「一様空間」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
LUE=42 (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
タグ: モバイル編集
m編集の要約なし
29行目:
近縁 ''U'' に対して (''x'', ''y'') ∈ ''U'' となることを「''x'' と ''y'' は ''U'' 的に近い(''U''-'''近い''')」という。同様に、''X'' の部分集合 ''A'' のどの二点も ''U''-近い(つまり、''A'' × ''A'' が ''U'' に含まれる)とき、「''A'' は ''U'' 的に小さい(''U''-小さい)」という。また、近縁 ''U'' が'''対称'''であるとは、(''x'', ''y'') ∈ ''U'' ならば必ず (''y'', ''x'') ∈ ''U'' であることをいう。
 
「''U''-近さ」の概念を用いる事で、以上で述べた5つの条件の直観的意味を述べる事ができる。
 
* 公理 1 は各点は任意の近縁 ''U'' に関して自分自身と ''U''-近いという事を保証している。
95行目:
以上の事実は([[半ノルム]]族によって擬距離が与えられる)[[函数解析学]]において特に有用である。
 
なお上の定理では一様空間''X'' は偽距離の族によって特徴づけられているが、これが1つの偽距離のみによって特徴づけられる必要十分条件は''X'' の基本近縁系''B'' で''B'' が可算であるものが存在する事である<ref name="shibata" />。さらに''X'' が[[コルモゴロフ空間|T<sub>0</sub>空間]]でもあれば''X'' は1つの(擬距離でなく)距離のみで特徴づけられる。
 
150行目:
|-
|
位相空間''X'' が一様化可能である必要十分条件は、''X'' が(ハウスドルフとは限らない<ref>「完全正則空間」という言葉はハウスドルフ性を満たす場合のみに使う場合とハウスドルフでないものを許容する場合があるが、ここでは英語版wikipediaの[[w:en:Tychonoff space|Tychonoff space]]の記述と整合性を取る為、「完全正則空間」という言葉を後者の意味で用いる事にし、前者を「チコノフ空間」と呼ぶ事にした。なお参考文献である『集合と位相空間』(柴田敏男著)では「完全正則空間」という言葉を前者の意味で用いている。</ref>)[[完全正則空間]]である事である。
|}
 
161行目:
<!--逆に、任意の完全正則空間は一様化可能である。完全正則空間 ''X'' の位相と両立する一様系が、''X'' 上の全ての実数値連続函数が一様連続となるような最も粗い一様系によって与えられる。また、この一様系の基本近縁系が、集合族 (''f'' &times; ''f'')<sup>&minus;1</sup>(''V'') の有限交叉の全体によって与えられる。ここで ''f'' は ''X'' 上の実数値連続函数で ''V'' は一様空間 ''X'' の近縁全体を亘る。この一様系の定める位相は ''X'' のもともとの位相よりも明らかに粗いが、実はもとの位相よりも細かい(ので実際にはもとの位相に一致する)ことが完全正則性(つまり、各点 ''x'' ∈ ''X'' と ''x'' の近傍 ''V'' に対して、実数値連続函数 ''f'' で ''f''(''x'') = 0 かつ ''V'' の外側で恒等的に 1 となるものが存在する)からの簡単な帰結として分かる。-->
 
特に''X'' が[[コンパクト空間|コンパクト]][[ハウスドルフ空間|ハウスドルフ]]であれば、''X'' の位相と両立する一様構造がただ一つ存在する<ref>[[:en:uniform continuity|uniform continuity]]</ref>。