「マタイによる福音書」の版間の差分

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Kazuboku (会話 | 投稿記録)
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現代、高等批評の立場に立つ学者たちでもっとも有力な仮説とみなされているのは二資料説と三資料説である。二資料説では『マタイによる福音書』は『マルコによる福音書』と「イエスの言葉資料(語録)」(ドイツ語のQuelle(源泉)から「[[Q資料]](仮説上の仮想資料で、存在が証明されていない。)」という名前で呼ばれる)から成立したと考えられている。また三資料説では、二資料(マルコ福音書とQ資料)に加えて、「M資料」というマタイによる福音書独自の資料(例えば、マタイ16章の教会の土台に関する箇所など)も執筆時に参考にしていると主張している。
ただし、伝統的な聖書信仰の立場に立つ[[福音派]]の多くは、このような高等批評の立場に立つ学者たちの仮説は受け入れていない。
 
H.R.ウェーバーは、マタイの名を持つグループや学派による著述の可能性も述べている。また,マタイは、使徒マタイではなく、ガリラヤ出身でユダヤ教からキリスト教に改宗した元ラビ(ユダヤ教の教師)であったという説に賛成している<ref>H.R.ウェーバー『イエスの招き――マタイ福音書の研究』日本基督教団出版局。pp.33~34</ref>。
 
== 特徴 ==