「日本の鉄道事故 (2000年以降)」の版間の差分

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→‎京急本線列車脱線事故: 運輸安全委員会の調査報告書、京急の再発防止策について
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====京急本線列車脱線事故====
[[Fileファイル:KHK1706 Shioiri 20100514.jpg|thumb|right|200px|被害車両の1500形1701編成]]
; 2012年(平成24年)[[9月24日]]23時58分ごろ<ref name="yomiuri20130924">光尾豊「京急脱線1年 落石検知装置 24か所に」『読売新聞』 2013年9月24日付け朝刊、33面。</ref>([[列車脱線事故]])
: [[京浜急行電鉄]][[京急本線|本線]][[追浜駅]] - [[京急田浦駅]]間で[[京成高砂駅|京成高砂]]発[[三浦海岸駅|三浦海岸]]行き[[京急本線#特急|特急]]第2268H列車<ref group="注">京成高砂→押上間は普通、押上→三浦海岸間は特急。</ref>([[京急1500形電車|1500形電車]]<!--1701編成・-->8両)が大雨により崩壊した落石防護柵のコンクリート製の土台と土砂に乗り上げた<ref>[http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2403L_U2A021C1CC1000/ 京急脱線事故、コンクリート土台が壊れて落下 運輸安全委] 日本経済新聞 2012年10月24日</ref>。1 - 3号車の3両が脱線し、運転士1名と乗客10名が重軽傷を負った。トンネルの手前約20メートル地点で左斜面の土砂が幅11メートル高さ12メートルにわたって基礎もろとも崩壊し、土砂が上下線を支障した。当日横須賀市内では1時間に88ミリの雨が観測されており、この影響で地盤が緩んでいたために土砂崩壊が発生したとみられる。当該の列車は現場を75km/h(時速75キロメートル(制限速度80km/h)時速80キロメートル)で走行していた。京急本線では[[1997年]]4月にも[[日本の鉄道事故 (1950年から1999年)#京浜急行電鉄脱線事故|土砂崩れによる脱線事故]]があり、その際に大雨による速度規制を5か所設けたが、現場付近は速度規制の対象外だった<ref>[http://mainichi.jp/select/news/20120926k0000m040094000c.html 京急脱線: 現場は速度規制の対象外…司令所長も指示せず] 毎日jp 2012年9月25日{{リンク切れ|date=2013年1月}}</ref>。
: 翌日9月25日は始発から[[金沢八景駅|金沢八景]] - [[堀ノ内駅|堀ノ内]]間で運転を見合わせた。10時24分頃から堀ノ内 - [[逸見駅|逸見]]間が運転を再開し、不通区間は金沢八景 - 逸見間となったが、トンネル内の脱線車両の撤去に時間がかかり、全線が復旧したのは3日後の27日朝7時25分頃のことであった。運転見合わせ中は直通運転先の[[都営地下鉄]][[都営地下鉄浅草線|浅草線]]、[[京成電鉄|京成線]]、[[北総鉄道]][[北総鉄道北総線|北総線]]にも遅延や運休が発生した。
: 代行バスを金沢八景 - [[汐入駅|汐入]]間で運行したが、事故現場付近の道路は大渋滞が発生した。[[Twitter]]やブログなどでは[[テレビジョン放送局|テレビ局]]をはじめとする各報道機関の情報を書き込む者がいる一方で、現地で取材する車両が迷惑駐車だと問題視した。また、京急線の三崎口、浦賀、横須賀中央方面から横浜・都心方面への唯一の鉄道路線となったJR東日本[[横須賀線]]には利用者が集中したが、横須賀線の横須賀 - 久里浜間は単線で、15分間隔より運行本数を増発できなかったため、[[久里浜駅]]などでは入場制限を伴うなど、この地域の交通は大混乱に陥った。
: なお、[[神奈川県警察]]は任意で当該列車の運転士に対し[[業務上過失傷害]]容疑で事情聴取し、事故当時の詳しい状況を聴いた<ref>[http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/accident/593970/ 京急脱線:「京急脱線 運転士から任意聴取 業務上過失傷害容疑で] 産経新聞 2012年9月25日</ref>。
: [[国土交通省]]の[[運輸安全委員会]]は調査を実施し、事故から約1年後の2013年9月27日に調査報告書を発表した<ref name="asahi20130928">竹野内崇宏「列車 1メートル跳ね上がる 京急脱線、運輸安全委が報告書」『朝日新聞』 2013年9月28日付け、29面。</ref>。この中で、土砂に流された防護柵のコンクリート製の土台を巻き込んだ影響で、列車は1メートルも跳ね上がっていたことが明らかになった<ref name="asahi20130928" />。報告書では、京急電鉄が災害を事前に予測することは困難であったとした一方、運転規制区間の見直しが必要と指摘した<ref name="asahi20130928" />。事故後、京急は、現場の斜面について、コンクリートで整備したり、落石検知装置を設置したりするなどの対策をとった<ref name="yomiuri20130924" /><ref>皆川剛「落石検知装置や防護柵… 京急脱線事故 間もなく1年」『東京新聞』 2013年9月7日付け朝刊、22面。</ref>。約10億円をかけ、沿線で防護柵や落石検知装置などの再発防止対策をとったうえ、大雨の際の運転規制についても見直した<ref name="yomiuri20130924" />。
 
====鹿児島中央駅構内列車脱線事故====