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|percent water = 1.57
|km coastline = 4989
|borders = [[チリ]](5,308km) <br> [[パラグアイ]](1,880km) <br> [[ブラジル]](1,261km) <br> [[ボリビア]](832km) <br> [[ウルグアイ]](580km)
|highest point = [[アコンカグア|アコンカグア山]](6,960m)
|lowest point = [[カルボン湖]](-105m)
|longest river = [[パラナ川]](4,700km)
'''アルゼンチンの地理'''では、[[南米]]南部にある[[アルゼンチン共和国]]の[[地理]]について述べる。
 
=== 位置・面積・人口 ===
西は[[アンデス山脈]]、東は南[[大西洋]]が国境となっており、近隣には西に[[チリ]]が、北に[[ボリビア]]と[[パラグアイ]]が、北東に[[ブラジル]]と[[ウルグアイ]]がある。面積は約270万km<sup>2</sup>であり、南米ではブラジルに次いで面積の大きな国であり、世界全体で8番目に面積の大きな国である。[[南極]]の一部([[アルゼンチン領南極]])の領有権も主張しているが、1959年の[[南極条約]]によって議論は凍結されて今日に至っている。アルゼンチンはまた、[[イギリス]]によって実効支配されている南大西洋のいくつかの島々の領有権も主張している。2010年の人口は約4,210万人であり<ref>{{cite web |url=https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/geos/ar.html |title=CIA World Factbook: Argentina |accessdate=2012-06-26}}</ref>、世界全体で32番目に人口が多い国である。
==== 位置 ====
全土が[[南半球]]・[[西半球]]にある。西側や南側は[[チリ]]と、北側は[[ボリビア]]や[[パラグアイ]]と、北東側は[[ブラジル]]や[[ウルグアイ]]と国境を接しており、東側は[[大西洋]]である<ref name="朝倉2007世界地理講座408-409頁"/>。アルゼンチンの極地は、東端が[[ミシオネス州]]のベルナルド・デ・イリゴージェン({{coord|26|15|S|53|38|W|}})であり、西端が[[サンタクルス州|サンタ・クルス州]]のマリアーノ・モレーノ・ランヘ({{coord|49|33|S|73|35|W|}})であり、北端が[[フフイ州]]のグランデ・デ・サン・フアンとモヒネーテ川 ({{coord|21|46|S|66|13|W|}})であり、南端が[[ティエラ・デル・フエゴ州|ティエーラ・デル・フエゴ州]]のサン・ピオ岬({{coord|55|03|S|66|31|W|}})である<ref>{{cite web |url=http://www.hcdsc.gov.ar/biblioteca/ISES/geografiaargentina.asp |title=Argentine topography, hydrography, and climate |publisher=Chamber of Deputies of the Province of Santa Cruz |language=Spanish |accessdate=2013-12-16}}</ref>。北端は[[南回帰線]]よりも北にあり、南北の距離は3,700km、東西の距離は最大1,700kmに及ぶ<ref>福井編 (1978)、211頁</ref>。南大西洋と南太平洋([[マゼラン海峡]]、[[ビーグル水道]]、[[ドレーク海峡]])の間、戦略的に重要な[[シーレーン]]に位置している。国土は楔形であり<ref name="国本・中川編277頁">国本・中川編 (2005)、277頁</ref>、南下するにしたがって狭小化する。
 
; 対蹠地
== 地理的区分 ==
パラグアイとの国境部、ブエノスアイレス周辺(対蹠地は太平洋)を除くアルゼンチンの大部分は[[中国]]の中央部や海岸部の[[対蹠地]]である。[[バイアブランカ|バイーア・ブランカ]]は[[天津]]の対蹠地であり、アルゼンチンの対蹠地にあたる中国の大都市には、[[広東]]と[[香港]](アルゼンチンの北西角)、[[アモイ]]と[[福州]](パラグアイとの国境付近)、[[上海]](ウルグアイとの国境付近)、[[杭州]](ロサリオから遠くない)、[[長沙]]、[[南昌]]、[[武漢]]、[[太原]]、[[済南]]、[[青島]]、首都[[北京]]([[ビエドマ]]の内陸部)などがある。台湾の首都[[台北]]は、パラグアイとの国境に近いアルゼンチンの対蹠地である。パタゴニア中央部はおおよそ[[モンゴル]]の対蹠地であり、最南端部の[[ティエラ・デル・フエゴ州|ティエーラ・デル・フエゴ州]]は[[ロシア]]の南[[シベリア]]が対蹠地である。
アルゼンチンにある23州は、気候や地形によって7個のゾーンに分けられる。北から南の順に、西から東の順に並べると以下のようになる。
 
; 飛地
* [[アルゼンチン北西部|北西部]]: [[フフイ州]], [[サルタ州]], [[トゥクマン州]], [[カタマルカ州]], [[ラ・リオハ州 (アルゼンチン)|ラ・リオハ州]]
[[パラナ川]]と[[ウルグアイ川]]の合流点付近、ウルグアイの水域には[[マルティン・ガルシア島]]というアルゼンチンの飛び地が存在する。3.5kmほど離れたウルグアイの沿岸には[[マルティン・チコ]]([[ヌエバ・パルミラ]]と[[コロニア・デル・サクラメント]]の中間)が存在する。1世紀にわたる紛糾の末に、アルゼンチンとウルグアイは1973年に島の管理権について合意に達した。協定に従って、マルティン・ガルシアは排他的自然保護区として用いられることとなった。面積は約2km<sup>2</sup>であり、住民は約200人である。
* [[グラン・チャコ]]: [[フォルモサ州|フォルモーサ州]], [[チャコ州]], [[サンティアゴ・デル・エステーロ州]]
* [[メソポタミア (アルゼンチン)|メソポタミア]]: [[ミシオネス州]], [[コリエンテス州]]
* [[アルゼンチン中央部|中央部]]: [[コルドバ州]], [[エントレ・リオス州]]
* [[クージョ]]: [[サンフアン州 (アルゼンチン)|サン・フアン州]], [[メンドーサ州]], [[サン・ルイス州]]
* [[パンパ]]: [[サンタフェ州]], [[ラ・パンパ州]], [[ブエノスアイレス州]]
* [[パタゴニア]]: [[リオネグロ州|リオ・ネグロ州]], [[ネウケン州]], [[チュブ州]], [[サンタクルス州|サンタ・クルス州]], [[ティエラ・デル・フエゴ州|ティエーラ・デル・フエゴ州]]
 
==== 土地利用面積 ====
アルゼンチンの面積は約278万km<sup>2</sup>であり、日本の約7.5倍である。南米では[[ブラジル]](約851万km<sup>2</sup>、世界第5位)に次いで面積が大きく、世界全体で8番目に面積の大きな国である。面積がほぼ等しい国には[[インド]](約329万km<sup>2</sup>、世界第7位)、[[カザフスタン]](約272万km<sup>2</sup>、世界第9位)などがある。1978年時点での土地利用は、耕作地が16.5%、牧場・自然牧草地が63.0%、山林が12.5%、未利用可耕地が3.4%、その他が4.6%だった<ref name="世界地理226頁">福井編 (1978)、226頁</ref>。
2005年の土地利用は以下のとおりである。
 
