「固溶体」の版間の差分

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固溶体の原子配置の説明のため、画像を追加。また、焼き入れの説明が間違いなので修正。(侵入型型固溶体を作っただけでは硬くならない。溶質の過飽和させることが必要)
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'''固溶体'''(こようたい、solid solution)とは、2種類以上の[[元素]]([[金属]]の場合も[[非金属]]の場合もある)が互いに溶け合い、全体が均一の[[固相]]となっているものをいう。非金属元素同士が互いに溶け合った場合は、'''混晶'''(こんしょう)ともいう(固溶体とほぼ同じ意味で使われる)。[[合金]]や[[鉱物]]に多く見られる。固溶体は高温では不規則状態であるが、ある温度以下では規則状態になる。固溶体を作ることによって材料を強化することを[[固溶強化]]という。
 
==固溶体の種類==
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固溶体には、[[溶質]]原子の入り方によって、'''置換型固溶体'''と'''侵入型固溶体'''の2種類がある。
 
;置換型固溶体 :溶媒原子の代わりに溶質原子が置き換わるものである。それぞれの原子の大きさ半径が同じぐらいであると置換がおこなわれやすい。原子半径の違いが10%ぐらいまでは、成分比の全体にわたって完全に固溶するがそれ以上では固溶度は急激に減少し、15%以上ではほとんど固溶しなくなる。この経験則が[[ヒューム‐ロザリーの法則]]の1つとなっている。
;侵入型固溶体 :原子半径の小さい元素[[水素]] (H)、[[炭素]] (C)、[[窒素]] (N)、[[ホウ素]] (B)、[[酸素]] (O) など金属結晶格子の原子間のすきまに侵入するものである。金属結晶格子の原子間のすきまは結晶構造によって異なる。[[炭素鋼]]の[[焼入れ]]、[[浸炭処理]]などの表面硬化処理は、侵入型固溶体に溶質分子を過飽和させることによって、歪んだ組織をつくることによって硬い組織をえてい得る方法である。
 
== 固溶体と結晶分化 ==