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'''M249軽機関銃'''(M249 light machine gun)は、[[アメリカ合衆国]]で国産化された[[ミニミ軽機関銃]]である。[[アメリカ軍]]における制式名称は'''5.56mm軽機関銃M249'''(Light Machine Gun, 5.56&nbsp;mm, M249)で、かつては'''M249分隊支援火器'''(M249 Squad Automatic Weapon)とも呼ばれた。[[FNハースタル]]社の米国現地法人である[[サウスカロライナ州]]のFNマニュファクチュアリング社(FN(FN Manufacturing LLC)LLC)が製造を担当し、アメリカ軍の各部隊に広く配備されている。小部隊の[[火力 (軍事)|火力]]不足を補うべく[[1984年]]に採用された。
 
M249は[[ガス圧作動方式]]の[[空冷]][[軽機関銃]]であり、容易に[[|銃身]]交換が行える構造になっている。前方に折畳式の[[二脚]]を備えるほか、{{仮リンク|M192軽量地上銃架|label=M192三脚|en|M192 Lightweight Ground Mount}}に取り付けることも可能である。給弾は[[M27リンク|M27弾帯]]か[[STANAG マガジン]]によって行われる。これは[[弾帯]]が不足した折、[[小銃]]手らが所持している[[M16自動小銃|M16小銃]]または[[M4カービン|M4小銃]]用の[[弾倉]]をそのまま転用することを想定した設計である。ただし、M249は小銃に比べると極めて発射速度が高いため、STANAG マガジンを使用した場合は装填不良が起こりやすいとされる。
 
[[1989年]]の[[パナマ侵攻]]において初めて本格的に実戦投入され、以降アメリカ軍が参加した主要な戦闘の全てで使用されてきた。前線では砂や汚れによる弾づまりの報告もあるが、多くの[[兵士]]はM249の性能に満足しているという。[[アメリカ海兵隊]]においては、[[分隊支援火器]]たるM249の一部を[[M27 IAR]]によって更新している<ref name="M27">{{cite web|url=http://www.marinecorpstimes.com/news/2010/07/marine_IAR_070110w/|title=Conway eyes additional testing for auto-rifle|last=Lamothe|first=Dan|date=July 2, 2010|publisher=Marine Corps Times|accessdate=2 July 2010}}</ref>。
 
また、SAW(分隊支援火器)という通称から、しばしば誤って「分隊戦闘火器」(Squad(Squad Assault Weapon)Weapon)とも呼ばれる<ref name="Talon970801">{{cite news |last1=Boe |first1=David |date=August 1, 1997 |title=Mission Continues |url=http://www.dtic.mil/bosnia/talon/tal19970801.pdf |format=PDF |newspaper=The Talon |volume=3 |issue=31 |location=Eagle Base, Tuzla, Bosnia-Herzegovina |publisher=1st Infantry Division (Task Force Eagle) Public Affairs Office |publication-date=August 1, 1997 |page=6 |accessdate=November 27, 2013 |quote=Sitting atop the platoon leader's HMMWV, the 20-year-old soldier mans a Squad Assault Weapon and monitors traffic at the crossroads.}}</ref><ref name="GBGAS2007">{{cite book |last=Lewis |first=Jack |editor=Ken Ramage |title=The Gun Digest Book of Assault Weapons |url=http://books.google.com/books?id=HyF_GKQdPXgC&pg=PA14 |edition=7th |date=September 12, 2007 |publisher=Gun Digest Books |location=Iola, Wisconsin |isbn=978-1-4402-2652-6 |pages=14, 74, 156, 245 |accessdate=November 27, 2013 |quote=When it comes to machine guns, FNH USA is turning out copies of the M249 Squad Assault Weapon (SAW) that has been in the US military inventory for several decades.}}</ref>。
 