==== 人口 ====
* [[耕地]]: 10.03%
2010年の人口は約4,210万人であり<ref>{{cite web |url=https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/geos/ar.html |title=CIA World Factbook: Argentina |accessdate=2012-06-26}}</ref>、世界全体で32番目に人口が多い国である。アルゼンチンの人口はラプラタ川河口部に集中しており、南部のパタゴニアなどの人口は稀薄である<ref name="加茂23頁">加茂 (2005)、23頁</ref>。1990年の調査では、首都[[ブエノスアイレス]]自治市の人口密度は14,650人/km<sup>2</sup>に達したが、州としてもっとも人口密度が高い[[トゥクマン州]]でも43人/km<sup>2</sup>であり、南部の[[チュブ州]]は1.2人/km<sup>2</sup>、[[サンタクルス州|サンタ・クルス州]]は0.5人/km<sup>2</sup>だった<ref name="都市と社会288頁">国本・乗 (1991)、288頁</ref>。先住民のほとんどはアンデス山脈の山麓に住んでおり、低地には一部の採集狩猟民が散在するのみだったが<ref name="朝倉2007世界地理講座409頁">坂井・鈴木・松本編 (2007)、409頁</ref>、ヨーロッパからの移民の大部分は大西洋岸に移住し、人口の重心が西から東へと変化した<ref name="都市と社会288頁"/>。
: 灌漑地: 15,500km<sup>2</sup>
* 永久作物: 0.36%
* その他: 89.61%
 
== 領有権主張系統別地理 ==
=== 山地 ===
[[File:Antarctica, Argentina territorial claim.svg|thumb|right|アルゼンチンが自国の領土と主張する[[アルゼンチン領南極]]]]
==== 山脈 ====
[[File:Monte Aconcagua.jpg|thumb|right|アルゼンチンと南米の最高峰であるアコンカグア]]
 
[[アンデス山脈]]のアルゼンチン領土部分には、南米でもっとも標高の高い山の数々、{{仮リンク|ボネーテ山|en|Cerro Bonete}}(6,872m)、{{仮リンク|オホス・デル・サラード|en|Ojos del Salado}}(6,893m)、{{仮リンク|メルセダリオ山|en|Mercedario}}(6,768m)などがあり、[[アコンカグア]](6,960m)は南米と[[西半球]]でもっとも高い山である<ref name="andesmap">{{cite web |last= |first= |authorlink= |coauthors= |title=Travel map of the Andes |work= |publisher=Nelles Map |date= |url=http://andes.zoom-maps.com/ |accessdate=2011-01-08}}</ref>。アルゼンチンでもっとも標高の高い山々は、いずれも[[メンドーサ州]]北部に位置している<ref name="世界地理220頁">福井編 (1978)、220頁</ref>。アンデス山脈は西側(チリ側)より東側(アルゼンチン側)の方が傾斜が緩やかであり、プーナと呼ばれる標高3,000-4,000mの高原が、南北に長くボリビアの[[アルティプラーノ|アルティプラーノ高原]]まで続いている<ref name="世界地理220頁"/>。同様に東側にはアンデス山脈より低い山脈が南北に連なり、[[コルドバ (アルゼンチン)|コルドバ]]のすぐ西側にある[[コルドバ山脈]]は、アンデス山脈との合間に盆地とグランデス塩原などの湿原を形成している<ref name="世界地理220-221頁">福井編 (1978)、220-221頁</ref>。
* 土地の領有権主張
**[[フォークランド諸島]]
**[[サウスジョージア・サウスサンドウィッチ諸島]]
**[[アルゼンチン領南極]]
 
アンデス地域には乾燥した[[盆地]]、ブドウ畑で覆われた豊潤な[[丘陵]]、[[氷河]]に覆われた山、湖水地方(ロス・ラゴス地域、チリと半々)などがある。氷河が山々を浸食し、谷を雪解水や雨水で満たすことで、多くの[[氷河湖]]が存在する湖水地方が形成された。湖水地方は南アンデスに位置し、氷河、[[原生林]]、湖沼、河川、[[フィヨルド]]、[[火山]]、際立った山などの多様な自然景観を誇っている。アンデス山脈には1,800以上もの火山があり、そのうち28は[[活火山]]である。この地域だけで、地球上に存在する活火山の約1/5を占めている。アルゼンチンとチリの国境は3,700kmに及び、南部の1/3を除けば国境は分水界に沿っている<ref name="世界地理220頁"/>。
* [[アルゼンチン海]]の海域の領有権主張
** 連続したゾーン: 24海里 (44.4km)
** [[大陸棚]]: 200海里 (370.4km) または大陸縁辺まで
** [[排他的経済水域]]: 200海里 (370.4km)
** [[領海]]: 12海里 (22.2km)
 
==== 山地氷河 ====
アルゼンチン南部の[[パタゴニア]]は、牧歌的な草原と氷河地域の組み合わせからなる。チリとの国境近くには[[ロス・グラシアレス|ロス・グラシアレス国立公園]]があり、[[南極]]、[[グリーンランド]]に次いで世界3位の大きさの[[南パタゴニア氷原]](13,000km<sup>2</sup>)などがある。[[ウプサラ氷河]]は長さ60km・幅10kmであり、南米最大の氷河であるとともに、道路がないため、[[アルヘンティーノ湖]]からボートで到達することしかできない。次に大きな氷河は幅4.8kmの[[ペリト・モレノ氷河|ペリート・モレーノ氷河]]であり、アルヘンティーノ湖に向かって約35kmにわたって存在し、湖に自然の[[ダム]]を形成している。{{仮リンク|フィッツ・ロイ山|en|Fitz Roy}}(3,405m)、{{仮リンク|トーレ山|en|Cerro Torre}}(3,102m)、ピナクロ山(2,160m)などの尖った山々のピークは[[花崗岩]]からなる。
=== 山脈 ===
[[File:Monte Aconcagua.jpg|thumb|right|アルゼンチンと南米の最高峰であるアコンカグア山]]
 
==== 丘陵 ====
アルゼンチンアンデスには南米でもっとも標高の高い山の数々、{{仮リンク|ボネーテ山|en|Cerro Bonete}}(6,872m)、{{仮リンク|オホス・デル・サラード|en|Ojos del Salado}}(6,893m)、{{仮リンク|メルセダリオ山|en|Mercedario}}(6,768m)などがあり、[[アコンカグア|アコンカグア山]](6,960m)は南米と[[西半球]]でもっとも高い山である<ref name="andesmap">{{cite web |last= |first= |authorlink= |coauthors= |title=Travel map of the Andes |work= |publisher=Nelles Map |date= |url=http://andes.zoom-maps.com/ |accessdate=2011-01-08}}</ref>。これらのピークはいずれもチリとの国境付近、[[サン・フアン (アルゼンチン)|サン・フアン]]の南西に位置している。アンデス地域には乾燥した[[盆地]]、ブドウ畑で覆われた豊潤な[[丘陵]]、[[氷河]]に覆われた山、湖水地方(ロス・ラゴス地域、チリと半々)などがある。多くの[[氷河湖]]が存在する湖水地方は山々を浸食し、谷を雪解水や雨水で満たした。湖水地方は南アンデスに位置し、氷河、[[原生林]]、湖沼、河川、[[フィヨルド]]、[[火山]]、目立つ山などの多様な自然景観を誇っている。アンデスはチリとアルゼンチンに分かれるが、1,800以上もの火山があり、そのうち28は[[活火山]]である。この地域だけで、地球上に存在する活火山の約1/5を占めている。
ソムンクラ高原は[[丘陵]]と窪地が連続する[[玄武岩]][[台地]]である。高原は[[リオネグロ州|リオ・ネグロ州]]と[[チュブ州]]にまたがって広がり、北は[[チュブ川]]から、南は[[ネグロ川 (アルゼンチン)|ネグロ川]]まで広がる。この地域は冬季と夏季で気候の変動が大きい。この地域は[[火山岩]]からなり、多くの果樹園や[[アルファルファ]]農園がある。家畜を飼育する牧場主にとっては理想的な場所である。{{仮リンク|アタカマ高原|en|Puna de Atacama}}は小規模な高原であり、アルゼンチン北部のアンデス山脈東部地域を占め、[[サン・ミゲル・デ・トゥクマン]]まで東に伸びている。
 
