メインメニューを開く

差分

編集の要約なし
化石証拠の豊富な生物については、化石を年代順に並べることで、特定の[[系統]]の進化を復元することもできる。[[プランクトン]]は死骸が古いものから順に連続的に[[堆積]]していくので、このような研究が容易であり、[[有孔虫]]や[[放散虫]]、[[珪藻]]の形態が徐々に進化し、時には[[種分化]]する過程が確認できる<ref>Ridley(2004) p.64</ref><ref name=coyne72>コイン(2010) pp.72-78</ref>。プランクトン以外にも、[[三葉虫]]の尾節の数の進化を示す一連の化石などがある<ref name=coyne72/>。
 
====;ミッシング・リンク====
[[Image:Tiktaalik roseae life restor.jpg|thumb|right|250px|魚類と両生類の特徴を併せ持つティクターリクの復元画]]
{{Main|ミッシング・リンク}}
進化を否定する[[創造論]]者は、[[分類群]]間の中間的な特徴を示す化石が得られないことを指して「ミッシング・リンク」と呼んでいる。しかし、分類群間の移行段階と考えられる化石はすでに一部得られている<ref name=coyne78>コイン(2010) pp.78-81</ref><ref>ドーキンス(2009) Ch.6</ref>。分類群の起源となった種そのものを見つけるのは確かに困難だが、それに近縁な種の化石があれば、進化過程を解明するのに充分である<ref name=coyne78/>。たとえば[[爬虫類]]と[[鳥類]]の特徴を併せ持つ化石には有名な[[始祖鳥]]に加えて、多数の[[羽毛恐竜]]がある<ref>コイン(2010) pp.87-98</ref><ref>Chiappe(2009)</ref>。[[クジラ]]の進化過程は、時折水に入る陸生[[哺乳類]]であった[[インドヒウス]]に始まり、徐々に水中生活に適応していく一連の化石から明らかになっている<ref>コイン(2010) pp.98-105</ref><ref>Thewissen et al.(2009)</ref>。現在の[[魚類]]と[[両生類]]をつなぐ移行化石としては[[エウステノプテロン]]、[[パンデリクチス]]、[[アカンソステガ]]、[[イクチオステガ]]などが知られていたが、さらにパンデリクチスよりも両生類に近く、アカンソステガよりも魚類に近い[[ティクターリク]]が[[2006年]]に発表された<ref>ドーキンス(2009) pp.230-261</ref><ref>シュービン(2008) Ch.2</ref>。[[無脊椎動物]]では、祖先的な[[ハチ]]の特徴と、より新しく進化した[[アリ]]の特徴を併せ持つ[[アケボノアリ]]などの例がある<ref>コイン(2010) pp.106-107</ref>。移行化石は次々と発見されており、たとえば[[2009年]]には、[[鰭脚類]]([[アシカ]]や[[アザラシ]])と陸上[[食肉類]]との中間的な特徴を示す化石<ref>Rybczynski et al.(2009)</ref>や、[[真猿類]]の祖先に近縁だと考えられる[[ダーウィニウス]]の化石<ref>Franzen et al.(2009)</ref>が報告されている<ref>ドーキンス(2009) p.266, pp.275-276</ref>。[[人類]]が他の[[類人猿]]に似た祖先から進化してくる過程を示す化石も見つかっている<ref>コイン(2010) Ch.8</ref><ref>ドーキンス(2009) Ch.7</ref>。
 
