「ウデムシ」の版間の差分

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'''ウデムシ目'''(ウデムシもく、Amblypygi、別名に無鞭目)は、[[節足動物門]][[鋏角亜門]][[クモ綱]]に所属する分類群であり、'''カニムシモドキ'''とも言われる。ただし、[[カニムシ]]とは形態的類似性は低く、系統的にも近縁ではない。偏平で丈夫な体と、横に張り出した長い足を持ち、その外貌は他に類するものがないほど異様である。小さいものでは体長5mm程度だが、大きいものは体長4cmを越え、しかも足は体長の2〜4倍以上あるため、陸生の[[節足動物]]としては大型の部類である種を含む
 
== 特徴形態 ==
分類学上、[[クモ形類]]の中では[[クモ目]]に近縁な生物で形態にも類似点が多いが、出糸能力はない。
体構造のおおよそは[[クモ]]に類似する。[[胴部]]は[[頭胸部]](前体)と[[腹部]](後体)に分かれる。頭胸部は平たく頑丈な構造の[[頭胸甲]]に覆われており、前方中央と左右とに[[目]]を配置する。[[鋏角]]は鎌状に近い鉗脚構造で小鋸歯が並んでいる。[[触肢]]はまず左右に大きく張り出し、そこから前方に向けた二節分で丈夫な鎌状に形成している。鎌の内側には鋭い歯が並び、いかにも捕獲用に向いた造りとなっている。
 
[[胴]]は腹背に偏平で、[[頭胸部]](前体)と[[腹部]](後体)に分かれる。頭胸部と腹部との間はクモほどではないがくびれる。
[[歩脚]](歩肢)は四対で、[[アシダカグモ]]のようにいずれも前方に向いている。第一脚は特に細長く、その先端部は[[鞭]]のように伸びて[[触角]]のようになっている。他の足も長く大きく横に張り出す。
 
頭胸部は平たく頑丈な構造の[[頭胸甲]]に覆われており、前方中央1対と左右とに3対[[単眼]]を配置する。付属肢として1対の[[鋏角]]と[[触肢]]、4対の[[歩脚]]をもつ。鋏角は小鋸歯が並ぶ鎌状に近い鉗脚構造で小さく目立たない。
腹部は腹背に偏平で、節に分かれる。頭胸部との間はクモほどではないが、くびれる。
触肢は左右に大きく張り出し、強大な鎌状になっている。鎌の内側には大小の鋭い鋸歯が並び、小動物の捕獲に向いた造りとなっている。
[[歩脚]](歩肢)は頭胴長にし非常に細長く、大きく横に張り出し、[[アシダカグモ]]のようにいずれも関節が前方に向いている。第一脚は特に細長くて歩行には用いずその先端部[[鞭]]のように伸びて昆虫の[[触角]]のよう感覚器官としられ。他の足も長く大きく横に張り出す
 
腹部は体節に分かれ、付属肢はなく腹側に呼吸器官として[[書肺]]を2対もつ。
== 習性 ==
[[森林]]の[[朽ち木]]の隙間や、樹皮上、[[洞穴]]などに生息する。夜行性で、昼間は物陰に隠れる。種類によっては、洞穴の壁に張りつき、天井もはい回る。[[肉食性]]で、[[昆虫]]などを捕らえて食べる。
 
== 習性生態 ==
[[配偶行動]]としては、婚姻ダンスを行うことが知られている。ただし、鋏などで互いを固定することはないらしい。卵は塊として雌が腹につけて保護する。生まれた幼生は雌の背中に登り、しばらくはそこで過ごす。
[[森林]]の[[朽ち木]]の隙間や、樹皮上、[[洞穴]]などに生息する。夜行性で、昼間は物陰に隠れる。種類によっては、洞穴の壁に張りつき、天井もはい回る。[[肉食性]]で、[[昆虫]]などを捕らえてる。
 
[[配偶行動]]として、婚姻ダンスを行う種が知られている。
== 利害 ==
<!--あいまいな記述を保留
時に[[ペット]]として持ち込まれる場合がある。
ただし、鋏などで互いを固定することはないらしい。-->
[[配偶行動]]として、婚姻ダンスを行うことが知られている。ただし、鋏などで互いを固定することはないらしい。塊として雌が腹につけて保護する。生まれた幼生は雌の背中に登り、しばらくはそこで過ごす。
 
== 人間との係わり ==
人間の生活との係わりはほとんどない生物だが、熱帯産の大型クモ類や甲虫類同様に観賞用に飼育されることがある。
 
== 分布と分類 ==
世界[[熱帯]]地方に広く分布する。'''ウデムシ科'''と'''カニムシモドキ科'''の2科からなり、合わせて約六十種。[[日本]]には分布しない。
 
== 参考文献 ==