「鼻行類」の版間の差分

「Wikipedia:フィクションを明確に区別」というルールを厳守するなら、書籍についてまず解説すべき
編集の要約なし
(「Wikipedia:フィクションを明確に区別」というルールを厳守するなら、書籍についてまず解説すべき)
'''鼻行類'''(びこうるい、[[架空]]の[[学名]]:'''Rhinogradentia'''、別名:'''ハナアルキ'''['''鼻歩き'''])は、[[動物学]][[論文]]の[[パロディ]]作品『鼻行類』([[#である書籍として『鼻行類』|本項題名。およびそ下段]]を参照)に記載書籍で紹介された[[架空の|想像上生物]]である小獣の一群
'''鼻行目''' (Rhinogradentia) に分類される[[哺乳類]]の一[[タクソン|分類群(タクソン)]]であり、[[1957年]]までは[[南太平洋]]の[[ハイアイアイ群島]]に生息していた。
 
== 影響概要 ==
{{注意|本項の記述の全ては[[奇書]]とされる『鼻行類』([[偽書#フィクションにおける来歴の虚偽|cf.]])に基づいている。あたかも事実であるかのような文体に徹しているが、その形式自体が本書が持つ趣旨の忠実な再現となっている。解説される内容は、生息地や著者なども含めて'''全くの[[フィクション]]'''であり、すなわち、本項で解説されるのは、「'''フィクションとして知られている'''鼻行類および『鼻行類』」である。}}
{{独自研究|section=1|date=2009年12月}}
『'''鼻行類'''』はハラルト・シュテュンプケ名義で書かれた、[[架空]]の生き物「鼻行類」を解説している書籍である。[[1961年]]発行。フィクションではあるが、[[生物学]]の学術書によくある、特定の[[タクソン|分類群]]に関する総説の形式を巧みに表現してあり、個々の動物の記述は[[主体と客体|客観]]的かつ冷静である。
 
特に、一つの群島における[[哺乳類]]の一分類群の[[適応放散]]をシミュレートする、という試みにおいても興味深いものである。鼻で歩くというのがいかにも奇妙であるが、考えてみれば[[ゾウ]]の鼻でもずいぶんと奇妙であるし、生物界にはびっくりするような[[適応]]の例はいくらでもある。しかしそれが鼻であることが一種のおかしみを醸し出している。さらにダンボハナアルキなどは、耳を羽ばたかせて飛ぶという[[ウォルト・ディズニー・カンパニー|ディズニー]][[アニメーション|アニメ]]の[[ダンボ]]を生物学的に具現化してみせたものである。それ以外にも、[[寄生]]性の哺乳類など、実在しないものを無理やり創り出したものもある。なお、顔を花に[[擬態]]させて虫を捕るというハナモドキなどは、ほぼ同様の案が『[[アフターマン]]』でも使われており、言わば、アイディアの[[収斂]]が見られる。イカモドキは[[繊毛粘液摂食]]を陸上のしかも哺乳類にさせる[[思考実験]]ともとれる。
 
その学術論文の[[パロディ|パロディー]]としての完成度はかなり高い。鼻行類についての記述のみならず、ハイアイアイ群島の現地人の文化や鼻行類研究の歴史なども、それらしく描かれている。また、巻末の参考文献一覧なども一見の価値がある。その[[系統樹]]を完全なものとしては描かず、多くの疑問や異説を含むかたちで提出するあたりにも、学術論文的なリアリティがある。また、地鼻類の項では単にこの架空の分類群のみならず、[[扁形動物|扁形動物門]][[ウズムシ目|三岐腸類]]の系統にまで話を広げるあたりは、いかにも意欲的な[[研究者]]の書きそうな話でもある。
線画による[[ミニアチュール|細密画]]も[[生物学]]論文的なもので、ときに違ったタッチのものが混じるのは、総論的な学術論文ではよくある、他の研究者の論文からの[[引用]]によって異なったタッチの図が入り交じるという事実を巧みに模したものである。
 
古い[[詩]](これは実在する)の[[引用]]から始まり、[[核実験]]による島の消滅という終焉を末尾に置くというドラマチックな構成は、単なるパロディー論文というよりは、[[論文]]という体裁をとった一つの[[おとぎ話]]としても成立している。[[サイエンスフィクション]]ならぬ、バイオロジーフィクション[[作品]]と呼べるであろう。
 
