「小早川家の秋」の版間の差分
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小津は松竹からスタッフを1人も連れて行かずにこの作品を撮った。東宝は小津を招くということで、当時の東宝を代表する一流のスタッフを揃えた。撮影の中井朝一は黒澤明作品の常連であり、照明の石井長四郎は成瀬巳喜男作品を支えてきたスタッフである。そのため、小津の他の松竹作品とは違った独特の緊張感が漂っている。ただし、編集に関しては、自分の生理にあったフィルムの繋ぎにこだわるあまり1コマを半分に切ることまでする小津の要求に応えることは困難を極め、最終的には松竹から小津の長年のパートナーである浜村義康が急遽呼ばれることとなった。また、赤い色にこだわる小津は、この作品でも松竹作品と同じくアグファ社のフィルムを使用している。赤い色へのこだわりは、撮影のほか、衣装や小道具にも及び、赤い小道具を撮影する際には、スタッフ全員でスタジオ内を掃除し、異物が写り込まないように細心の注意を払った。ラストシーンで、葬送の行列が川にかかった橋を渡る際に、カットによって川の流れの向きが逆になっている。このミスを指摘したのは試写を見た藤本真澄だったが、実際にはミスとはほとんど気づかないくらいの些細なものであるという。
== あらすじ ==
京都の造り酒屋・小早川の長男は早く死に、その未亡人の秋子に
== スタッフ ==
* 監督:[[小津安二郎]]
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