削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
痩せ馬に鞭
1行目:
'''鉢木'''(はちのき)は[[能]]の一曲。[[鎌倉時代]]から[[室町時代]]に流布した[[北条時頼]]の廻国伝説を元にしている。[[観阿弥]]・[[世阿弥]]作ともいわれるが不詳。[[武士道]]を讃えるものとして[[江戸時代]]に特に好まれた。また「質素だが精一杯のもてなし」ということでこの名を冠した飲食店などもある。
 
佐野(現在の栃木県 佐野市「旧・安蘇郡葛生町」)に住む貧しい老武士、[[佐野源左衛門|佐野源左衛門尉常世]]の家に、ある雪の夜、旅の僧が一夜の宿を求める。常世は粟飯を出し、薪がないからといって大事にしていた鉢植えの木を切って焚き、精一杯のもてなしをする。常世は僧を相手に、一族の横領により落ちぶれてはいるが、一旦緩急あらば痩せ馬に鞭を打ちいち早く[[鎌倉]]に駆け付け命懸けで戦う所存であると語る。
 
その後鎌倉から召集があり、常世も駆け付けるが、あの僧は実は前[[執権]]・北条時頼だったことを知る。時頼は常世に礼を言い、言葉に偽りがなかったのを誉めて恩賞を与える。