[[ブエノスアイレス州]]南部から[[ラ・パンパ州]]にかけて、リウエル=カレル丘陵、ベンターナ山地、タンディル丘陵といった小規模な丘陵が東西に延びている。これらの丘陵はアルゼンチンの中央部を横断し、パタゴニアと[[パンパ]]北東部の仕切りとして機能している。ベンターナ山地は最高標高が1,200mほどだが、リウエル=カレル丘陵やタンディル丘陵は標高が低く、最高点でも標高500m程度である<ref name="世界の地理教科書35頁">細野訳 (1980)、35頁</ref>。
アルゼンチン南部の[[パタゴニア]]は、牧歌的な草原と氷河地域の組み合わせからなる。チリとの国境近くには[[ロス・グラシアレス|ロス・グラシアレス国立公園]]があり、300の氷河がパタゴニア氷床(21,760km<sup>2</sup>の一部を構成している。この氷床はアンデスから[[太平洋]]に向かって流れており、[[南極]]以外の西半球で最大の[[氷床]]である。13の氷河がこの地域に湖をもたらしている。[[ウプサラ氷河]]は長さ60km・幅10kmであり、南米最大の氷河であるとともに。[[アルヘンティーノ湖]]からボートで到達することしかできない。次に大きな氷河は幅4.8kmの[[ペリト・モレノ氷河|ペリート・モレーノ氷河]]であり、アルヘンティーノ湖に向かって約35kmに渡って伸び、湖に自然の[[ダム]]を形成している。{{仮リンク|フィッツ・ロイ山|en|Fitz Roy}}(3,405m)、{{仮リンク|トーレ山|en|Cerro Torre}}(3,102m)、ピナクロ山(2,160m)などの尖った山々のピークは[[花崗岩]]からなる。南米中央部には小規模な[[山脈]]が存在する。これらの山脈はアルゼンチンの中央部を縦断し、南パタゴニア地域と北東[[パンパ]]の仕切りとして機能している。西から東にかけて、リウエル=カレル山脈、デ・ラ・ベンターナ山脈、デル・タンディル山脈である。
 
=== 丘陵水環境 ===
アルゼンチンの河川網は様々なシステムによって集約されており、水量や航行量が測定可能である。水資源は農業用の灌漑や水力発電に用いられている。排水の仕方に応じて、アルゼンチンの河川は3種類に分類できる。外部(海)に排水される他に、[[マル・チキータ]]のように湖が終着点となる場合、[[パンパ]]や[[パタゴニア]]の乾燥した土壌に吸い取られて流れが消滅する場合などがある<ref name="世界の地理教科書31頁">細野訳 (1980)、31頁</ref>。
ソムンクラ高原は[[丘陵]]と窪地が連続する[[玄武岩]][[台地]]である。高原は[[リオネグロ州|リオ・ネグロ州]]と[[チュブ州]]にまたがって広がり、北は[[チュブ川]]から、南は[[ネグロ川 (アルゼンチン)|ネグロ川]]まで広がる。この地域は冬季と夏季で気候の変動が大きい。この地域は[[火山岩]]からなり、多くの果樹園や[[アルファルファ]]農園がある。牧場主は家畜飼育のために利用的な場所としてこの地域を見つけた。{{仮リンク|アタカマ高原|en|Puna de Atacama}}は小規模な高原であり、アルゼンチン北部のアンデス山脈東部地域を占め、[[サン・ミゲル・デ・トゥクマン]]まで東に伸びている。
 
* 開放性流域 : 川水が外部(海)に排水される流域 : [[パラナ川]]、[[ウルグアイ川]]、[[ネグロ川 (アルゼンチン)|ネグロ川]]など
== 水資源 ==
* 閉鎖性流域 : 川水が外部(海)に排水されない流域 : {{仮リンク|アトゥエル川|en|Atuel River}}、{{仮リンク|ディアマンテ川|en|Diamante River}}など
アルゼンチンの河川網は様々なシステムによって集約されており、水量や航行量が測定可能である。水資源は農業用の灌漑や水力発電に用いられている。水流を排出する場所に応じて、川は3種類に分類できる。
* 湛水流域 : 排水がない流域。[[パンパ]]西部のチャケネアン平原中西部や[[パタゴニア]]地域の一部で見られる。
* 外部(海)に排水される流域 : [[パラナ川]]、[[ウルグアイ川]]、[[ネグロ川 (アルゼンチン)|ネグロ川]]
* 外部(海)に排水されない流域 : {{仮リンク|アトゥエル川|en|Atuel River}}、{{仮リンク|ディアマンテ川|en|Diamante River}}、トゥヌジャン川
* アレイック流域 : 排水がない。[[パンパ]]西部地域のチャケネアン平原中西部や[[パタゴニア]]地域の一部で見られる。
 
また、湖や[[ラグーン]](面積や深さによって区別される)は不浸透性の窪地の上に水が恒久的に蓄積した地形である。湖とラグーンは面積や深さによって区別される。これらは河川の流量調節の際に重要な役割を果たし担い、また水力発電用の水資源、観光名所、富の源泉にもなる。アルゼンチンの主要な湖はすべてパタゴニアに存在する。
 
==== 河川 ====
[[File:Rio de la Plata BA 2.JPG|thumb|right|ラプラタ川の河口部]]
 
何本かの大河が流れる北東部を除き、アルゼンチンの多くの地域の河川は、季節によって流量が変化するような河川である。ほぼすべての河川は[[大西洋]]に向かって西から東に流れるが、パタゴニアの一部の河川は太平洋に向かって流れる<ref name="世界の地理教科書31頁"/>。
何本かの大河が流れる北東部を除き、アルゼンチンの多くの地域の河川は季節によって流量が変化する程度の河川である。ほぼすべての河川は大西洋に向かって西から東に流れるが、多くの湖や沼によって流れがせき止められ、また[[パンパ]]や[[パタゴニア]]の乾燥した土壌によって流れが失われる。4本の大河が河口部で[[ラプラタ川]]となり、全幅270kmの巨大な[[三角江]](エスチュアリー)となる。[[アマゾン川]]に次いで南米で2番目に延長距離が長い河川は[[パラナ川]](約4,900km)であり、ブラジルとパラグアイの国境を形成し、パラグアイとアルゼンチンの国境を形成する。上流部には多くの滝が存在し、アルゼンチンに入ると支流の[[イグアス川]]を集める。アルゼンチンとブラジルの国境近くの地域は[[イグアスの滝]]で世界的に知られており、滝の2/3がアルゼンチン領土にある。滝幅は4,000m、約275の滝の集合体であり、最大落差は82mである。イグアスノ滝は[[ナイアガラの滝]](アメリカ・カナダ国境)よりも落差が大きくて川幅が広い。パラナ川はベルメヒートで支流の[[ベルメホ川]]を、カルカラニャで支流の{{仮リンク|サラード川 (アルゼンチン)|label=サラード川|en|Salado River (Argentina)}}を、いずれも西側から集める。
 