なお、本文中では始めに少し説明がある以外には言及がないが、この島はきわめて古い時代に孤立して以降、独自の進化の道をたどっており、そのために高等な[[昆虫]]が欠けている。したがって、図中に描かれている昆虫はいずれも[[ゴキブリ]]や[[カゲロウ]]など古い型のものかそれに由来するものであり、よく見るとそれらしく描かれている。
 
== 影響 ==
『鼻行類』は後に著された『[[平行植物]]』および『[[アフターマン]]』と併せて「[[生物学|生物]]系[[三大奇書]]」と呼ばれることがある。
 
このうち、『平行植物』が[[民俗学]]的[[書籍]]の、アフターマンが一般向け[[科学]]解説書(あるいは、[[子供]]向け科学[[図鑑]])の[[パロディー]]の体裁をとるのに対して、『鼻行類』は徹底して'''科学分野の専門書のパロディー'''である。
 
そのため、関わりを持つ人物には生物学の専門家が多い。上記のように本当の作者も動物学者であるし、日本語訳は一級の動物行動学者である[[日高敏隆]]が行っている。本書の評価本(『シュテンプケ氏の鼻行類 - 分析と試論』ゲーステ著・今泉訳)が出版されている。このほか、片倉・馬渡の『動物の多様性』([[2007年]]、[[培風館]])では[[標本 (分類学)|標本]]に関する議論の中でこの書を取り上げ、それが虚構であることには一切触れずに、「標本が存在しないため、これを確認することが不可能であること」を惜しみ、フランスの[[博物館]]にて一時展示されていたハナススリハナアルキの[[剥製]](当然作り物である)について「その時に[[解剖]]を依頼すればよかった」と悔やんでいる(もちろんこれも手の込んだ冗談である)。
 
== 書籍架空の生物としての鼻行類 ==
{{注意|本項の記述の全ては[[奇上述の]]とされる『鼻行類』([[偽書#フィクションにおける来歴の虚偽|cf.]])に基づいている。あたかも事実であるかのような文体に徹しているが、その形式自体が本書が持つ趣旨の忠実な再現となっている。される内容は生息地や著者漫画、映画なども含めて'''全く[[フ創作作品を扱ったウクション]]'''でありキペディアの記事におけるすなわち作中の人物紹介と同様に本項架空のもの解説ある事を了承されるのは、「'''フィクションとして知られてる'''鼻行類および『鼻行類』」である。}}
<!--「Wikipedia:フィクションを明確に区別」というルールが存在します。定義部の フィクションであることを示す記述を除去しないでください。-->
'''鼻行類'''(びこうるい、[[架空]]の[[学名]]:'''Rhinogradentia'''、別名:'''ハナアルキ'''['''鼻歩き'''])は、同名の書籍に掲載された、[[架空の生物|想像上の生物]]である小獣の一群。'''鼻行目''' (Rhinogradentia) に分類される[[哺乳類]]の一[[タクソン|分類群(タクソン)]]であり、[[1957年]]までは[[南太平洋]]の[[ハイアイアイ群島]]に生息していたという設定である
 
=== 概要 ===
{{生物分類表
|色 = pink
[[1957年]]の[[核実験]]によって引き起こされた[[地殻変動]]によりハイアイアイ群島は海没・消滅し、この時、鼻行類も[[絶滅]]したとされる。
 
=== おもな鼻行類 ===
==== 単鼻類 ====
; 原鼻類
:もっとも原始的な鼻行類と考えられるムカシハナアルキ類の[[化石]]は、[[中生代]][[白亜紀]]後期もしくは[[新生代]][[第三紀]]のものとされる地層から産出されている。その姿はほぼ[[モグラ目|食虫類]]と同じで、鼻が特に発達しているが、摂食時のみ鼻で体を固定し、移動には四肢を用いる。
:* ダンボハナアルキ属 ''genus Otopteryx'' - トビハナアルキ科 (''familia'' Hopsorrhinidae) に属す。巨大な[[耳]]を使って[[飛翔]]する。
 
==== 多鼻類 ====
; 四鼻類
:鼻は4つ、それを足のように使って歩行する。
:鼻は多数、頭部先端の突出部に左右に対をなす。
:* ナキハナムカデ - 19対の鼻を持ち、そのうち18対の鼻で[[音楽]]を演奏する。
 
== 書籍としての『鼻行類』 ==
{{独自研究|section=1|date=2009年12月}}
『'''鼻行類'''』はハラルト・シュテュンプケ名義で書かれた、[[架空]]の生き物「鼻行類」を解説している書籍である。[[1961年]]発行。フィクションではあるが、[[生物学]]の学術書によくある、特定の[[タクソン|分類群]]に関する総説の形式を巧みに表現してあり、個々の動物の記述は[[主体と客体|客観]]的かつ冷静である。
 
