「脱水反応」の版間の差分

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アルコールの代謝は「脱水素」(酸化反応)なので除去。/ 反応例など追加。
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'''脱水反応'''(だっすいはんのう)とは、分子内あるいは分子間から水分子が脱離することで進行する[[化学反応]]のうち、元の物質の[[水分]]が失われる反応を指す
 
水は非常に安定な物質の1つであり、加熱や脱水剤との反応によって容易に脱離する。例えば、[[カルボン酸]] ('''R-COOH''') と[[アルコール]] ('''R'-OH''') を酸などの[[触媒]]の存在下で混合すると、分子間で水分子 ('''H<sub>2</sub>O''') が生成し、残った部分が結合して[[エステル]] ('''R-COOR'''') が生じる。このような脱水反応は'''分子間脱水'''とよばれる。本例は[[付加脱離反応]]に分類される反応であるが、付加脱離反応には形式的に脱水反応であるものが非常に多い。
例えば水分を含んだAという物質に主眼を置いた場合、Bという物質をAと接触させることによってAの水分をBが奪うというものである。 接触した物から[[水]](H<SUB>2</SUB>O)の割合で水素と酸素を奪う代表的な物質に、[[発煙硫酸]]や[[濃硫酸]]がある。
 
一方、エタノール(CH<sub>3</sub>CH<sub>2</sub>-OH)に脱水剤として[[濃硫酸]]を加え、160-170℃に加熱すると、1分子の水が脱離して[[二重結合]]をもつ[[エチレン]] (CH<sub>2</sub>=CH<sub>2</sub>)を生じる。このような反応は'''分子内脱水'''と呼ばれる。
== 脱水反応の例 ==
[[エタノール]]に濃硫酸を加え、130-140℃に加熱すると、エタノール[[分子]]がふたつくっついて[[ジエチルエーテル]]と水が生じる。このような脱水反応は'''分子間脱水'''とよばれる。また、エタノールに濃硫酸を加え、160-170℃に加熱するとエタノール1分子から水が奪われ[[二重結合]]を作り[[エチレン]]を生じる。このような反応は'''分子内脱水'''と呼ばれる。
 
[[飲酒]]によって体内に取り込まれたエタノールは[[アルコール脱水酵素]](ADH)のはたらきで[[アセトアルデヒド]]になり、さらに[[アセトアルデヒド脱水酵素]](ALDH)によって[[酢酸]]になる。酢酸は[[クエン酸回路]]によって[[二酸化炭素]]と水になり体外に排出される。
 
==関連項目==