[[ラプラタ川]]の流域面積は世界第4位、水量では世界第2位であり、[[パラナ川]]、[[ウルグアイ川]]、[[パラグアイ川]](中流部でパラナ川に合流)がラプラタ川の三大支流である<ref name="国本・中川編275頁">国本・中川編 (2005)、275頁</ref>。三大支流やその他多くの中小河川が河口部で集約されてラプラタ川となり、全幅270kmの巨大な[[三角江]](エスチュアリー)を形成する。ラプラタ川流域に位置するアルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイの三国はラプラタ三国と呼ばれる<ref name="国本・中川編275頁"/>。パラナ川(約4,900km)は[[アマゾン川]]に次いで南米第2位の延長距離を持ち、中流部ではブラジルとパラグアイの国境、パラグアイとアルゼンチンの国境を形成する。上中流部には多くの滝が存在し、アルゼンチンに入ると[[クリチーバ]]から流れてきた支流の[[イグアス川]]を集める。アルゼンチンとブラジルの国境近くの地域は[[イグアスの滝]]で世界的に知られており、滝の2/3がアルゼンチン領土にある。滝幅は4,000m、約275の滝の集合体であり、最大落差は82mである。イグアスの滝は[[ナイアガラの滝]](アメリカ・カナダ国境)よりも落差が大きくて川幅が広い。レシステンシアとコリエンテスの双子都市付近で、パラナ川とパラグアイ川が合流する。
 
[[ウルグアイ川]](1,600km)はアルゼンチンとブラジル、アルゼンチンとウルグアイの国境を形成する。[[コンコルディア (アルゼンチン)|コンコルディア]]の湊から約300kmは航行可能である。[[パラグアイ川]](2,550km)はパラグアイとアルゼンチンの国境を形成し、[[コリエンテス]]と[[アルト・パラナ県]](パラグアイ)の北側で[[パラナ川]]に合流する。これらの河川はすべて最終的にはラプラタ川となり、アルゼンチン北部で[[大西洋]]に注いでいる。河口には最大幅222kmにも達する広大な三角江(エスチュアリー)を形成する。アルゼンチン北中部にはいくつかの河川が流れ込む[[マル・チキータ]](小さな海の意味)がある。{{仮リンク|ドゥルセ川|en|Dulce River (Argentina)}}は[[サン・ミゲル・デ・トゥクマン]]近郊に端を発し、湖に向かって南西方向に流れる。南西からは{{仮リンク|プリメーロ川|en|Primero River}}と{{仮リンク|セグンド川|en|Segundo River}}がマル・チキータに水を供給している。
 
パタゴニア地域北部の主要河川は[[コロラド川 (アルゼンチン)|コロラド川]]と[[ネグロ川 (アルゼンチン)|ネグロ川]]であり、どちらの河川もアンデスに端を発して大西洋に向かって流れる。コロラド川の支流には{{仮リンク|デサグアデーロ川|en|Desaguadero River}}があり、ピコ・オホス・デル・サラドから南東方向に流れてコロラド川に合流する。サラド川の支流には{{仮リンク|アトゥエル川|en|Atuel River}}、{{仮リンク|ディアマンテ川|en|Diamante River}}、トゥヌジャン川、サン・フアン川があり、すべての河川がアンデス北西に起源を持つ。ネグロ川もまた、{{仮リンク|ネウケン川|en|Neuquén River}}と{{仮リンク|リマイ川|en|Limay River}}という2つの大きな流れを持つ。中央パタゴニア地域ではアンデスから来た[[チュブ川]]が東に向かって流れ、海に注ぐ前に大きな湖を形成している。湖水地方もまたこれらの河川の流路にあり、すべての河川が山脈から大西洋に向かって流れている。湖水地方の河川にはデセアド川、チコ川、{{仮リンク|サンタ・クルス川 (アルゼンチン)|label=サンタ・クルス川|en|Santa Cruz River (Argentina)}}、ガジェーゴス川などがある。
 
==== 湖沼 ====
[[File:View from the Golf course at Llao Llao.jpg|thumb|right|ナウエル・ウアピ湖]]
 
チリとアルゼンチンの国境付近、[[アンデス山脈]]地域にある湖水地方(ロス・ラゴス地域)には、山々を浸食した谷を雪解水や雨水が覆ってできた多くの[[氷河湖]]が存在する。もっとも著名な氷河湖は[[ブエノスアイレス湖]](ヘネラル・カレーラとも)であり、湖面はチリとアルゼンチンの国境をまたいでいる。ブエノスアイレス湖は平均2,240km<sup>2</sup>の表面積を持ち、アルゼンチン最大の面積を持つ湖であり、また南米第5位の面積を持つ湖でもある。ブエノスアイレス湖から国境線を南に下ると、[[サン・マルティン湖]]、[[ビエドマ湖]]、[[アルヘンティーノ湖]]の順に並んでおり、1,466km<sup>2</sup>の表面積を持つアルヘンティーノ湖はこの地域で2番目に面積の大きい湖である。[[コモドーロ・リバダビア]]付近のカスティージョ平原には、ブエノスアイレス湖からさほど遠くない距離に{{仮リンク|コルウエ・ウアピ湖|en|Lake Musters and Lake Colhue Huapi}}がある。アルゼンチン中央部にある[[マル・チキータ]](小さな海の意味)は世界最大の[[塩湖]]のひとつであり、アルゼンチンで2番目に面積の大きな湖である。マル・チキータの表面積は季節によって変化しており、雨季のピークには5,770 km<sup>2</sup>にまで膨張する。[[ネグロ川 (アルゼンチン)|ネグロ川]]の流域にあるチョコン・ダムによって形成される貯水池は、アルゼンチン最大の[[人工湖]]のひとつである。[[エントレ・リオス州]]には[[テルマス・デ・リオ・オンド]]などの[[温泉]]があり、川を挟んで対岸のウルグアイ北部にも温泉がある。
 
==== 湿地 ====
アルゼンチンの北東にある{{仮リンク|イベラ湿地|en|Iberá Wetlands}}は生物学的に豊かな地域であり、60以上の池、湿地、沼沢を持つ。この地域はとても湿潤であり、数百種類の鳥類、バラエティに富んだ蝶を含む数千種類の昆虫類が生息している。この地域は水生植物の[[オオオニバス]]、綿状の繊維が取れる[[カポック]]、[[ワニ]]、世界最大の[[齧歯類]]である[[カピバラ]]などに代表される、多様な植物相と動物相を持つ。
 
==== 環境海域 ====
アルゼンチンは大西洋に面した4,665kmの[[海岸線]]を有している。大陸の上陸可能地点は非常に広く、アルゼンチン沿岸の浅瀬は[[アルゼンチン海]]と呼ばれる。海中には多くの魚が住み、[[炭化水素]]エネルギー資源を保有していると予想されている。アルゼンチンの沿岸は砂丘と崖に挟まれている。沿岸に影響を及ぼしている二つの[[海流]]のうち、[[暖流]]は[[ブラジル海流]]であり、[[寒流]]は[[フォークランド海流]](スペイン語では大西洋海流、もしくはマルビナス海流)である。沿岸の大地では不規則な形状のため、二つの海流は気候に対して相互に影響し、高緯度地方においても気温を下げさせない。[[ティエ ―ラ・デル・フエゴ]]の南端は[[ドレーク海峡]]の北岸を構成している。
現在の問題:
* 土壌劣化、[[砂漠化]]、[[大気汚染]]、[[水質汚濁]]など、工業化された経済に特有の環境問題は、都市でも農村でも問題となっている。アルゼンチンは[[温室効果ガス]]の削減目標を自主的に定めて世界をリードしている。
 
