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 '''バンコール'''とは、[[1940年]]から[[1942年]]に[[ジョン・メイナード・ケインズ]]と[[エルンスト・フリードリッヒ・シューマッハー]]が提案した超国家的な通貨のことを言う。第二次世界大戦後に世界経済を安定させるため、[[英国]]が[[ブレトン・ウッズ会議]]でバンコールの導入を公式提案したが、[[アメリカ合衆国]]の合意をとりつけることができず、実現には至らなかった。この会議では最終的に、バンコールではなく、[[世界銀行]]と[[IMF]]によって管理された制度において、物理的な金(きん)と結び付けられる固定為替相場制([[金本位制]])が採用された。そして、金(きん)との兌換性を維持した米ドルを[[基軸通貨]]とする[[ブレトン・ウッズ体制]]は[[1971年]]の[[ニクソンショック]]まで続くことになる。一部、IMFの[[SDR]]([[特別引出権]])が、バンコールの機能を継承されているとう考え方もある。
 
発案当初、バンコールの他に超国家通貨の命名には次の候補があった。
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* ダリック
 
===概要===
 
 バンコールは、多国間決済制度を通し、会計帳簿上の単位として国際貿易において使用される。この制度を敷くにあたり、ICU(The International Clearing Union;国際清算同盟)という機関が想定されていた。多くの国において、「[[銀行]]」に対して「[[中央銀行]]」が存在するのと同様に、ICUは、「各国の中央銀行」に対する「中央銀行」となるような、国家間の貿易・取引の決済を行う機関となる。
===概要===
 バンコールは、多国間決済制度を通し、会計帳簿上の単位として国際貿易において使用される。この制度を敷くにあたり、ICU(The International Clearing Union;国際清算同盟)という機関が想定されていた。多くの国において、「[[銀行]]」に対して「[[中央銀行]]」が存在するのと同様に、ICUは、「各国の中央銀行」に対する「中央銀行」となるような、国家間の貿易・取引の決済を行う機関となる。
つまり、全ての国際貿易は、ICUを通してバンコール建てとなる。バンコールは固定為替相場となるが、その為替相場は調整可能とされる。
 
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・バンコールは貯金ができない。このため国内流通に影響を与えない。
・国家間の貿易収支を測定するために使用される。
 
 
 
==近年の注目==
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*7.[[小樽商科大学]]、http://www.otaru-uc.ac.jp/~egashira/lecture/gakushi2013/Keynes_doc.pdf
*8.「戦後世界の形成 ブレトン・ウッズと賠償 1941~46年の諸活動 モグリッジ編」 石川健一・島村高嘉訳 1988
 
[[Category:通貨]]