== 開発・採用の経緯 ==
[[File:M249 FN MINIMI DM-SC-93-05251.jpg|thumb|left|[[湾岸戦争]]中、初期型のM249を使用する米海兵隊員。(1991年2月)]]
[[1965年]]の段階で、[[アメリカ陸軍]]および[[アメリカ海兵隊]]の標準的な[[機関銃]]としては[[ブローニングM2重機関銃|M2重機関銃]]と[[M60機関銃]]の2種が運用されていた。M2重機関銃は[[口径|大口径]]の大型[[重機関銃]]で、主に車載ないし陣地据付の機関銃として使用されていた<ref name="Willbanks-2004-179">{{harvnb|Willbanks|2004|p=179}}</ref>。またM60機関銃は重機関銃よりは軽量な{{仮リンク|中機関銃|en|Medium machine gun}}であり、[[兵士|兵員]]により携行され前線での支援火器として使用されていた<ref name="Willbanks-2004-131">{{harvnb|Willbanks|2004|p=131}}</ref>。しかし、これらの機関銃はいずれも重量があり、効率的に運用するためには最低2名の兵士が必要であった<ref name="U.S. Army-1992">{{harvnb|U.S. Army|1992}}, A-1 Rifle platoon.</ref>。[[第一次世界大戦]]期に採用された[[ブローニングM1918自動小銃|M1918自動銃]]は兵士1名でも運用しうる機関銃だったが、[[1957年]]にフルオート射撃機能を有する[[スプリングフィールドM14|M14小銃]]が採用されたことで段階的に廃止されていた<ref name="Jones-2005">{{harvnb|Jones|2005}}</ref>。M14小銃は従来アメリカ軍で採用されていた4つの標準的な銃器、すなわち[[M1ガーランド]](歩兵銃)、[[U.S.M1カービン|M1カービン]]([[カービン|騎兵銃]])、[[M3サブマシンガン|M3グリーガン]]([[短機関銃]])、M1918自動銃([[軽機関銃]])の役割全てを兼ねる小銃として開発されたものである。当時、各[[分隊]]では「指定小銃手」(Designated(Designated riflemen)riflemen)に選ばれた兵士のみがフルオート射撃を行い、その他の兵士は[[弾薬]]を節約すると共に射撃精度を維持するべくセミオート射撃のみを行った<ref name="U.S. Army-2003"/>。M14小銃や[[M16自動小銃]]は基本的に歩兵銃として設計されていたため、持続的なフルオート射撃によって運用される事を想定しておらず、こうした運用を行うとしばしば過熱や弾づまりなどの不良が発生した<ref name="U.S. Army-2003">{{harvnb|U.S. Army|2003}}, 7–9 Automatic or burst fire.</ref>。また、給弾も[[弾帯]]ではなく20連発ないし30連発の[[弾倉#バリエーション|箱型弾倉]]によって行われていたため、これらの小銃の持続射撃能力は大幅に限定されていた<ref name="Willbanks-2004-179"/>。
 
こうして陸軍ではM60機関銃よりも軽量かつM16自動小銃よりも[[火力 (軍事)|高火力]]であり、さらに単独の兵員によって運用しうる機関銃の調達を決定した。これにより、歩兵銃のフルオート射撃に依存しない分隊支援能力の獲得が期待されたのである<ref name="Bonds-2002-451">[[#CITEREFBondsMiller, David2002|Bonds and Miller 2002]], p. 451.</ref>。[[1960年代]]を通じて、分隊向け機関銃の研究については様々な試みが成された<ref name="Ezell-1983-91">{{harvnb|Ezell|1983|p=91}}</ref>。一時はフレシェット弾を使用する[[汎用機関銃]]といった奇妙な設計も行われたが、最終的に軽機関銃に関する研究は[[ストーナー63]]に集約された<ref name="U.S. Army-1968-18-22">{{harvnb|U.S. Army|1968|pp=18–22}}</ref><ref name="Ezell-1983-89">{{harvnb|Ezell|1983|p=89}}</ref>。ストーナー63は海兵隊および[[Navy SEALs]]によって限定的に使用された<ref name="Ezell-1983-89"/>。
 
[[1968年]]、陸軍の新規小火器計画の一環として5.56mm口径の軽機関銃の開発が提案されるが、当時の軍部では5.56mm弾の威力不足を危惧する意見が一般的だったため、ほとんど資金が割り当てられなかった。こうして新型軽機関銃の研究は、まず5.56mm弾の弾道特性の改良から着手することとなる<ref name="U.S. Army-1968-36-41-42">{{harvnb|U.S. Army|1968|pp=36, 41–42}}</ref>。[[1969年]]まではその他の口径の軽機関銃に関する研究は検討されなかった<ref name="U.S. Army-1969">{{harvnb|U.S. Army Weapons Command Future Weapons Systems Division|1969}}</ref>。[[1970年]]7月、陸軍は口径を指定せずに新規軽機関銃の開発計画を承認した。この時点では新規軽機関銃について、単に「分隊支援火器」(Squad(Squad Automatic Weapon, SAW)SAW)という名称が使用されていた<ref name="Ezell-1983-91"/>。なお、威力不足とされた5.56mm弾に代わる軽機関銃用銃弾に関する研究は[[1971年]]7月まで着手されなかった。同年8月、{{仮リンク|フランクフォード兵器廠|en|Frankford Arsenal}}では軽機関銃用の新型[[弾丸|銃弾]]として2種類の銃弾を発表した。すなわち{{仮リンク|6mmSAW弾|en|6 mm6mm SAW}}と[[薬莢]]を延長した5.56mm弾である<ref name="Woodin Laboratory-1980-1">{{harvnb|Woodin Laboratory|1980|p=1}}</ref>。[[1972年]]3月には陸軍が新型分隊支援火器の仕様書を発表し、これらの銃弾の名前が共に記載された<ref name="Ezell-1983-92-95">{{harvnb|Ezell|1983|pp=92, 95}}</ref>。同年5月、6mm弾の設計が承認される<ref name="Woodin Laboratory-1980">{{harvnb|Woodin Laboratory|1980|pp=5–6}}</ref>。そして同年7月までには開発契約がマレモント(Maremont)(Maremont)、{{仮リンク|フィルコ|label=フィルコ・フォード|en|Philco}}、そして{{仮リンク|ロックアイランド兵器廠|en|Rock Island Arsenal}}内のロッドマン研究室と結ばれた。これらの企業による試作モデルは、陸軍によってそれぞれXM233、XM234、XM235という仮名称が与えられていた。陸軍による要求によれば、これらの機関銃は銃弾200発を装填した状態で重量が9.07kg(20 lb07kg(20lb)以下であること、また最低でも800m(2,600 ft)600ft)の射程を有することが必須とされていた<ref name="Ezell-1983-95">{{harvnb|Ezell|1983|p=95}}</ref><ref name="U.S. Army Centre Of Military History-1974-176">{{harvnb|United States Army Center of Military History|1974|p=176}}</ref>。
 
