「昭和硫黄島」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
新硫黄島を統合。ノート参照。
手直し
1行目:
 
{{Otheruses|鹿児島県鹿児島郡三島村の無人島|南硫黄島沖合で形成された新島|福徳岡ノ場}}
{{Infobox 島
|島名= 昭和硫黄島
7 ⟶ 9行目:
|面積= 0.07
|周囲= 1.3
|標高= 2426
|最高峰=
|最大都市=
19 ⟶ 21行目:
 
== 概要 ==
鹿児島県[[薩摩半島]]南端より南へ約30キロメートルの洋上、通称[[上三島]]、三島村に属する[[硫黄島 (鹿児島県)|薩摩硫黄島]]の東、約2キロの海上に位置しており、周囲1.3キロメートル、面積0.07平方キロメートル<ref>[[中央公論社]]『にっぽん 島の旅5 沖縄・薩南の島々』 1984年5月18日 第1刷 p134 ISBN 978-4124024555</ref>、最高地点[[標高]]2426メートル<ref name="Kaijyo">[http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo30-2.htm 薩摩硫黄島] 海域火山データベース 海上保安庁海洋情報部</ref>の[[溶岩]]で覆われた無人島である。
 
== 新たな島の形成 ==
別名、鬼界ケ島とも呼ばれる硫黄島(薩摩硫黄島)は、古くから活発な[[火山活動]]を続ける[[火山島]]であり、現在も周囲の海域では[[温泉]]湧出による変色域が多数見られ、島の玄関港である硫黄島港は、[[鉄分]]を大量に含んだ温泉水により常に海水が茶褐色に染められている。
 
1934年(昭和9年)9月6日または12日<ref name="jishin">[http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo30-2.htm 海上保安庁海洋情報部の海域火山データベース・薩摩硫黄島]によると、群発地震が開始したのは9月6日である。一方、産業技術総合研究所・地質調査総合センターの[https://gbank.gsj.jp/volcano-AV/vr/sij/doc/029.html 昭和硫黄島噴火経緯]によれば、群発地震が開始したのは12日23時ごろのことである。</ref>、[[地震|地震活動]]が硫黄島周辺で活発になり、海水の沸騰や[[火山灰]]の浮遊、海水混濁が見られ、20日には[[噴煙]]が立ち上り火山性の[[軽石]]が観察されるなど本格的な海底火山活動が始まった。12月7日に新島が出現し、12月23日には高さ約20-30メートルの[[火口丘]]が確認され、直後に一旦海中に没し消滅したものの、翌1935年(昭和10年)1月5日に再び新島が出現した。その後は溶岩流などが生じ陸地が形成され、新島は安定的に成長を続けた。噴火活動が落ち着いた3月8日には硫黄島の住民が新島に上陸しており、4月1日に行われた調査では、噴火活動はほとんど終息していることが確認された。
 
== 新島形成の経過 ==
33 ⟶ 35行目:
 
*[[1934年]](昭和9年)
**9月6日または12日 1623時頃<ref name="jishin" />、地震活動開始
**9月13日 午前中を中心に地震回数増大
**9月17日 海水沸騰、火山灰浮遊を確認
52 ⟶ 54行目:
 
新島が誕生した位置は海中カルデラである[[鬼界カルデラ]]北縁の[[水深]]約300メートルであり、そこから新島が形成されるために必要な[[マグマ]]噴出量は、[[雲仙岳#平成新山の噴火と災害|雲仙平成新山]]のマグマ噴出量(0.18km<sup>3</sup>)に匹敵、もしくは上回るものと考えられている。
こうして誕生した新島は昭和硫黄島と呼ばれ、[[海蝕]]などにより消滅することもなく21世紀現在も存在している。
 
== 脚注・出典 ==
67 ⟶ 69行目:
 
{{Japan-geo-stub}}
 
{{Otheruses|鹿児島県鹿児島郡三島村の無人島|南硫黄島沖合で形成された新島|福徳岡ノ場}}
'''新硫黄島'''(しんいおうじま)は、[[薩南諸島]]北部の[[上三島]]に属する[[無人島]]である。
 
== 概要 ==
[[硫黄島 (鹿児島県)|硫黄島]]の東方約2kmに位置し、行政区分としては[[鹿児島県]][[鹿児島郡]][[三島村]]に属する。[[昭和]]に入って形成されたことから、[[昭和硫黄島]]とも呼ばれる。
 
標高は26m。[[鬼界カルデラ]]の北縁に当たる。
 
== 歴史 ==
[[1934年]](昭和9年)3月に、硫黄島の東約2km、深さ約300mに位置する[[海底火山]]で海底[[噴火]]が発生。同年9月6日からは[[群発地震]]が発生し、18日には海水の混濁が発見され、20日には海底噴火が起き白煙が確認された。12月に入ると噴煙の量が急増し、[[12月7日]]に新島が生成。その後、1935年3月頃まで、噴石丘の形成や崩壊、[[溶岩流]]の流出といった噴火活動が続いた<ref>[http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo30-2.htm 薩摩硫黄島] 海域火山データベース 海上保安庁海洋情報部</ref><ref>[http://www.aist.go.jp/GSJ/dEG/sVOLC/Iojima.html 薩摩硫黄島] 産業技術総合研究所地質調査所環境地質部火山地質研究室</ref>。
 
== 脚注 ==
{{reflist}}
 
{{デフォルトソート:しんいおうしま}}
[[Category:上三島]]