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== 逸話 ==
*宋弘は桓譚の学才と博識を見込んで光武帝に推薦し、桓譚は議郎に任じられ、給事中を兼ねた。しかし、皇帝が桓譚に宴会で琴を弾かせてばかりいると知ると、宋弘は推薦したことを後悔し、桓譚を呼び出して厳しく叱責した。桓譚は土下座して謝り、なんとか宋弘の了解を得た。それを知らない光武帝はその後の宴会でも桓譚に琴を弾かせようとした。宴会には宋弘も出席していて、その姿を見た桓譚はひどくとりみだした。皇帝がどういうことか問いただすと、宋弘冠を脱いで皇帝の前に進み出て「私が桓譚を推薦したのは、その忠義と正直さが陛下を導くものと思ったからです。しかし、こうして鄭声<ref>軽薄でみだらな音楽の意。『[[論語]]』で、[[孔子]]が「鄭声(鄭の音楽)が雅楽を乱すを悪む(憎む)」と述べたこと等に基づく。</ref>を以て朝廷を惑わしているとは、これは私の罪でございます」と謝罪した。皇帝は宴会で見せるくつろいだ表情をあらためて真剣に宋弘に謝罪し、その桓譚に給事中の仕事を行わることはなかった。
 
*あるとき、宋弘が光武帝に謁見した。玉座のそばには新しく制作された屏風が置かれ、美しい女性たちが描かれていた。皇帝は宋弘との話の間にも何度も屏風の美女に見とれた。宋弘がまじめな顔で「徳を好む者で、色を好む者は拝見したことがございません」と諌めると、皇帝は屏風を直ちに片づけさせた。皇帝は笑って「忠告を受けて正しいと知ればすぐにそれに従う。どうだ?」宋弘答えて「陛下が徳を進められる。臣下にとってこれ以上の喜びがありましょうか」。