「狩猟採集社会」の版間の差分

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==平等主義社会幻想==
アフリカの狩猟採集民[[ブッシュマン]]や[[ピグミー]]には広汎な分配な習慣が認められてきた。彼らは食料を獲得してから消費するまで何度も何度も分配が繰りかえされる。この様式を支えているのは[[マーシャル・サーリンズ]]が指摘した[[互酬|一般的互酬性]]の原則である<ref name="石器時代の経済学">{{cite book|和書|title=石器時代の経済学|author=マーシャル・サーリンズ |translator=[[山内昶]]|publisher=法政大学出版局|origiyear=1972|year=1984.2| series=叢書・ウニベルシタス ; 133}}</ref>が、彼らの中で生じる分配は権威を発生させるものではない<ref>全ての狩猟採集民に対して指摘できることではない。北米インディアンの[[ポトラッチ]]や[[ニューギニア]]の[[ビッグマン]]社会、南米のナンビクワラにおける分配は権威を発生させる。</ref>。ブッシュマンの[[サン人|サン]]の場合、優秀なハンターは大量に捕獲した後は狩りにでないようにし供給そのものを減らし、分配される側にまわる。さらにハンターや獲物の所有者に対して節制が求められ、分配による威信獲得の機会を縮小される。また互いに矢<ref>獲物の第一の所有者はハンターではなく矢や槍の所有者である。</ref>を交換することで、獲得した獲物の所有者を分散させている。つまり、サーリンズが指摘したような、所有に対する欲望がないから平等な分配が起きている<ref name="石器時代の経済学" />のではなく、日常の中から常に威信を平準化するプロセスが働くことで平等な関係が達成されている<ref>{{cite book|和書|title=ヒトの自然誌|editor=田中二郎, 掛谷誠|publisher=平凡社|year=1991|chapter=共存の原理|author=市川光雄}}</ref>。
 
==ワイルドヤム問題==