その後、新型SAWの採用に向けた運用試験が始まった。この際、開発中だった6mm機関銃に加えて3つの5.56mm機関銃が候補となった。すなわち、[[コルト・ファイヤーアームズ|コルト]]社製の{{仮リンク|コルト オートマチック・ライフル|label=M16 HBAR|en|Colt Automatic Rifle}}(M16小銃の重銃身型)、[[FNハースタル|FN]]社製の[[ミニミ軽機関銃]]、[[ヘッケラー&コッホ|H&K]]社の[[H&K HK21|HK23A1]]である。最初のテストは[[1974年]]12月までに完了した<ref name="Ezell-1983-95"/>。[[1976年]]2月、ミニミ軽機関銃とロッドマンXM235が有力な候補として選ばれ、これらに関する研究開発の継続が決定する。この時期には歩兵銃と異なる銃弾を使用することで補給上の問題が生じるとして、6mm弾に対する批判が高まっていた<ref name="Ezell-1983-96-97-100">{{harvnb|Ezell|1983|pp=96–97, 100}}</ref>。同年6月、新型SAWの仕様書が修正され、5.56mm弾を使用することが必須とされた。同年10月、仕様書の変更が承認され、これと共にロッドマンXM235の口径変更に関連する入札が行われた。この入札では最終的に{{仮リンク|フォード・エアロスペース|en|Ford Aerospace}}が勝利し、同社によって設計変更が加えられたXM235はXM248と改称された<ref name="Ezell-1983-98">{{harvnb|Ezell|1983|p=98}}</ref>。[[1978年]]、M16 HBARの改良型が発表されたほか、H&K社でもHK21A1の5.56mmモデルを新型SAWの候補として提出した。この時点でコルト社製がXM106、H&K社製がXM262、そしてFN社製がXM249という仮名称で識別されていた<ref name="Ezell-1983-96-102">{{harvnb|Ezell|1983|pp=96, 102}}</ref>。[[1979年]]、陸軍によりこれら4種の候補による比較試験が行われた<ref name="U.S. Army Centre Of Military History-1983-240">{{harvnb|United States Army Center of Military History|1983|p=240}}</ref>。
 
[[1980年]]5月、XM249の採用が決定する<ref name="U.S. Army Centre Of Military History-1983-240"/>。同年9月、FN社はXM249のさらなる改良に向けた契約を交わし<ref name="Ezell-1983-103-104">{{harvnb|Ezell|1983|pp=103–104}}</ref>、[[1981年]]6月から新型銃のテストが開始された<ref name="U.S. Army Centre Of Military History-1988-253">{{harvnb|United States Army Center of Military History|1988|p=243}}</ref>。[[1982年]][[2月1日]]、アメリカ軍による採用が公式に宣言される。
 
[[1984年]]、M249分隊支援火器(M249 Squad Automatic Weapon)として陸軍に対する配備が始まり、翌年には海兵隊での配備も始まった。オリジナルのミニミ軽機関銃とアメリカ製のモデルを比較すると、[[銃床]]の形状に差異が見られる<ref name="U.S. Army Centre Of Military History-1995-43">{{harvnb|United States Army Center of Military History|1995|p=43}}</ref>。M249は[[サウスカロライナ州]][[コロンビア (サウスカロライナ州)|コロンビア]]のFN社工場にて製造されている<ref name="Crawford-2003-17">{{harvnb|Crawford|2003|p=17}}</ref>。
 
