「相模トラフ」の版間の差分

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== 相模トラフにおける地震 ==
相模トラフ周辺は[[地震]]多発地帯として有名で、歴史記録に残る地震だけでも[[1703年]]([[元禄]]16年)に起きた[[元禄地震]]、[[1923年]]([[大正]]12年)に起きた[[大正関東地震]]([[関東大震災]])など、マグニチュード(M) 7から8クラスの大きな地震が繰り返し発生している。総延長 250 km の断層の2/3が活動したと想定すると、長さ 200 km * 幅 70 km で断層面積 14000 km<sup>2</sup> となり、この規模が活動した場合、放出エネルギーのモーメントは 7.6 + 10<sup>21</sup> Nm = モーメントマグニチュード(Mw)8.1 程度と考えられる(1923年関東地震の断層は、130 * 65 km<sup>2</sup>)。
 
どのタイプの地震でも震源域の一部は陸上の地下にあるため、陸域でも[[地震#内陸地殻内地震|直下型地震]]の様な非常に強い[[地震動]]を発生させることがあるほか、海底での変位により大津波を発生させる恐れがある。
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* 房総半島(勝浦付近)沖の領域C
 
地震の様式は幾つかあり、[[震源]]の深さの範囲はおおよそ30〜30km - 80kmとなっている。地震のタイプは次のように区分されている。
#陸側のプレートとフィリピン海プレートの境界付近で発生する[[地震#プレート間地震|プレート間地震]]
#フィリピン海プレート内部で発生する[[地震#海洋プレート内地震|プレート内地震]]
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=== 再来周期 ===
M8クラスの[[巨大地震]]では、[[グローバル・ポジショニング・システム|GPS]]観測データからはおよそ200年〜 - 400年周期、変動地形からはおよそ400年〜 - 800年周期とする複数の説がある。しかし、歴史上で発生が確かなのは元禄地震と大正関東地震の2例のみで、元禄地震以前の記録が極端に少ないこともあり正確な再来周期は不明であるため調査が行われている。発生間隔(再来周期)の調査は、おもに海岸段丘の分布と年代に基づいて行われている。調査の結果、2012年時点の知見として元禄型の発生時期は約7200年前、約5000年前、約3000年前、西暦1703年の4回で、大正型は元禄型以外の時期に少なくとも11回分が確認されている。つまり、領域Aの三浦半島及び相模湾周辺の断層はおおまかに約400年間隔で活動し、元禄型の震源域とされている領域Bの房総半島南部周は約2000 - 2700年間隔で活動していると考えられる。しかし、房総半島南部では7000 - 9000年前頃の津波堆積物は100 - 300年間隔で観察されている。特に海岸段丘に着目した場合、内房と外房で離水年代(地震による隆起)が異なることが見出され、九十九里にも別な年代に離水した段丘が発見されており、新たな断層モデルの想定が必要となる可能性が示唆されている<ref>{{PDFlink|[http://cais.gsi.go.jp/YOCHIREN/report/kaihou88/12_20.pdf 産業技術総合研究所 宍倉正展:相模トラフ沿いの海溝型地震の新しい解釈] 地震予知連絡会 会報第88巻}}</ref>。
 
=== 想定される巨大地震 ===