=== 気候と環境 ===
自然災害:
==== 気候 ====
* [[アンデス]]にある[[サン・ミゲル・デ・トゥクマン]]と[[メンドーサ]]地域は[[地震]]被害を受けやすい。
アルゼンチンの領土は南北に長いため、地域によって気候は様々である。国土の大半は[[温帯]]に位置するが<ref name="国本・中川編277頁"/>、[[亜熱帯]]、温帯、[[乾燥帯]]、[[寒冷帯]]の4つの気候にまたがっている<ref name="朝倉2007世界地理講座408-409頁"/>。
* [[パンペロ|パンペーロ]]は[[パンパ]]と[[アルゼンチン北東部|北東部]]を襲う可能性がある暴風である。
* [[メソポタミア (アルゼンチン)|メソポタミア]]は大洪水の被害を受けやすい。
 
北部は非常に高温多湿の夏季、軽度に乾燥する冬季を特徴とし、冬季には断続的に干ばつが発生する。中央部は竜巻や雷雨などを含む暑い夏季、涼しい冬季を特徴とする。南部は暖かい夏季、寒い冬季を特徴とし、特に山岳地帯では大雪が降る。標高が高い地域は緯度に関係なく涼しい気候である。
== 気候 ==
{{main|アルゼンチンの気候}}
 
アルゼンチンの年降水量は、一般に東から西に行くに従って減少する<ref name="世界地理221-222頁">福井編 (1978)、221-222頁</ref>。[[パラナ川]]と[[ウルグアイ川]]に挟まれた[[メソポタミア (アルゼンチン)|メソポタミア]]地方では年降水量が1,700mmを超える場所もあり<ref name="朝倉2007世界地理講座408-409頁"/>、アンデス南部でも偏西風の影響で1,000mmを超える。パンパの年降水量は500mm-1,000mmであり、アンデス山脈東麓やパタゴニアでは250mmを下回る<ref name="朝倉2007世界地理講座408-409頁"/>。
== 政治的地理 ==
国際協定:
* 批准している協定 : 南極条約, 南極=環境議定書, 生物多様性, 気候変動, 砂漠化, 絶滅危惧種, 環境改変, 有害廃棄物, 海洋法, 海洋投棄, 核実験禁止, オゾン層保護, 船舶汚染, 湿地, 捕鯨
* 署名したが批准していない協定 : [[京都議定書]], 海洋生物保護
 
南米における歴代最高気温と歴代最低気温は、いずれもアルゼンチンで記録された。歴代最高気温は、1936年10月16日に[[サンティアゴ・デル・エステロ州]]のカンポ・ガージョで記録された52.8度であり、歴代最低気温は、1966年7月8日に[[サンフアン州 (アルゼンチン)|サン・フアン州]]のパトス・スペリオールで記録された-40度である。
戦略的重要性:
*[[南大西洋]]と[[南太平洋]]([[マゼラン海峡]]、[[ビーグル水道]]、[[ドレーク海峡]])の間の[[シーレーン]]に対する位置
 
南部では夏季(11月から2月)に昼間が長くなり、冬季(5月から6月)に夜間が長くなる。アルゼンチンは全土で[[UTC-3]]のタイムゾーンを用いている。しばしばサマータイムが適用されるが、最後に適用されたのは2007年12月30日から2008年3月16日の期間だった。
== 対蹠地 ==
パラグアイとの国境部、ブエノスアイレス周辺(対蹠地は太平洋)を除くアルゼンチンの大部分は[[中国]]の中央部や海岸部の[[対蹠地]]である。[[バイアブランカ|バイーア・ブランカ]]は[[天津]]の対蹠地であり、アルゼンチンの対蹠地にあたる中国の大都市には、[[広東]]と[[香港]](アルゼンチンの北西角)、[[アモイ]]と[[福州]](パラグアイとの国境付近)、[[上海]](ウルグアイとの国境付近)、[[杭州]](ロサリオから遠くない)、[[長沙]]、[[南昌]]、[[武漢]]、[[太原]]、[[済南]]、[[青島]]、首都[[北京]]([[ビエドマ]]の内陸部)などがある。台湾の首都[[台北]]は、パラグアイとの国境に近いアルゼンチンの対蹠地である。パタゴニア中央部はおおよそ[[モンゴル]]の対蹠地であり、最南端部の[[ティエラ・デル・フエゴ州|ティエーラ・デル・フエゴ州]]は[[ロシア]]の南[[シベリア]]が対蹠地である。
 
==== 国立公園環境 ====
土壌劣化、[[砂漠化]]、[[大気汚染]]、[[水質汚濁]]など、工業化された経済に特有の環境問題は、都市でも農村でも問題となっている。アルゼンチンは5000万頭以上の肉牛を飼育しており、国全体の[[温室効果ガス]]排出量の30%は肉牛の生産過程で発生している<ref name="ロイター">[http://jp.reuters.com/article/idJPTYE99K03720131021 ウシの「げっぷ」を燃料に、アルゼンチンで新技術開発]ロイター、2013年10月21日</ref>。
アルゼンチンには30の[[国立公園]]がある。これらの国立公園は、北はボリビアとの国境近くの[[バリトゥ国立公園]]から、南は南米大陸最南部の[[ティエーラ・デル・フエゴ国立公園]]まで、とても多様な地形や生物相をカバーしている。国立公園の制定は1903年、[[フランシスコ・モレーノ]]によってアンデス山麓の湖水地方にある73km<sup>2</sup>の土地が寄付された時まで遡る。この土地は、[[サン・カルロス・デ・バリローチェ]]周辺のパタゴニアにおいて広大な保護区の核を形成した。1934年、国立公園システムに関する法律が制定され、[[ナウエル・ウアピ国立公園]]や[[イグアス国立公園 (アルゼンチン)|イグアス国立公園]]などが保護地域に指定された。国立公園警察が発足し、木材の伐採や違法狩猟を防ぐための法律が施行された。彼らの初期の任務は、これら紛糾している地域において国家の主権を確立することであり、国境を守ることだった。1937年にはパタゴニア地域の5つの国立公園が追加され、観光推進や教育を目的とした新しい町や施設が計画された。1970年にはさらに7つが追加登録された。新法で国立公園、{{仮リンク|国定記念物|en|National monument}}、教育保護区と[[自然保護区]]という自然保護のカテゴリーが確立された。1970年代には3つの国立公園が指定され、1980年には現在も有効な新しい法律で国立公園の地位が確認された。1980年代には国立公園の運営や開発のために、地域社会や地域自治体に手を差し伸べられた。地元との協力によって(しばしば地元の扇動で)、さらに10の国立公園が指定された。2000年には[[ムブルクジャ国立公園]]と[[コポ国立公園]]が指定され、エル・レオンシート自然保護区が[[エル・レオンシート国立公園]]に昇格した。国立公園の本部は[[ブエノスアイレス]]のダウンタウン、サンタフェ通りにある。図書館と情報センターは一般公開されている。ペトリフィエド森林のような国定記念物、自然・教育保護区なども一括して管理している。
 
; 自然災害
<center>
南米大陸の太平洋岸は[[地震]]多発地域であり、過去には1960年の[[チリ地震 (1960年)]]、2010年の[[チリ地震 (2010年)]]などの大地震が発生した。[[アンデス山脈]]の東麓にある[[トゥクマン州]]や[[メンドーサ州]]は太平洋岸からわずか数百kmの距離にあり、1861年や1944年や1977年の地震では[[メンドーサ]]や[[サンフアン (アルゼンチン)|サン・フアン]]の町が被害を受けた。[[パンパ]]の西または南から吹く暴風は[[パンペロ|パンペーロ]]と呼ばれ、パンパや[[アルゼンチン北東部|北東部]]はパンペーロの影響を受けやすい。[[ラ・リオハ州 (アルゼンチン)|ラ・リオハ州]]・[[サンフアン州 (アルゼンチン)|サン・フアン州]]・メンドーサ州にかけての地域には、アンデス山脈方向から[[ゾンダ|ソンダ風]]と呼ばれる乾燥風が吹く。ゾンダ風は[[フェーン現象]]の一種であり、風速40km/h(25mph)を超えることもある。
<gallery perrow="7">
 
