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差分

 
== 病原体 ==
スペインかぜの病原体は、[[A型インフルエンザウイルス]](H1N1亜型)である。ただし、当時はまだウイルスの分離技術が十分には確立されておらず、また主要な実験動物である[[ハツカネズミ|マウス]]や[[ウサギ]]に対しては病原性を示さなかったことから、その病原体は不明であるとされた。ヒトの[[インフルエンザウイルス]]の病原性については[[1933年]]に[[フェレット]]を用いた実験で証明された。その後、スペインかぜ流行時に採取された患者[[血清]]中にこの時分離されたウイルスに対する[[抗体]]が存在することが判明したため、この[[1930年]]頃に流行していたものと類似のインフルエンザウイルスがスペインかぜの病原体であると考えられた。その後、[[1997年]]8月に[[アラスカ州]]の凍土より発掘された4遺体から肺組織検体が採取され、ウイルス[[ゲノム]]が分離されたことによって、ようやくスペインかぜの病原体の正体が明らかとなった。
 
これにより、H1N1亜型であったことと、[[鳥インフルエンザ]]ウイルスに由来するものであった可能性が高いことが証明された。よって、スペインかぜはそれまでヒトに感染しなかった鳥インフルエンザウイルスが[[突然変異]]し、受容体がヒトに感染する形に変化するようになったものと考えられている。つまり、当時の人々にとっては全く新しい感染症([[新興感染症]])であり、スペインかぜに対する免疫を持った人がいなかったことが、この大流行の原因だと考えられている。
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