息数が極めて少なく発見例がなかったと考えられている<ref name="fn4">[[國崎敏廣]]、[[船越公威]] 「[https://www.jstage.jst.go.jp/article/mammalianscience/35/2/35_2_187/_pdf 屋久島で発見されたエラブオオコウモリ''Pteropus dasymallus dasymallus''について]」『哺乳類科学』Vol.35 No.2、[[日本哺乳類学会]]、[[1996年]]、187-189頁。</ref>。▼
;''P. d. daitoensis''　ダイトウオオコウモリ
:日本（[[北大東島]]、[[南大東島]]）<ref name="fn1"/><ref name="fn2">[[小原秀雄]]・[[浦本昌紀]]・[[太田英利]]・[[松井正文]]編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ4 インド、インドシナ』、[[講談社]]、[[2000年]]、66、132-133頁。</ref><ref name="fn3">[[金城和三]]「ダイトウオオコウモリ」「オリイオオコウモリ」「ヤエヤマオオコウモリ」『沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(レッドデータおきなわ)-動物編-』、沖縄県文化環境部自然保護課編 、[[2005年]]、20-21、37-38頁。</ref><ref group="a" name="bio"/>固有亜種
;''P. d. formosus''　タイワンオオコウモリ
:[[台湾]]（緑島）<ref name="fn3"/>固有亜種
;''P. d. inopinatus''　オリイオオコウモリ
:日本（[[沖縄本島|沖縄島]]および周辺の島嶼）<ref name="fn1"/><ref name="fn3"/>固有亜種
:1994-2006年に行われた痕跡や住民への聞き取りも含めた調査では[[阿嘉島]]、[[伊江村|伊江島]]、[[伊計島]]、[[伊是名島]]、奥武島（[[奥武島_(沖縄県名護市)|名護市]]および[[奥武島_(沖縄県南城市)|南城市]]）、[[沖永良部島]]、[[久高島]]、[[古宇利島]]、[[瀬底島]]、[[瀬長島]]、[[津堅島]]、[[浜比嘉島]]、[[平安座島]]、[[宮城島_(沖縄県うるま市)|宮城島]]、[[水納島_(沖縄県本部町)|水納島]]、[[屋我地島]]、[[藪地島]]、[[与論島]]の19島で発見・報告例があるが、数頭から数十頭と生息数が少ないことなどから、沖縄島から一時的に飛来した個体も含まれると考えられている<ref>中本敦、佐藤亜希子、金城和三、伊澤雅子 「[https://www.jstage.jst.go.jp/article/mammalianscience/49/1/49_1_53/_pdf 沖縄諸島におけるオリイオオコウモリの分布と生息状況]」『哺乳類科学』Vol.49 No.1、日本哺乳類学会、[[2009年]]、53-60頁。</ref><ref>船越公威、大沢夕志、大沢啓子 「[https://www.jstage.jst.go.jp/article/mammalianscience/46/1/46_1_29/_pdf 沖縄島周辺島嶼のオリイオオコウモリ''Pteropus dasymallus dasymallus''の分布、特に与論島における生息確認と若干の生態的知見について]」『哺乳類科学』Vol.46 No.1、日本哺乳類学会、[[2006年]]、29-34頁。</ref><ref>船越公威、大沢夕志、大沢啓子「[https://www.jstage.jst.go.jp/article/mammalianscience/52/2/52_179/_pdf 沖永良部島におけるオリイオオコウモリ''Pteropus dasymallus inopinatus''の初記録と生息確認]」『哺乳類科学』Vol.52 No.2、[[2012年]]、179-184頁。</ref>
;''P. d. yayeyamae''　ヤエヤマオオコウモリ
:日本（[[宮古列島]]、[[八重山列島]]、[[波照間島]]）<ref name="fn3"/>固有亜種
 
[[フィリピン]]北部の島嶼で確認例があるが詳細は不明<ref name="fn3"/>。
▲[[フィリピン]]北部の島嶼で確認例があるが詳細は不明<ref name="fn3"/>。記載者による[[屋久島]]での分布記録があるものの発見例がなかったため疑問視されていたが、[[1992年]]に基亜種の死骸発見例があり口永良部島からの飛来、あるいは分布しているが生息数が極めて少なく発見例がなかったと考えられている<ref name="fn4">[[國崎敏廣]]、[[船越公威]] 「屋久島で発見されたエラブオオコウモリ''Pteropus dasymallus dasymallus''について」『哺乳類科学』Vol.35 No.2、[[日本哺乳類学会]]、[[1996年]]、187-189頁。</ref>。
 
== 形態 ==
[[File:Pteropus dasymallus-2010.ogv|thumb|right|夜間のクビワオオコウモリの動画]]
[[体長]]19-25[[センチメートル]]<ref name="fn1"/>。[[体重]]0.3-0.5[[キログラム]]<ref name="fn1"/>。背面を被う体毛は2センチメートル以上に達する<ref name="fn3"/>。脛背面も体毛で被われる<ref name="fn1"/><ref name="fn3"/>。背面の毛衣は暗褐色<ref name="fn2"/>。頸部に首輪状の淡色斑が入る<ref name="fn3"/>。
 
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食性は植物食で、主に[[果実]]（[[クワ科]]など）を食べるが、植物の[[葉]]（[[イチジク属]]、[[イチョウ]]、[[シマグワ]]、[[マルバグミ]]、[[モモタマナ]]など）、[[花]]（[[ビロウ]]など）なども食べる<ref name="fn1"/><ref name="fn3"/><ref group="a" name="bio"/>。
 