File:Pncardones.jpg|[[ロス・カルドネス国立公園]]
[[メソポタミア (アルゼンチン)|メソポタミア]]は[[ウルグアイ川]]と[[パラナ川]]という大河に挟まれた地域であり、[[洪水]]の被害を受けやすい。
File:Upsala Glacier 3.jpg|[[ロス・グラシアレス|ロス・グラシアレス国立公園]]
 
File:Ushuaia Harbour (6319512669).jpg|[[ティエーラ・デル・フエゴ国立公園]]
==== 国際協定 ====
File:Bariloche view.jpg|[[ナウエル・ウアピ国立公園]]
* 批准している国際協定 : [[南極条約]](南極), [[南極環境議定書]], [[生物の多様性に関する条約|生物多様性条約]](生物多様性), [[気候変動枠組条約]](気候変動), [[砂漠化対処条約]](砂漠化), [[絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約|ワシントン条約]](絶滅危惧種), [[環境改変技術の軍事的使用その他の敵対的使用の禁止に関する条約|環境改変兵器禁止条約]](環境改変), [[バーゼル条約]](有害廃棄物), [[国際海洋法]](海洋), [[ロンドン条約 (1972年)|ロンドン条約]](海洋投棄), [[包括的核実験禁止条約]](核実験), [[オゾン層の保護のためのウィーン条約|ウィーン条約]](オゾン層保護), [[マルポール条約]](船舶汚染), [[ラムサール条約]](湿地保護), [[国際捕鯨取締条約]](捕鯨)
File:Iguaçu falls1 11-11-13.JPG|[[イグアス国立公園 (アルゼンチン)|イグアス国立公園]]
 
File:Ulughmuztagh El palmar 401.jpg|[[エル・パルマール国立公園]]
* 署名したが批准していない協定 : [[京都議定書]](気候変動), 海洋生物保護条約
File:PN Laguna Blanca, Neuquen.jpg|[[ラグーナ・ブランカ国立公園]]
 
</gallery>
=== 保護地域 ===
</center>
==== 国立公園 ====
[[File:Pncardones.jpg|thumb|right|ロス・カルドネス国立公園]]
[[File:Iguaçu falls1 11-11-13.JPG|thumb|right|[[イグアス国立公園 (アルゼンチン)|イグアス国立公園]]]]
 
アルゼンチンは南米で初めて[[国立公園]]を創設した国であり<ref name="世界の地理教科書188頁">細野訳 (1980)、188頁</ref>、現在では30の国立公園が存在する。これらの国立公園は、北はボリビアとの国境近くのバリトゥ国立公園から、南は南米大陸最南部のティエーラ・デル・フエゴ国立公園まで、とても多様な地形や生物相をカバーしている。国立公園の制定は1903年、[[フランシスコ・P・モレーノ]]がアンデス山麓の湖水地方にある17万km<sup>2</sup>の土地を政府に寄付した時まで遡る<ref name="世界の地理教科書188頁"/>。この土地は、[[サン・カルロス・デ・バリローチェ]]周辺のパタゴニアにおいて広大な保護区の核を形成した。1934年、国立公園システムに関する法律が制定され、ナウエル・ウアピ国立公園や[[イグアス国立公園 (アルゼンチン)|イグアス国立公園]]などが保護地域に指定された。国立公園警察が発足し、木材の伐採や違法狩猟を防ぐための法律が施行された。彼らの初期の任務は、これら紛糾している地域において国家の主権を確立することであり、国境を守ることだった。1937年にはパタゴニア地域の5つの国立公園が追加され、観光推進や教育を目的とした新しい町や施設が計画された。1970年にはさらに7つが追加登録された。新法で国立公園、{{仮リンク|国定記念物|en|National monument}}、教育保護区と[[自然保護区]]という自然保護のカテゴリーが確立された。1970年代には3つの国立公園が指定され、1980年には現在も有効な新しい法律で国立公園の地位が確認された。1980年代には国立公園の運営や開発のために、地域社会や地域自治体に手を差し伸べられた。地元との協力によって(しばしば地元の扇動で)、さらに10の国立公園が指定された。2000年にはムブルクジャ国立公園とコポ国立公園が指定され、エル・レオンシート自然保護区がエル・レオンシート国立公園に昇格した。国立公園の本部は[[ブエノスアイレス]]のダウンタウン、サンタフェ通りにある。図書館と情報センターは一般公開されている。ペトリフィエド森林のような国定記念物、自然・教育保護区なども一括して管理している。
 
==== 世界自然遺産 ====
アルゼンチンには[[世界自然遺産]]登録地が4ヶ所存在する。[[パタゴニア]]・[[サンタクルス州|サンタ・クルス州]]にある[[ロス・グラシアレス|ロス・グラシアレス国立公園]](1981年登録)は、世界第3位の大きさを誇る[[南パタゴニア氷原]]などの自然美が評価された。[[ミシオネス州]]北部の[[イグアス国立公園]](1984年登録)は、[[イグアスの滝]]や亜熱帯の密林などの自然美が評価された。パタゴニア・[[チュブ州]]の[[バルデス半島]](1999年登録)は地峡によって南米大陸本土とつながっている半島であり、[[セミクジラ|ミナミセミクジラ]]、[[ミナミゾウアザラシ]]など豊かな動物相が評価された。[[サンフアン州 (アルゼンチン)|サン・フアン州]]北東部の[[イスキグアラスト/タランパヤ自然公園群]](2000年登録)は、[[三畳紀]]の陸上の堆積物が広く露出し、最初期の恐竜を含めた当時の爬虫類の化石を産出する。
 
== 地域別地理 ==
=== 政治的地域区分(州) ===
[[File:Argentina - Político 2.png|thumb|right|300px|アルゼンチンの州の一覧]]
 
アルゼンチンにおける1の自治市と23の州をアルファベット順に並べている。
 
# {{Flagicon|Buenos Aires City}} [[ブエノスアイレス]]自治市
# {{Flagicon|Buenos Aires}} [[ブエノスアイレス州]]
# {{Flagicon|Catamarca}} [[カタマルカ州]]
# {{Flagicon|Chaco}} [[チャコ州]]
# {{Flagicon|Chubut}} [[チュブ州]]
# {{Flagicon|Córdoba}} [[コルドバ州]]
# {{Flagicon|Corrientes}} [[コリエンテス州]]
# {{Flagicon|Entre Ríos}} [[エントレ・リオス州]]
# {{Flagicon|Formosa}} [[フォルモサ州]]
# {{Flagicon|Jujuy}} [[フフイ州]]
# {{Flagicon|La Pampa}} [[ラ・パンパ州]]
# {{Flagicon|La Rioja (ARG)}} [[ラ・リオハ州 (アルゼンチン)|ラ・リオハ州]]
# {{Flagicon|Mendoza}} [[メンドーサ州]]
# {{Flagicon|Misiones}} [[ミシオネス州]]
# {{Flagicon|Neuquén}} [[ネウケン州]]
# {{Flagicon|Río Negro}} [[リオネグロ州|リオ・ネグロ州]]
# {{Flagicon|Salta}} [[サルタ州]]
# {{Flagicon|San Juan}} [[サンフアン州 (アルゼンチン)|サンフアン州]]
# {{Flagicon|San Luis}} [[サンルイス州]]
# {{Flagicon|Santa Cruz}} [[サンタクルス州|サンタ・クルス州]]
# {{Flagicon|Santa Fe}} [[サンタフェ州]]
# {{Flagicon|Santiago del Estero}} [[サンティアゴ・デル・エステーロ州]]
# {{Flagicon|Tierra del Fuego}} [[ティエラ・デル・フエゴ州|ティエーラ・デル・フエゴ州]]
# {{Flagicon|Tucumán}} [[トゥクマン州]]
 