特に、一つの群島における[[哺乳類]]の一分類群の[[適応放散]]をシミュレートする、という試みにおいても興味深いものである。鼻で歩くというのがいかにも奇妙であるが、考えてみれば[[ゾウ]]の鼻でもずいぶんと奇妙であるし、生物界にはびっくりするような[[適応]]の例はいくらでもある。しかしそれが鼻であることが一種のおかしみを醸し出している。さらにダンボハナアルキなどは、耳を羽ばたかせて飛ぶという[[ウォルト・ディズニー・カンパニー|ディズニー]][[アニメーション|アニメ]]の[[ダンボ]]を生物学的に具現化してみせたものである。それ以外にも、[[寄生]]性の哺乳類など、実在しないものを無理やり創り出したものもある。なお、顔を花に[[擬態]]させて虫を捕るというハナモドキなどは、ほぼ同様の案が『[[アフターマン]]』でも使われており、言わば、アイディアの[[収斂]]が見られる。イカモドキは[[繊毛粘液摂食]]を陸上のしかも哺乳類にさせる[[思考実験]]ともとれる。
 
その学術論文の[[パロディ|パロディー]]としての完成度はかなり高い。鼻行類についての記述のみならず、ハイアイアイ群島の現地人の文化や鼻行類研究の歴史なども、それらしく描かれている。また、巻末の参考文献一覧なども一見の価値がある。その[[系統樹]]を完全なものとしては描かず、多くの疑問や異説を含むかたちで提出するあたりにも、学術論文的なリアリティがある。また、地鼻類の項では単にこの架空の分類群のみならず、[[扁形動物|扁形動物門]][[ウズムシ目|三岐腸類]]の系統にまで話を広げるあたりは、いかにも意欲的な[[研究者]]の書きそうな話でもある。
線画による[[ミニアチュール|細密画]]も[[生物学]]論文的なもので、ときに違ったタッチのものが混じるのは、総論的な学術論文ではよくある、他の研究者の論文からの[[引用]]によって異なったタッチの図が入り交じるという事実を巧みに模したものである。
 
古い[[詩]](これは実在する)の[[引用]]から始まり、[[核実験]]による島の消滅という終焉を末尾に置くというドラマチックな構成は、単なるパロディー論文というよりは、[[論文]]という体裁をとった一つの[[おとぎ話]]としても成立している。[[サイエンスフィクション]]ならぬ、バイオロジーフィクション[[作品]]と呼べるであろう。
 
なお、本文中では始めに少し説明がある以外には言及がないが、この島はきわめて古い時代に孤立して以降、独自の進化の道をたどっており、そのために高等な[[昆虫]]が欠けている。したがって、図中に描かれている昆虫はいずれも[[ゴキブリ]]や[[カゲロウ]]など古い型のものかそれに由来するものであり、よく見るとそれらしく描かれている。
 
== 影響 ==
『鼻行類』は後に著された『[[平行植物]]』および『[[アフターマン]]』と併せて「[[生物学|生物]]系[[三大奇書]]」と呼ばれることがある。
 
このうち、『平行植物』が[[民俗学]]的[[書籍]]の、アフターマンが一般向け[[科学]]解説書(あるいは、[[子供]]向け科学[[図鑑]])の[[パロディー]]の体裁をとるのに対して、『鼻行類』は徹底して'''科学分野の専門書のパロディー'''である。
 
そのため、関わりを持つ人物には生物学の専門家が多い。上記のように本当の作者も動物学者であるし、日本語訳は一級の動物行動学者である[[日高敏隆]]が行っている。本書の評価本(『シュテンプケ氏の鼻行類 - 分析と試論』ゲーステ著・今泉訳)が出版されている。このほか、片倉・馬渡の『動物の多様性』([[2007年]]、[[培風館]])では[[標本 (分類学)|標本]]に関する議論の中でこの書を取り上げ、それが虚構であることには一切触れずに、「標本が存在しないため、これを確認することが不可能であること」を惜しみ、フランスの[[博物館]]にて一時展示されていたハナススリハナアルキの[[剥製]](当然作り物である)について「その時に[[解剖]]を依頼すればよかった」と悔やんでいる(もちろんこれも手の込んだ冗談である)。
 
== 関連作品 ==
261

回編集