繁殖形態は[[胎生]]。10-12月に交尾を行う<ref name="fn3"/>。4-6月に1回に1頭の幼獣を産む<ref name="fn3"/>。生後4-5か月で独立する<ref name="fn1"/>。
 
== 人間との関係 ==
開発による生息地の破壊、および食物の減少により生息数が減少し<ref group="a" name="bio"/>、また人為的に移入されたノネコによる捕食、[[ダイオウヤシ]]や[[ワシントンヤシ]]の葉に絡まり脱出できずに死亡する例もあり生息数の減少が懸念されている<ref name="fn3"/>。さらに台風による直接の被害、および食料の減少などによる生息数も懸念されている<ref name="fn3"/>。日本南大東島ではの[[19731993年]]における亜種ダイトウオオコウモリが、[[1975年]]に基亜種が国の[[天然記念物]]に指生息数は300頭と推定されている<ref name="fn1"/><ref name="fn3"/><ref group="a" name="bio"/>。[[2004年]]に亜種ダオリイトウオオコウモリが[[絶滅のおそれ琉球大学キャンパス内でのあ2001-2002年における野推定生動植物息密度に対して2008-2009年の種推定生息密度は3倍、やんばる地域での保存2004-2005年に関すおける法律|種の保存法]]により国内[[希少野推定生動植物種]]息密度に指対して2008-2009年の推定生息密度は2.7倍に増加しているとされ、これは2005年以降の沖縄島への台風の上陸数が減少したことが原因だと考えられている<ref name="fn3"/><ref中本敦、佐藤亜希子、金城和三、伊澤雅子 group="a" name="env">「[http://wwwci.envnii.goac.jp/indexels/110008661337.htmlpdf?id=ART0009741566&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1375953786&cp= 環境省沖縄島で近年見られるオリイオオコウモリ''Pteropus dasymallus inopinatus''の個体数の増加について]」『保全生態学研究』第16巻 1号、日本生態学会、2011年、45-53頁</ref>。
* [http://www.env.go.jp/nature/yasei/hozonho/list_domestic.pdf 国内希少野生動植物種]</ref>。南大東島での[[1993年]]における亜種ダイトウオオコウモリの生息数は300頭と推定されている<ref name="fn3"/>。
 
;''P. d. daitoensis''　ダイトウオオコウモリ
:{{絶滅危惧IA類|ref=<ref group="a" name="bio"/>}}
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== 画像 ==
<gallery>
Fileファイル:Ryukyu flying fox Stuffed specimen.jpg|クビワオオコウモリの剥製。[[国立科学博物館]]の展示。
ファイル:南大東島 (47).JPG|南大東郵便局（沖縄県南大東村）ポストに展示されている亜種ダイトウオオコウモリの複製
ファイル:Pteropus dasymallus-2010.ogv
</gallery>
 
== 参考文献 ==▼
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
|* コウモリの会編 title=『コウモリ識別ハンドブック』文一総合出版, 2005, 68p.▼
 
== 関連項目 ==
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{{Reflist|group="a"}}
 
{{Animal-stub}}
▲== 参考文献 ==
{{デフォルトソート:くひわおおこうもり}}
{{refbegin|25em}}
[[Category:オオコウモリ科]]　
* {{citation
[[Category:ワシントン条約附属書II]]
| author=藤井晴彦
[[Category:哺乳類天然記念物]]
| author2=長田英己
| title=那覇市域におけるオリイオオコウモリ(Pteropus pselaphon inopinatus)の環境利用,とくに採餌について(那覇市域生物環境調査ボランティア調査報告)沖縄生物学会第34回大会講演要旨
| journal=沖縄生物学会誌
| year=1998
| volume=36
| pages=85-85
| url=http://ci.nii.ac.jp/naid/10001931825/
}}
 
* {{citation
| author=[[船越公威]]
| author2=大沢夕志
| author3=大沢啓子
| title=沖縄島周辺島嶼のオリイオオコウモリ Pteropus dasymallus inopinatus の分布, 特に与論島における生息確認と若干の生態的知見について
| journal=哺乳類科学
| year=2006
| volume=46
| issue=1
| pages=29-34
| url=http://ci.nii.ac.jp/naid/10017603572/
}}
 
* {{citation
| author=[[船越公威]]
| author2=大沢夕志
| author3=大沢啓子
| title=沖永良部島におけるオリイオオコウモリPteropus dasymallus inopinatusの初記録と生息確認
| journal=哺乳類科学
| year=2012
| volume=52
| issue=2
| pages=179-184
| url=http://ci.nii.ac.jp/naid/40019550157/
}}
 
* {{citation
| author=コウモリの会編
▲ | title=『コウモリ識別ハンドブック』
| publisher=文一総合出版
| year=2005
| pages=68.
}}
 
* {{citation
| author=中本敦
| author2=佐藤亜希子
| author3=金城和三
| author4=[[伊澤雅子]]
| title=沖縄諸島におけるオリイオオコウモリの分布と生息状況
| journal=哺乳類科学
| year=2009
| volume=49
| issue=1
| pages=53-60
| url=http://ci.nii.ac.jp/naid/10030471534/
}}
 
* {{citation
| author=中本敦
| author2=佐藤亜希子
| author3=金城和三
| author4=[[伊澤雅子]]
| title=沖縄島で近年見られるオリイオオコウモリPteropus dasymallus inopinatusの個体数の増加について
| journal=保全生態学研究
| year=2011
| volume=16
| issue=1
| pages=45-53
| url=http://ci.nii.ac.jp/naid/110008661337/
}}
{{refend}}
 
== 脚注 ==
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