=== 地理的地域区分 ===
[[File:Cerro de los siete colores.jpg|thumb|right|北西部]]
[[File:Chaco Boreal Paraguay.jpg|thumb|right|グラン・チャコ]]
[[File:San Roque González de Santa Cruz Bridge 2.jpg|thumb|right|メソポタミア]]
[[File:Autódromo Eusebio Marcilla.jpg|thumb|right|パンパ]]
[[File:Atuel River Mendoza Argentina by PabloBD.jpg|thumb|right|クージョ]]
[[File:Perito Moreno Glacier Patagonia Argentina Luca Galuzzi 2005.JPG|thumb|right|パタゴニア]]
 
アルゼンチンの23は、気候や地形によって「[[アルゼンチン北西部|北西部]]、[[グラン・チャコ]]、[[メソポタミア (アルゼンチン)|メソポタミア]]、[[クージョ (アルゼンチン)|クージョ]]、[[パンパ]]、[[パタゴニア]]」の6区域に分けられる。北から南の順に、西から東の順に並べると以下のようになる。「北西部、グラン・チャコ、メソポタミア、クージョ、中央部、パンパ、パタゴニア」の7区域に分ける場合、「北東部、北西部、クージョ、パンパ、パタゴニア」の5区域に分ける場合<ref name="朝倉2007世界地理講座409頁"/>などもある。
 
{| class="wikitable"
|-
! 地域名称 !! 州
|-
! [[アルゼンチン北西部|北西部]]
| [[フフイ州]], [[サルタ州]], [[トゥクマン州]], [[カタマルカ州]], [[ラ・リオハ州 (アルゼンチン)|ラ・リオハ州]]<ref group="注">[[クージョ (アルゼンチン)|クージョ]]に分類されることもある。</ref>
|-
! [[グラン・チャコ]]
| [[フォルモサ州|フォルモーサ州]], [[チャコ州]], [[サンティアゴ・デル・エステーロ州]]
|-
! [[メソポタミア (アルゼンチン)|メソポタミア]]
| [[ミシオネス州]], [[コリエンテス州]], [[エントレ・リオス州]]
|-
! [[クージョ (アルゼンチン)|クージョ]]<ref group="注">[[ラ・リオハ州 (アルゼンチン)|ラ・リオハ州]]を含むこともある。</ref>
| [[サンフアン州 (アルゼンチン)|サン・フアン州]], [[メンドーサ州]], [[サン・ルイス州]]
|-
! [[パンパ]]
| [[コルドバ州]], [[サンタフェ州]], [[ラ・パンパ州]], [[ブエノスアイレス州]]
|-
! [[パタゴニア]]
| [[リオネグロ州|リオ・ネグロ州]], [[ネウケン州]], [[チュブ州]], [[サンタクルス州|サンタ・クルス州]], [[ティエラ・デル・フエゴ州|ティエーラ・デル・フエゴ州]]
|}
 
==== 北西部 ====
[[アルゼンチン北西部|北西部]]には標高3,000m以上の高原が連なり、豊富な降水による水資源が豊富である<ref name="朝倉1978世界地理223頁"/>。乾季と雨季があり、亜熱帯の様相を呈す<ref name="朝倉1978世界地理223頁"/>。[[カタマルカ州]]、[[トゥクマン州]]、[[サルタ州]]には[[カルチャキ渓谷]]が広がり、[[フフイ州]]北部からは[[ボリビア]]に向かって3,500mほどの[[アルティプラーノ|アルティプラーノ高原]]が広がる。経済活動は肥沃な渓谷に集中し、サトウキビ、タバコ、柑橘類などを栽培する。北西部は先住民である[[ケチュア]]や[[アイマラ]]の影響を強く受けており、音楽や衣服などに表れている。北西部と[[クージョ (アルゼンチン)|クージョ]]を合わせて北西地方と呼ぶこともある<ref name="朝倉1978世界地理223頁">福井編 (1978)、223頁</ref>。かつては
 
==== グラン・チャコ ====
[[グラン・チャコ]]と[[メソポタミア (アルゼンチン)|メソポタミア]]を合わせて北東地方と呼ぶこともある<ref name="朝倉1978世界地理224頁">福井編 (1978)、224頁</ref>。グラン・チャコはパラナ川右岸(西岸)にあり、ボリビア東部やパラグアイ西部から一続きの低地である<ref name="朝倉1978世界地理224頁"/>。グラン・チャコは[[亜熱帯気候]]に属し、夏季はラテンアメリカでもっとも高温多湿な地域のひとつであり、冬季も温暖である<ref name="世界の地理教科書69頁">細野訳 (1980)、69頁</ref>。パンパと一続きの平野だが、パンパとは異なって半乾燥気候であり、アンデス山脈から運ばれた土砂が堆積している<ref name="朝倉2007世界地理講座8頁">坂井・鈴木・松本編 (2007)、8頁</ref>。これらの乾燥地には有刺灌木林が広がり、粗放的な放牧が行なわれている<ref name="朝倉2007世界地理講座11頁">坂井・鈴木・松本編 (2007)、11頁</ref>。グラン・チャコに特有の樹木としては、タンニンエキスや鉄道の枕木などに使用される{{仮リンク|ケブラチョ|en|Quebracho tree}}がある<ref name="世界の地理教科書71頁">細野訳 (1980)、71頁</ref><ref name="朝倉1978世界地理241頁">福井編 (1978)、241頁</ref>。粘土質地帯には沼沢、湿地、湖沼が多く、パティーニョ湿地(パラグアイとの国境をまたいでいる)、アニャトージャ湿地、ラベージャ湖、[[マル・チキータ]]などがある<ref name="世界の地理教科書69頁"/>。グラン・チャコと[[メソポタミア (アルゼンチン)|メソポタミア]]を合わせて北東地方と呼ぶこともある<ref name="朝倉1978世界地理277頁">福井編 (1978)、277頁</ref>。
 
==== メソポタミア ====
[[メソポタミア (アルゼンチン)|メソポタミア]]はパラナ川とウルグアイ川に挟まれた、沖積平野および波状丘陵地である<ref name="朝倉1978世界地理224頁"/>。[[コリエンテス州]]は{{仮リンク|イベラ湿地|en|Iberá Wetlands}}に代表される低湿地が多いが、[[ミシオネス州]]には標高800mほどのミシオネス山脈やビクトリア山脈があり<ref name="世界の地理教科書81頁">細野訳 (1980)、81頁</ref>、山系はブラジルやパラグアイとの国境を越えて伸びている。夏季は高温多湿であり、冬季は温暖である。年降水量は約1,700mmを超える場所もあり<ref name="朝倉2007世界地理講座408-409頁">坂井・鈴木・松本編 (2007)、408-409頁</ref>、降水は夏季に集中している<ref name="朝倉1978世界地理224頁"/>。亜熱帯雨林のミシオネス密林、水生植物が卓越した湿地や沼沢がメソポタミアの植生の典型である<ref name="世界の地理教科書86-87頁">細野訳 (1980)、86-87頁</ref>。
 
