「国鉄労働組合」の版間の差分

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→‎鉄道労連との対立: 民営化反対=「妨害活動や嫌がらせを行っ」た、は明らかに中立性を欠く表現なので削除。
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<blockquote>本州の三旅客会社では、定員割れといわれている。このことが事実であるとすれば、国鉄改革に反対する不良職員が採用されかねない。しかし、このようなことは許されるものではないし、われわれは断じて許さない。(中略)新会社は第二次労使共同宣言の趣旨に沿って、まじめに努力した者によって担われるべきである。(中略)われわれの仲間たちが[[労働者派遣事業|派遣]]や広域異動に応じたのに対して、汗も涙も流さぬ不良職員が現地で採用される、などということは絶対に認めない。(後略)</blockquote>
 
すなわち、民営化に反対し妨害活動や嫌がらせを行った職員(国労、[[全国鉄動力車労働組合|全動労]]、[[国鉄千葉動力車労働組合|動労千葉]]組合員)を定員割れになっても採用しないよう、要請したものである。[[2月9日]]、この決議は[[杉浦喬也]][[総裁#法用語としての総裁|総裁]]に手渡された。[[法政大学大原社会問題研究所]]は、この決議について「[[括弧#鉤括弧「」|「労働組合」]]による[[不当労働行為]]のすすめともいえそうな内容であった。」と評した<ref>「[http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/rn/57/rn1987-077.html IV 日本労働年鑑 第57集 1987年版 国鉄分割・民営化関連諸法の成立と新会社への移行準備]」</ref>。この要請は実際にJR採用に影響を与え、動労千葉・国労などの組合員で、いったん採用が決まっていた者も改めて採用から外されたという<ref>動労千葉 [http://doro-chiba.org/dc/nikkan/%EF%BD%A2%E5%8B%95%E5%8A%B4%E5%8D%83%E8%91%89%E9%89%84%E5%BB%BA%E5%85%AC%E5%9B%A3%E8%A8%B4%E8%A8%9F%EF%BD%A3%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E5%8F%8D%E5%8B%95%E5%88%A4%E6%B1%BA%E5%BC%BE%E5%8A%BE/ 「動労千葉鉄建公団訴訟」に対する反動判決弾劾! CATEGORY:01.日刊動労千葉, 04.1047名解雇撤回 | 第:7329号 2012年6月30日]</ref>。志摩会長は民営化後、「本来採用すべきでない人たち(国労・全動労組合員)を採用したのだから、この人たちを絶対に本務(本来の鉄道の仕事)につけないこと。もし本務についてドライバー([[運転士]])や[[車掌]]をやるといつストライキをやるか分からない」と発言した。JRは、国労組合員らを[[キヨスク]]・立ち食い[[蕎麦]]屋・[[パン]]屋などの店員、[[自動販売機]]の補充などに出向した者もいた。
 
しかし、国労・動労の過去の「[[悪行]]」([[遵法闘争]]・[[上尾事件]]、ヤミ[[休暇]]、ヤミ[[超勤]]、[[酒気帯び]]勤務など)や労働運動において[[労使協調]]路線が広まったこと、日本最大のナショナルセンターである[[日本労働組合総連合会|連合]]に加盟しなかったために他の労働組合の支援があまり得られなかったこと、分割民営化に反対しながら、「分割民営化したJRに採用させろ」という論理矛盾した要求に賛同者が少なかったこと、などを背景に、このような経営側・他労組の言動への批判は少数派にとどまった。採用基準は実際には国労・全動労・動労千葉を脱退したか否かが優先され、従業員個人の勤務態度は二の次であったと分割民営化に反対した労働組合側は主張している。<ref name="hagio2">萩尾健太 [http://www7b.biglobe.ne.jp/~tomonigo/column/hagio/101004hagio14.htm 「ゴネ得」論の誤り=櫻井よしこ氏を疑う]</ref>。国労組合員の異動についても労働委員会への異議申し立てを受け、一部は撤回した。ただ、JR東日本の例では、「ベンディング事業所」に一部の国労組合員(組合活動に熱心な者が特に狙われたという)を配置し、自販機補充などを行った。2005年[[2月1日]]になって、ほとんどの組合員は本務に復帰した。