[[分類群]]間の中間的な特徴を示す化石が得られないことを指して「[[ミッシング・リンク]]」と呼んでいる。
 
<!--
特定の方向でだけ、断片的な情報を集めると[[Wikipedia:独自研究は載せない]]に該当してしまう。
 
進化を否定する[[創造論]]者は、[[分類群]]間の中間的な特徴を示す化石が得られないことを指して「ミッシング・リンク」と呼んでいる。しかし、分類群間の移行段階と考えられる化石はすでに一部得られている<ref name=coyne78>コイン(2010) pp.78-81</ref><ref>ドーキンス(2009) Ch.6</ref>。分類群の起源となった種そのものを見つけるのは確かに困難だが、それに近縁な種の化石があれば、進化過程を解明するのに充分である<ref name=coyne78/>。たとえば[[爬虫類]]と[[鳥類]]の特徴を併せ持つ化石には有名な[[始祖鳥]]に加えて、多数の[[羽毛恐竜]]がある<ref>コイン(2010) pp.87-98</ref><ref>Chiappe(2009)</ref>。[[クジラ]]の進化過程は、時折水に入る陸生[[哺乳類]]であった[[インドヒウス]]に始まり、徐々に水中生活に適応していく一連の化石から明らかになっている<ref>コイン(2010) pp.98-105</ref><ref>Thewissen et al.(2009)</ref>。現在の[[魚類]]と[[両生類]]をつなぐ移行化石としては[[エウステノプテロン]]、[[パンデリクチス]]、[[アカンソステガ]]、[[イクチオステガ]]などが知られていたが、さらにパンデリクチスよりも両生類に近く、アカンソステガよりも魚類に近い[[ティクターリク]]が[[2006年]]に発表された<ref>ドーキンス(2009) pp.230-261</ref><ref>シュービン(2008) Ch.2</ref>。[[無脊椎動物]]では、祖先的な[[ハチ]]の特徴と、より新しく進化した[[アリ]]の特徴を併せ持つ[[アケボノアリ]]などの例がある<ref>コイン(2010) pp.106-107</ref>。移行化石は次々と発見されており、たとえば[[2009年]]には、[[鰭脚類]]([[アシカ]]や[[アザラシ]])と陸上[[食肉類]]との中間的な特徴を示す化石<ref>Rybczynski et al.(2009)</ref>や、[[真猿類]]の祖先に近縁だと考えられる[[ダーウィニウス]]の化石<ref>Franzen et al.(2009)</ref>が報告されている<ref>ドーキンス(2009) p.266, pp.275-276</ref>。[[人類]]が他の[[類人猿]]に似た祖先から進化してくる過程を示す化石も見つかっている<ref>コイン(2010) Ch.8</ref><ref>ドーキンス(2009) Ch.7</ref>。
-->
 
===生物地理学から===
 
====不合理な形態====
遠藤によると「進化は既存の形態を徐々に変化させて進んでいくものであり、一から設計しなおすようなことは起こらない<ref>遠藤(2006) pp.47-48</ref>」という。
進化は既存の形態を徐々に変化させて進んでいくものであり、一から設計しなおすようなことは起こらない<ref>遠藤(2006) pp.47-48</ref>。その結果として機能的に不合理な形態に進化してしまうことがある。極端な例は[[反回神経]]である。これは[[喉頭]]と[[脳]]をつなぐ[[神経]]であり、[[サメ]]ではその間を最短に近い経路で結んでいる。しかし、脊椎動物の進化過程で[[胸]]や[[顎]]の構造が変化するなかで、哺乳類では、この神経は喉頭から[[心臓]]の辺りまで下り、その後また上昇して脳にいたるという明らかな遠回りをするようになった。その結果、直線で結べば数[[センチメートル]]でよいはずの神経が、ヒトでは10センチメートル程度、[[キリン]]では数[[メートル]]に及ぶ長さになっている<ref>ドーキンス(2009) pp.501-507</ref>。同様に哺乳類の[[輸精管]]は、[[精巣]]と[[ペニス]]を最短距離で結ぶのではなく、[[尿管]]の上まで迂回するように伸びている。これは、哺乳類の進化過程で体内にあった精巣が下に下りてきたときに生じた不合理であると考えられる<ref>ウィリアムズ(1998) pp.232-236</ref><ref>ドーキンス(2009) pp.507-508</ref>。同様の不合理な形態は、人体にも数多く見られる<ref>遠藤(2006) Ch.4</ref><ref>ドーキンス(2009) p.508</ref>。
 
進化は「その(既存の形態を徐々に変化させて進んでいくものであり、一から設計しなおすようなことは起こらない<ref>遠藤(2006) pp.47-48</ref>。そ結果として機能的に不合理な形態に進化してしまうことがある」という{{誰|date=2014年3月}}<!--それが、原因、因果関係の全てだ、と(非科学的な、かつ誤りの)主張しているのは誰か?-->。極端な例は[[反回神経]]である。これは[[喉頭]]と[[脳]]をつなぐ[[神経]]であり、[[サメ]]ではその間を最短に近い経路で結んでいる。しかし、脊椎動物の進化過程で[[胸]]や[[顎]]の構造が変化するなかで、哺乳類では、この神経は喉頭から[[心臓]]の辺りまで下り、その後また上昇して脳にいたるという明らかな遠回りをするようになった。その結果、直線で結べば数[[センチメートル]]でよいはずの神経が、ヒトでは10センチメートル程度、[[キリン]]では数[[メートル]]に及ぶ長さになっている<ref>ドーキンス(2009) pp.501-507</ref>。同様に哺乳類の[[輸精管]]は、[[精巣]]と[[ペニス]]を最短距離で結ぶのではなく、[[尿管]]の上まで迂回するように伸びている。これは、哺乳類の進化過程で体内にあった精巣が下に下りてきたときに生じた不合理であると考えられる<ref>ウィリアムズ(1998) pp.232-236</ref><ref>ドーキンス(2009) pp.507-508</ref>。同様の不合理な形態は、人体にも数多く見られる<ref>遠藤(2006) Ch.4</ref><ref>ドーキンス(2009) p.508</ref>。
 
===系統分類学から===
匿名利用者