「燃料棒」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
19行目:
 
=== 被覆管 ===
BWRの場合、燃料被覆管(ねんりょうひふくかん、Fuel Cladding)は、[[ジルコニウム]]合金にジルコニウム金属膜で内張りをした2層構造の厚さ0.7mmほどの細長い形状の管であり、外径が11mmほど、全長が4.47m、燃料有効長が3.71mとされている。<ref>[http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=04-06-03-01 ATOMICA BWR用ウラン燃料]</ref><ref>[http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/04/04060301/01.gif ATOMICA BWR燃料集合体の主要諸元]</ref>
 
このような細長く特殊な材質のパイプを高品質で製造することが難しく、初期の原子炉で使用された被覆管では、ピンホールの発生などによる核分裂生成物 (FP) の漏出事故が発生している。このうち原因の多くが原子炉運転中の出力変化に伴い、燃料棒の温度変化によって生じる熱応力によるものと判明してからは、燃料棒の健全性を保つため原子炉出力の急な変化を避けるように運転が行われている。すなわち緊急の場合を除き、原子炉の起動と停止は、一日以上の時間をかけてゆっくりと行われ、燃料棒に対して余計なヒートショックを与えないような配慮がなされている。