「船長」の版間の差分

{{law|section=1}}
日本においては、[[船員法]](昭和22年9月1日法律第100号)第2章に「船長の職務及び権限」の定めがあるほか、各種の法令によって権限が付与されている。
;指揮命令権(船員法第7条)
:船長は、[[船員|海員]]を指揮監督し、且つ、船内にある者に対して自己の職務を行うのに必要な命令をすることができる。
;発航前の検査(船員法第8条)
:船長は、国土交通省令の定めるところにより、発航前に船舶が航海に支障ないかどうかその他航海に必要な準備が整っているかいないかを検査しなければならない。
;航海の成就(船員法第9条)
:船長は、航海の準備が終ったときは、遅滞なく発航し、且つ、必要がある場合を除いて、予定の航路を変更しないで到達港まで航行しなければならない。
;甲板上の指揮(船員法第10条)
:船長は、船舶が[[港]]を出入するとき、船舶が狭い[[水路]]を通過するときその他船舶に危険のおそれがあるときは、[[甲板]]にあつて自ら船舶を指揮しなければならない。
;在船義務(船員法第11条)
:船長は、やむを得ない場合を除いて、自己に代わって船舶を指揮すべき者にその職務を委任した後でなければ、荷物の船積及び旅客の乗込の時から荷物の陸揚及び旅客の上陸の時まで、自己の指揮する船舶を去ってはならない。
;船舶に危険がある場合における処置(船員法第12条)
:船長は、自己の指揮する船舶に急迫した危険があるときは、人命の救助並びに船舶及び積荷の救助に必要な手段を尽くさなければならない。
;船舶が衝突した場合における処置(船員法第13条)
:船長は、船舶が衝突したときは、互に人命及び船舶の救助に必要な手段を尽し、且つ船舶の名称、所有者、船籍港、発航港及び到達港を告げなければならない。但し、自己の指揮する船舶に急迫した危険があるときは、この限りでない。
;遭難船舶等の救助(船員法第14条)
:船長は、他の船舶又は[[航空機]]の遭難を知ったときは、人命の救助に必要な手段を尽さなければならない。但し、自己の指揮する船舶に急迫した危険がある場合及び国土交通省令の定める場合は、この限りでない。
;異常気象等(船員法第14条の2)
:国土交通省令の定める船舶の船長は、[[暴風雨]]、[[流氷]]その他の異常な[[気象]]、海象若しくは地象又は漂流物若しくは沈没物であって、船舶の航行に危険を及ぼすおそれのあるものに遭遇したときは、国土交通省令の定めるところにより、その旨を附近にある船舶及び[[海上保安庁|海上保安機関]]その他の関係機関に通報しなければならない。
;非常配置表の作成及び操練(船員法第14条の3)
:国土交通省令の定める船舶の船長は、非常の場合における海員の作業に関し、国土交通省令の定めるところにより、非常配置表を定め、これを船員室その他適当な場所に掲示しておかなければならない。国土交通省令の定める船舶の船長は、国土交通省令の定めるところにより、海員及び旅客について、防火操練、救命艇操練その他非常の場合のために必要な操練を実施しなければならない。
;航海の安全の確保(船員法第14条の4)
:そのほか、航海当直の実施、船舶の火災の予防、水密の保持その他航海の安全に関し船長の遵守すべき事項は、国土交通省令でこれを定める。
;水葬(船員法第15条)
:船長は、船舶の航行中船内にある者が死亡したときは、国土交通省令の定めるところにより、これを[[水葬]]に付することができる。
;遺留品の処置(船員法第16条)
:船長は、船内にある者が死亡し、又は行方不明となったときは、法令に特別の定がある場合を除いて、船内にある遺留品について、国土交通省令の定めるところにより、保管その他の必要な処置をしなければならない。
;在外国民の送還(船員法第17条)
:船長は、外国に駐在する日本の[[領事官]]が、[[法令]]の定めるところにより、[[日本国民]]の送還を命じたときは、正当の事由がなければ、これを拒むことができない。
;書類の備置(船員法第18条)
:船長は、国土交通省令の定める場合を除いて、以下の書類を船内に備え置かなければならない。
:*船舶国籍証書又は国土交通省令の定める証書
:*旅客名簿
:*積荷に関する書類
;航行に関する報告(船員法第19条)
:船長は、以下の各号の一に該当する場合には、国土交通省令の定めるところにより、国土交通大臣にその旨を報告しなければならない。
:*船舶の衝突、乗揚、沈没、滅失、火災、機関の損傷その他の海難が発生したとき。
:*予定の航路を変更したとき。
:*船舶が抑留され、又は捕獲されたときその他船舶に関し著しい事故があったとき。
;[[司法警察権]]([[司法警察職員等指定応急措置法]](昭和23年法律第234号)第1条及び大正12年勅令第528号([[司法警察官吏及司法警察官吏の職務を行うべき者の指定等に関する件]](大正12年勅令第528号))
:遠洋区域、近海区域又は沿海区域を航行する総トン数20トン以上の船舶の船長は、他の一定の海員と共に[[特別司法警察職員]][http://trickybarracks.web.fc2.com/special/captain.html]に指定されている。
;航海中の[[戸籍法|出生]]及び[[戸籍法|死亡]]の[[戸籍法|届出]]を受ける([[戸籍法]]第55条及び第93条)
:航海中に出生があつたときは、船長は、24時間以内に、第49条第2項に掲げる事項(出生の届出事項)を航海日誌に記載して、署名し、印をおさなければならない。
匿名利用者