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'''柔軟剤'''(じゅうなんざい)とは、洗濯後繊維に柔軟性を与えるための仕上げ剤である。同時に、帯電防止のためにも使われる。
== 概要 ==
柔軟剤に使われている[[陽イオン界面活性剤]]は、洗浄効果はないが、柔軟仕上げ効果・帯電防止効果がある。(洗剤に使われるのは[[陰イオン界面活性剤]]
柔軟剤は、水分を吸いにくくなるという欠点も持ち合わせているが、近年は改良された商品も発売されている。
日本における市場規模は、2012年の販売金額は715億円、販売量は26万トン。消費は増加傾向にあるとされる。<ref>「[[#柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供|柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供]]」
== 使用上の注意 ==
''後述の[[#匂い
* 過剰な量を使用すると、洗濯物の吸水性が低下する。そもそも、柔軟剤の使用量が多いほど衣類が柔くなる訳でもない。
* 洗剤と同時に使用すると効果が薄れる場合がある。普通、洗剤は陰イオン、柔軟剤は陽イオンであるため中和されてしまう。
* 汚れが洗濯水中に残っている場合、柔軟剤がそれを引き寄せて、洗濯物が黒ずむことも考えられるという。
など。<ref><!-- 「過剰な量」以下の3点の典拠 -->{{
== 日本での歴史 ==
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日本では[[1962年]]に[[花王]]から発売された[[花王ソフター]]が最初の柔軟剤である。その後、他社からも柔軟剤が発売され、[[1966年]]には[[ライオン油脂]]が[[ライオンソフター]]を発売開始している。その頃の柔軟剤は、軟らかく仕上げる効果や帯電防止を謳った製品が多かった。また色も水色のものばかりであった。花王ソフターに倣い、「ソフター」を商品名とするメーカーが多く、これは現在でも多く使われている。
[[1976年]][[10月]]にライオン油脂が[[ソフランS]]を発売しているが、色をピンクにしたり、植物性の香りをつけるなどしている。これを境にして、柔軟剤に変化が現れてくる。
[[1988年]]にライオンから[[ソフト&ドライ]]、花王からは[[タッチ (柔軟剤)|タッチ]]が発売されているが、成分の一部を変えるなどにより、水分を良く吸い取ることを強調したものとなっている。この頃から徐々に3倍濃度を濃くした濃縮型柔軟剤が主力になってきている。
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近年{{いつ|date=2013年9月}}発売される柔軟剤は、透明タイプや、抗菌効果、防臭効果を強調した製品が多くなってきている。防臭効果を強調する製品は、花の香りを附した、と謳うものが多い。また陽イオン界面活性剤自体も生分解性のよい[[エステル]]型[[ジアルキルアンモニウム塩]]が配合されるようになった。{{疑問点 | date=2013年9月 | 理由=「...界面活性剤自体'''も'''」の「も」が文脈との関係が不明}}
== 匂い
柔軟剤の匂いによるトラブルがある。これは、たとえば他人に不快感を与える事にとどまらず、[[香料]]による健康被害もある。
日本において、従来はにおいを抑えるための微香タイプが主流であったが、
=== 悪臭 ===
悪臭としては、通常の使用そのものが工場排水の規制値並みとの調査がある。日本国内外のメーカーが示す濃度の目安に従って洗濯をしたところ、[[臭気指数]]が、住宅地での工場排水の規制値レベルであった、というものである。<!-- 孫引きにとどまらず、一次資料の明示が望ましい。お茶を濁しておく --><ref name="毎日-2013-08-03">{{
当然ながら香水などと同様に、柔軟剤の匂いのする衣類の着用時や(近隣の家での)洗濯時に、柔軟剤を使用している当人は良い香りと思っているものの、配慮が足りず、他人は不快に感じる場合がある。使用者が製品の匂いに慣れるとともに鈍感になることで使用量が増える場合もあり、注意が必要である。<ref>「[[#柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供|柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供]]」5章。2013年、[[国民生活センター]]著</ref>
=== 健康被害 ===
柔軟剤の匂いによる健康被害がある。症状としては、頭痛、吐き気、倦怠感、せきが止まらなくなるなどがある。それまで[[アレルギー]]症状がほとんど・全く無かった場合もあるとされる。<ref name="国民生活センター-2013-09-19-web"/><ref name="毎日-2013-08-03"/>
日本において、2000年代の半ばから、健康被害を訴える患者が急増している、との指摘がある。<ref name="毎日-2013-08-03"/>
一方で、製品に含まれる香料や[[溶媒]]が健康被害の原因として疑われる中で、実際に原因物質を特定するのは難しい。香料は数千種あるとも言われるなかからブレンドされるためである。<ref>「[[#柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供|柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供]]」3章。2013年、[[国民生活センター]]著</ref>
2013年、[[環境省]]による「女性の[[クールビズ]]」と称した提案の中には、当初は香りのする柔軟剤の推奨も含まれたが、後に削除した。市民団体による、香料等の化学物質による体調不良等の懸念・批判の指摘を受けてである。<ref name="朝日-2013-06-08">{{
=== 規制・申し合わせ ===
柔軟剤については、日本では品質等の表示に関する法律上の規制は無い。<ref name="柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供 4章"/>
2013年、[[国民生活センター]]は柔軟剤による健康被害に関して情報提供を行うとともに、製造者、輸入業者に対して配慮を求めた。<ref>「[[#柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供|柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供]]」7章。2013年、[[国民生活センター]]著</ref>
また日本石鹸洗剤工業会によれば、表示に関する自主基準があるという。詳細は不明。<ref name="柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供 4章"/>
== 注 ==▼
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== 参考文献 ==
* {{
▲== 注 ==
== 関連項目 ==
* [[洗濯洗剤]]
* [[化学物質過敏症]]
* [[日本石鹸洗剤工業会]] - メーカー等で組織する団体。{{
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洗剤メーカーのほとんどが、柔軟剤を発売している。
* [[花王]]
* [[ライオン (企業)|ライオン]]
* [[プロクター・アンド・ギャンブル]]
* [[NSファーファ・ジャパン]]
* [[ニトムズ]]
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