「剗の海」の版間の差分

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→‎概要: 細かい部分ですが現代語訳推敲。百姓→人々とか、いくつか。
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溶岩流が[[本栖湖]]と剗の海の2湖に流入したこと、多くの民家が溶岩流に呑み込まれてしまったこと、溶岩の別の流れは[[河口湖]]方面へ向かっていること、係る[[天変地異]]の前には大きな[[地震]]を始めとする様々な変事があったこと、などを伝えている<ref name="中防 PDF" />。
 
{{Quotation|貞観六年七月十七日辛丑 甲斐国言  駿河国富士大山 忽有暴火 焼砕崗巒 草木焦熱  土鑠石流 埋八代郡本栖并剗両水海  水熱如湯 魚鼈皆死 百姓居宅 与海共埋 或有宅無人 其数難記  両海以東 亦有水海 名曰河口海 火焔赴向 河口海  本栖剗等海 未焼埋之前 地大震動 雷電暴雨 雲霧晦冥 山野難弁 然後有此災異焉  <ref name="中防 PDF" />}}<br/><br/>
{{Quotation|現代語訳([[直訳と意訳|意訳]])<br />
貞観6年7月17日[[辛丑]]、[[甲斐国]](甲斐国[[国司]])が報じるところ、[[駿河国]]の大山・[[富士山|富士]]が突如として[[噴火|火を噴いた]]。峰と腹はじゅうを焼き砕かれ、草木は焦がれ死んだ。土や[[礫|くれ]]がは溶け流れて、[[八代郡 (甲斐国)|八代郡]]にある本栖海([[本栖湖]](本栖海)と'''剗の海'''(剗海)を埋めてしまった。湖水は湯のように熱くって、魚や亀の類はみな死んだ。[[百姓]]人々の家は湖と共に埋まり、残った家にも人影は無く、そのような例は数え上げることもできない。2つの湖の東には河口海([[河口湖]](河口海)という湖があるが、火はこの方角へも向かっている。本栖や剗の海が焼け埋まる前には、[[地震|が大きく揺れ]]、[[雷]]と[[豪雨|大雨]]があって、雲霧が立ちめて暗闇に包まれ、山野の区別もつかなくなった。それらが起こった後にこのような[[い|災厄]]が訪れたのだ。}}
 
また、この[[火山]]活動によって生まれた溶岩原の上にやがて形成([[遷移 (生物学)|植生遷移]])されていった[[森林]]地帯が、今日も見られる[[青木ヶ原]][[樹海]]である<ref name="MFNS" />。