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=== まくり ===
『まくり』は狭義での脚質ではない。まくりとは主に'''差し馬'''や'''追い込み馬'''が最後の直線が短いコースでのレースで、早めにスパートをかけ第3、第4コーナーあたりから一気に前方の馬をコースの外側を通って交わしていくことであり、このようなことを一般的に'''まくる'''または'''まくりをかける'''、などとと言う。この戦法を用いた著名な例としては、第44回[[菊花賞]]において、最後方から第3コーナーでまくりをかけて先頭に立ち、そのまま勝利したミスターシービーや、第111回[[天皇賞]]において、やはり第3コーナー付近で馬群中からまくりをかけて先頭に立ち、直線で他馬の猛追を凌いで勝利した[[ライスシャワー]]等多数例がある。第3コーナー付近からゴールまでの絶対的なスピードの持続力を必要とし、他の出走馬との力量差が無ければ、この戦法は決まらない。ただし、周長の比較的短い[[地方競馬]]においては、向正面から外をまくり上げて行く戦法も多く見られる。
 
[[京都競馬場]]では第3コーナー付近に丘状の坂があり、「京都の坂はゆっくり登ってゆっくり下る」という格言がある。この第3コーナーの坂付近で速度を上げてまくると、坂を登る時に必要以上のスタミナを消費し、加速度が付いた状態で坂を下ると、速度が出すぎて上手くコーナーを回れなくなる為、勝利することが難しくなるとされる。近年では、坂の下りを利用して加速する馬が多くなっているが、坂の登りから加速を始めることは現在でも稀である。ただし、前述のミスターシービー・ライスシャワーのまくりの事例は共に、坂の存在から早めのまくりに適さないとされる京都競馬場の第3コーナーで行われており、これらは常識を覆す戦法と言えるが、無論それを乗り切るだけの実力を伴っていてこそであり、凡百の馬で簡単に成功できることではない。