==== クージョ ====
[[クージョ (アルゼンチン)|クージョ]]はパンパの西方に位置し、緑色のパンパとは異なる茶褐色の植生が特徴である<ref name="朝倉1978世界地理223頁"/>。クージョは[[乾燥帯|乾燥帯気候]]に属し、アルゼンチンでもっとも乾燥した地域である<ref name="世界の地理教科書131頁">細野訳 (1980)、131頁</ref>。昼夜の気温差が大きく、[[ゾンダ|ソンダ風]]と呼ばれる乾燥風が吹くが、激しい霰が降ることでも知られている<ref name="世界の地理教科書131-133頁">細野訳 (1980)、131-133頁</ref>。アンデス山脈に降った雪解水は{{仮リンク|メンドーサ川|en|Mendoza River}}や{{仮リンク|デサグアデーロ川|en|Desaguadero River}}となり、ブドウ畑を特徴とするオアシス灌漑地域を形成する<ref name="朝倉1978世界地理223頁"/>。灌漑用水や水力発電などに川水の多くが使用され、また砂質の土壌に吸収されてしまうため、デサグアデーロ川は[[コロラド川 (アルゼンチン)|コロラド川]]に合流する前に水無川となる<ref name="世界の地理教科書133頁">細野訳 (1980)、133頁</ref>。
 
==== パンパ ====
一般には湿潤パンパと乾燥パンパに分けられ、平原パンパ(ヤヌーラ・パンペアーナ)と高原パンパ(シエーラス・パンペアーナス)に分けられることもある。ブエノスアイレスを中心にして扇状に広がる平原であり、半径約500-700kmに渡って広がっている<ref name="朝倉1978世界地理224頁"/>。北端はサンタフェ付近、南端はコロラド川付近であり、標高200mを超えるのはタンディル丘陵など限られた地域のみである<ref name="朝倉1978世界地理224頁"/>。年平均気温は14度-19度であり、冬も快適な気候である<ref name="朝倉1978世界地理225頁">福井編 (1978)、225頁</ref>。年1,000mm以上の降水がある西部を湿潤パンパ、年500mm以下の降水しかない東部を乾燥パンパと呼ぶ<ref name="朝倉1978世界地理225頁"/>。世界でもっとも肥沃な地域のひとつであり、19世紀後半以降に大規模な[[小麦]]や[[食肉]]の生産を行なっている<ref name="加茂23頁"/>。1978年時点で、アルゼンチンの人口の70%超、耕地の86%、鉄道の70%、工業生産の90%がパンパに集中している<ref name="朝倉1978世界地理225頁"/>。
 
==== パタゴニア ====
南緯40度付近にある[[コロラド川 (アルゼンチン)|コロラド川]]以南<ref group="注">現在は[[ネグロ川 (アルゼンチン)|ネグロ川]]以南をパタゴニアとすることも多い。</ref>の地域が[[パタゴニア]]と呼ばれ、アルゼンチンの面積の25%を占めている<ref name="朝倉1978世界地理226頁">細野訳 (1980)、226頁</ref>。北部([[リオ・ネグロ州]]と[[ネウケン州]])はコマウエ地域と呼ばれることもある。パタゴニアのアンデス山脈は南部アンデスと呼ばれ、もっとも標高の高い山はラニン火山(3,776m)である<ref name="世界の地理教科書143頁">細野訳 (1980)、143頁</ref>。[[アルヘンティーノ湖]]、[[ブエノスアイレス湖]]、[[サン・マルティン湖]]、[[ファグナーノ湖]]など数多くの湖が存在し、[[南パタゴニア氷原]]などの氷河も存在する。[[亜寒帯気候]]で冬季は寒さが厳しく、[[ウシュアイア]]の夏季の気温は[[ブエノスアイレス]]自治市の冬季の気温と等しい<ref name="世界の地理教科書145頁">細野訳 (1980)、145頁</ref>。パタゴニアの地形の特徴は[[ステップ (地形)|ステップ]]であり、窪地や低地にはサリーナと呼ばれる塩の堆積地帯ができ、[[カルボン湖]](-105m)はアルゼンチンの最低標高地点である。パタゴニア沙漠は大陸東岸にある世界で数少ない沙漠のひとつである<ref name="朝倉1978世界地理280頁">細野訳 (1980)、280頁</ref>。パタゴニアの海岸は100mにも達する断崖であり、潮の干満の差が16mに達する場所もある<ref name="世界の地理教科書157頁">細野訳 (1980)、157頁</ref>。[[ネグロ川 (アルゼンチン)|ネグロ川]]や[[チュブ川]]の谷には果樹園が作られ、高品質のリンゴが海外に輸出されている<ref name="世界の地理教科書163頁">細野訳 (1980)、163頁</ref>。
 
=== 領有権主張地域 ===
[[File:Antarctica, Argentina territorial claim.svg|thumb|right|アルゼンチンが自国の領土と主張する[[アルゼンチン領南極]]]]
 
1959年の[[南極条約]]によって領土に関する議論が凍結された[[南極]]の一部([[アルゼンチン領南極]])、[[イギリス]]によって実効支配されている南大西洋の島々([[フォークランド諸島|マルビナス諸島]]と[[サウスジョージア・サウスサンドウィッチ諸島]])の領有権も主張しているが、これらを含めた面積は約376万km<sup>2</sup>となり<ref>細野訳 (1980)、8頁</ref>、[[インド]]を抜いて世界全体で7番目となる。1904年から領有権を主張しているアルゼンチン領南極は、[[南極点]]、西経25度線、南緯60度線、西経74度線で区切られた範囲であり、南極大陸本土の他に、南シェトランド諸島、南オークニー諸島などが含まれる。[[フエゴ島]]の南にはチリ領の[[ピクトン島・レノックス島・ヌエバ島]]があり、かつてはアルゼンチンも領有権を主張していた。両国は[[エリザベス2世]]による仲裁を受け入れると、1977年にエリザベス2世はこれらの島がチリ領であると判定し、1985年に平和友好条約を批准して正式にチリ領となった。
 
* 南米大陸部 – 約279万km<sup>2</sup>
* 南方諸島部 – 約0.4万km<sup>2</sup>(領有権主張)
* [[アルゼンチン領南極]] – 約97万km<sup>2</sup>(領有権主張)
 
== 脚注 ==
=== 注釈 ===
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<references group="注"/>
 
=== 脚注 ===
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== 参考文献 ==
* 加茂雄三『ラテンアメリカ』(国際情勢ベーシックシリーズ)、自由国民社、2005年(第2版)
* 国本伊代・中川文雄編『ラテンアメリカ研究への招待』、新評論、2005年
* 国本伊代・乗浩子『ラテンアメリカ 都市と社会』、新評論、1991年
* 坂井正人・鈴木紀・松本英次編『ラテンアメリカ』(朝倉世界地理講座)、朝倉書店、2007年
* 細野昭雄訳『アルゼンチン –その国土と人々-』(全訳世界の地理教科書シリーズ)、スサーナ・モルフィーノ原著、帝国書院、1980年
* 福井英一郎編『ラテンアメリカⅡ』(世界地理)、朝倉書店、1978年
* 山本正三・菅野峰明訳『ラテンアメリカⅡ –スペイン系南アメリカ- 』、P・E・ジェームズ原著、二宮書店、1979年(原著は1969年発行)
 
== 外部リンク ==
* {{CIA World Factbook}}
* {{StateDept}}
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