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オルタネーターの基本原理は[[コイル]]の内側の[[磁界]]の強さを変化させて、コイルに電流を発生させる[[電磁誘導]]である。多くの場合は永久[[磁石]]を回転させてコイルに磁界の強弱を与えるが、直線的に動作させるリニアオルタネーター([[:en:linear alternator|linear alternator]])が使われる場合もある。
 
自動車などで利用されるオルタネーターは、制御系機器や[[前照灯]](ヘッドライト)、その他電装部品の[[電源]]を供給する。[[エンジン]]より[[ベルト (機械)|ベルト]]を通じて動力を得ることによって[[電力]]を発生させる。発生した電力はバッテリー([[二次電池|蓄電池]])に蓄えられる。古くは[[整流子発電機|直流整流子発電機]]([[ダイナモ]])が用いられてきたが、[[1960年代]]から性能面・保守面で優れる[[交流]][[同期発電機]]をベースに開発されたオルタネーターへと置き換えが進んだ。オルタネーター内部には[[整流器]]が内蔵されており、交流発電機によって発生した交流電力は[[直流]]電力に変換され出力される。近年の自動車ではオルタネーターを車両の減速時に集中的に稼働させるように制御がなされ、簡易的な[[回生ブレーキ|回生発電]]を行うことで、極力エンジンではなく車両の持つ運動エネルギーを電力に変換し、燃費を向上させるものも存在する。オルタネーターは発電機の特性上負荷が多かった(より高出力の電力を得ようとしてプーリー比を変えたり回転子の電力を上げ磁力を増すと発電時の抵抗が増す)が、固定子の改良により負荷が軽減されたものが社外品として発売されている。
 
自動車における発電以外の用途としてはオルタネーターをモーターとして駆動させることで[[セルモーター|スターター]]としての利用される場合がある。また駆動力をエンジンアシストに使う事で[[ハイブリッド車]](いわゆるマイルドハイブリッド)とするケースもある。
 
自動車においては一般的に搭載される装置であるが、モーターによる発電を行い高電圧大容量の駆動バッテリーへ蓄電するハイブリッド車においてはDC-DCコンバーターを介して通常バッテリーへ電力供給ができるためオルタネーターは搭載されない例も多い。
 
== 構成 ==
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; その他
: オルタネーターには発電能力を調整(車両の電力不足の時には増やし、エンジンが高回転の時に規定電圧よりオーバーしかねない時には減らす)するレギュレーターが付いている。古くは[[リレー]]と[[抵抗器]]を用いて界磁電流を段階制御していたが、近年の物は[[集積回路|IC]]化されている。また、これらを収納するケースは一般的に鋳造アルミが用いられ、冷却用にフィンが付いた形状をしている。
 
== 自動車 ==
自動車などで利用されるオルタネーターは、制御系機器や[[前照灯]](ヘッドライト)、その他電装部品の[[電源]]を供給する。[[エンジン]]より[[ベルト (機械)|ベルト]]を通じて動力を得ることによって[[電力]]を発生させる。発生した電力はバッテリー([[二次電池|蓄電池]])に蓄えられる。古くは[[整流子発電機|直流整流子発電機]]([[ダイナモ]])が用いられてきたが、[[1960年代]]から性能面・保守面で優れる[[交流]][[同期発電機]]をベースに開発されたオルタネーターへと置き換えが進んだ。オルタネーター内部には[[整流器]]が内蔵されており、交流発電機によって発生した交流電力は[[直流]]電力に変換され出力される。近年の自動車ではオルタネーターを車両の減速時に集中的に稼働させるように制御がなされ、簡易的な[[回生ブレーキ|回生発電]]を行うことで、極力エンジンではなく車両の持つ運動エネルギーを電力に変換し、燃費を向上させるものも存在する。オルタネーターは発電機の特性上負荷が多かった(より高出力の電力を得ようとしてプーリー比を変えたり回転子の電力を上げ磁力を増すと発電時の抵抗が増す)が、固定子の改良により負荷が軽減されたものが社外品として発売されている。
 
自動車における発電以外の用途としてはオルタネーターをモーターとして駆動させることで[[セルモーター|スターター]]としての利用される場合がある。また駆動力をエンジンアシストに使う事で[[ハイブリッド車]](いわゆるマイルドハイブリッド)とするケースもある。
 
自動車においては一般的に搭載される装置であるが、モーターによる発電を行い高電圧大容量の駆動バッテリーへ蓄電するハイブリッド車においてはDC-DCコンバーターを介して通常バッテリーへ電力供給ができるためオルタネーターは搭載されない例も多い。
 
== 参考文献 ==