「兵士の物語」の版間の差分

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多彩な作風を持つストラヴィンスキーのロシア時代と[[新古典主義音楽|新古典主義]]時代の境目の作品で、題材に[[民族主義]]、規模やそれぞれの楽器のソリスティックな扱いに[[コンチェルト・グロッソ]]、また[[タンゴ]]や[[ラグタイム]]の活用やリズムの扱いに[[ジャズ]]などのさまざまな要素が作曲者の個性によって統一された作品である。
 
上演には約1時間を要するが、演奏時間でその半分程度の[[組曲]]版(全9曲)も作られた。後者はストラヴィンスキー自身によりヴァイオリン、クラリネット、[[ピアノ]]のための[[三重奏]]にも編曲された。この室内楽版では演奏時間がさらに半分程度に縮減され、全5曲からなる
 
初演はラミューズとストラヴィンスキーの共通の友人でもある[[エルネスト・アンセルメ]]の指揮により[[1918年]][[9月28日]]に[[ローザンヌ]]劇場にて行われた。美術は[[ルネ・オーベルジュ]]が担当。朗読は[[エリー・ガニェバン]]、兵士役は[[ブリエル・ロッセル]]、悪魔役は[[ジャン・ヴィラール]](悪魔が踊るシーンのみ[[ジョルジュ・ピトエフ]]が代役)、王女役は[[リュドミラ・ピトエフ]]がそれぞれ演じた<ref>『最新名曲解説全集』、392ページ</ref>。
 
組曲版の初演は[[1920年]]、室内楽版の初演は[[1919年]]。出版は[[1924年]]に[[チェスター社]]から。
 
原作は[[フランス語]]。[[ロシア]]の[[民話]](とくに[[ニコライ1世]]下の残酷な徴兵制度<ref>観世・岩城版録音の解説</ref>)を下敷きにした物語。[[英語]]版と[[ドイツ語]]版も出版されている。日本語版も存在し、語り手や登場人物にさまざまなジャンルのアーティスト(たとえば[[観世栄夫]]や[[デーモン閣下|デーモン小暮閣下]])が出演してきた。最近では[[筒井康隆]]が語り手を担当した際、語り手以外全ての登場人物の発言を語り手に集約する、言わば「ひとり語り」バージョンが新たに編集されている。