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[[Image:Kara bogaz gol.jpg|right|250px|thumb|カラボガスゴル湾]]
 
'''カラボガスゴル湾''' (''Zaliv Kara-Bogaz-Gol'') は、[[中央アジア]]の[[カスピ海]]東部にある[[湾]]である。なお2013年現在は[[トルクメニスタン]]に属している。カスピ海の中では1番大きな湾である。
 
== 概要 ==
カスピ海の水位は、[[20世紀]]初頭から[[1977年]]頃まで約3mほど低下し、[[1930年代]]に特に低下が顕著だった。1977年から[[1990年代]]半ばまでは海面が2mほど上昇している。
カスピ海には幾つかの湾が存在するものの、それら湾の中で1番大きな湾がカラボガスゴル湾である。ただし、水深は浅い。なお、この湾にはカスピ海から水が流れ込んでくることが知られている。そして、カスピ海から流れ込んできた水は、もはやどこにも流出する場所が無いために、カラボガスゴル湾の[[塩分濃度]]は元々高く、カスピ海からの流れに乗ってこの湾へと入ってきてしまった[[魚類|魚]]は、その塩分濃度のためにすぐに死んでしまうことが知られていた<ref>Robert P. Multhauf 著、市場 泰男 訳 『塩の世界史』 p.234 平凡社 1989年11月24日発行 ISBN 4-582-40803-6</ref>。そして、このカラボガスゴル湾という水の流出先があるために、カスピ海の塩分濃度は、比較的低く抑えられてきた側面がある。ところで、そのカスピ海の水位は、[[20世紀]]初頭から[[1977年]]頃まで約3mほど低下し、[[1930年代]]に特に低下が顕著だった。このカスピ海の水位の低下に伴って、カスピ海からカラボガスゴル湾への水の流れ込む量が減少したため、この湾では少しずつ[[NaCl]]の濃度が上昇した<ref>Robert P. Multhauf 著、市場 泰男 訳 『塩の世界史』 p.314 平凡社 1989年11月24日発行 ISBN 4-582-40803-6</ref>。その後、カスピ海の水位は1977年から[[1990年代]]半ばまでは約2mほど上昇したものの、[[1980年]]に旧[[ソビエト連邦]]により、カスピ海とカラボガスゴル湾をつなぐ[[海峡]]が堰き止められて水の流入が止まったため、[[1983年]]末までにカラボガスゴル湾は濃縮され[[結晶]]化した塩分を残してほぼ干上がった。
 
[[Image:Kara-Bogaz-Gol inlet STS111-E-5485.JPG|right|250px|thumb|[[カスピ海]]とカラボガスゴル湾を結ぶ海峡。1980年に旧[[ソビエト連邦]]によりダムが建設された。]]
 
[[1980年]]に旧[[ソビエト連邦]]により、カスピ海とカラボガスゴル湾をつなぐ[[海峡]]が堰き止められ、[[1983年]]末までにこのカラボガスゴル湾は濃縮され[[結晶]]化した塩分を残してほぼ干上がった。急激な乾燥化と塩分を含む砂塵の[[ダストボウル]]化で広範囲にわたって[[塩害]]やこれに関連する健康被害を引き起こした。1990年代の[[ソ連崩壊]]の後、この地域はトルクメニスタン領となり、海峡を堰き止めていた[[ダム]]は撤去された。
 
== 関連項目 ==
* [[カスピ海]]
* [[塩害]]
 
== 出典 ==
<references/>
 
== 外部リンク ==
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{{DEFAULTSORT:からほかすこるわん}}
 
[[Category:アジアの湾]]
[[Category:トルクメニスタンの地形]]