「フン族」の版間の差分

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=== 言語 ===
フンの言語は[[ドイツ]]の[[J・クラプロート]]が、[[フィン・ウゴル語派|フィノウグール語]]ではないかと提唱した。[[日本]]の[[白鳥庫吉]]もこの説を継ぎ、匈奴=フン説を否定していた(フィノウグール語が[[ウラル語族|ウラル系]]のウグール人であるのに対し、匈奴は[[アルタイ人|アルタイ系]]の[[蒙古人]]とされたため)。しかし、クラプロートがフン語をフィノウグール語と断定したのは、東ローマの僧が「ハンガリー人はフンと同一民族である」と伝え、[[ハンガリー]]の古記録も同様のことを伝えていたこと、フンの種族名の一つにOungri/Ougri(ハンガリー)とあることによるが、ハンガリーの[[ヴァーンベーリ・アールミン|ヴァーンベーリ]]は『[[マジャール人]]の起源』([[1882年]])において、フン語=[[トルコ語]]であるとした。その後様々な研究者によってフン語=トルコ語説が支持され、その中でも[[M・A・アリストフ]]は[[チュヴァシ人]](フンの子孫とされている)の言語がフィノウグール語の影響を受けてはいるが、トルコ語がその語幹をなしていると論じた。[[ニコラス・ポッペ|ポッペ]]はその説に対して反論を行い、フン語は[[アルタイ諸語]]で[[蒙古語]]でもトルコ語でもない別の言語であるとした。[[ワシーリィ・バルトリド|バルトリド]]も支持し、フン語は[[プリミチブトルコ語]]と[[チュヴァシ語]]が分岐する前の[[チュヴァシトルコプリミチブ語]]であるとした。いずれにせよ、フン語はウラル語族ではなく、アルタイ諸語に分類されることがわかる。
 
== 民族系統 ==