こうして配備が始まったM249は射撃精度と信頼性の高さを評価されたが、一方で高温になる[[|銃身]]が露出していることや鋭利な箇所が多いことが使用者の負傷に繋がりうると指摘された。また、フロントサイトの調整に特殊な工具が必須とされる点も問題として指摘されていた。[[1985年]][[8月23日]]、当時の{{仮リンク|アメリカ合衆国陸軍次官|label=陸軍次官|en|United States Under Secretary of the Army}}{{仮リンク|ジェームズ・R・アンブローズ|en|James R. Ambrose}}は、これらの問題の解決を試みるためにM249の製造を一時中止させると共に製品改良計画(product(product improvement program, PIP)PIP)に着手した<ref name="Ezell-1988-415">{{harvnb|Ezell|1988|p=415}}</ref>。これを受けて連邦議会では1986年度の国防予算からM249に関するものを削除し、その他の様々な政策に流用した。アンブローズによる決定が成された時点で1,100丁以上のM249が運用され、また7,000丁程度が倉庫に保管されていた。このうち運用されているものについては後ほど改良キット(PIPキット)の後付を行うこととされ、倉庫に保管されているものについては直接改修を行うこととされた。その後、改良キットの完成と共にM249の製造は再開された<ref name="U.S. Army Centre Of Military History-1995-43"/>。[[1994年]]、M249の制式名称がM249軽機関銃(M249 light machine gun)に変更された<ref name="U.S. Army-1994">{{harvnb|U.S. Army|1994}}, Preface.</ref>。
 
== 設計 ==
[[File:M249 FN MINIMI DM-SD-05-05342.jpg|thumb|射撃訓練場にて、{{仮リンク|M2三脚|label=M122A1三脚|en|M2 tripod}}に取り付けたM249で射撃を行う海兵隊員(2003年11月)]]
M249は[[弾帯|弾帯給弾式]][[軽機関銃]]である<ref name="Bonds-2002-451"/>。通常、[[M27リンク|M27弾帯]]によって接続された[[5.56x45mm NATO弾]](M855通常弾およびM858[[曳光弾]])を使用する。また、弾帯は銃の下方に固定できるプラスチック製の[[弾倉]]かカンバス製の弾帯袋に収納される<ref name="Bonds-2002-451"/>。
<gallery>
File:USMC M249 SAW PIP.jpg|プラスチック製弾倉を取り付けたM249
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</gallery>
 
作動方式には[[ガス圧作動方式]]および[[オープンボルト]]方式が採用されている。引き金が引かれると、まずボルトとボルトキャリアがリコイルスプリングの力で前進する。これに伴い、弾帯から分離された[[弾丸|銃弾]]が薬室へ送られ発射される。この際に燃焼ガスの一部が銃身の穴を経由して薬室に送られる。このガスの圧力によりピストンが動作し、排莢および次弾の抽出、弾帯の移動、リコイルスプリングの圧縮を行い、次の発射に備えるのである。M249の全長は{{convert|10411,041|mm|in|abbr=on|0}}であり、重量は{{convert|7.5|kg|lb|abbr=on|0}}(200発分の弾帯とプラスチック製弾倉を取り付けた状態で{{convert|10|kg|lb|abbr=on|0}}であり、決して扱いやすい銃器とは言えない<ref name="Crawford-2003-17"/>。
 
[[|銃身]]の[[ライフリング]]のピッチは1周{{convert|180|mm|in|abbr=on|0}}である。銃身は[[空冷]]式で、また銃身交換を容易にするべく銃身周辺の構造は簡単に取り外せるようになっている<ref name="Crawford-2003-17"/>。高さの調節が可能な折畳式[[二脚]]を標準的に備えるほか、{{仮リンク|M192軽量地上銃架|label=M192三脚|en|M192 Lightweight Ground Mount}}や車載用[[銃架]]に取り付けることも可能である。[[機関銃]]としての持続射撃能力を十分に備えつつも、射撃精度は[[小銃]]と同程度とされる。ガス規整子を切り替えることで、射撃速度を725発/分と10001,000発/分のいずれかに設定することができる。10001,000発の設定は銃が汚れている場合や寒冷地などの特殊な状況での運用を想定して設計されたものであった。なお、この2点切替式のガス規整子は[[1985年]]の改良で廃止された。一般に銃身を過熱させずに射撃する場合、M249の平均的な射撃速度は850発/分程度であるという<ref name="Bonds-2002-451"/>。
 
<center>
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|- style="vertical-align:bottom; border-bottom:1px solid #999;"
!
! style="text-align:left;" | [[ブローニングM1918自動小銃|M1918自動銃]]<br />[[軽機関銃]]
! style="text-align:left;" | M249<br />軽機関銃
! style="text-align:left;" | M249 Para<br />軽機関銃
! style="text-align:left;" | [[M16自動小銃|M16A2]]<br />[[歩兵]]
! style="text-align:left;" | [[M240機関銃|M240B]]<br />中機関銃
! style="text-align:left;" | [[RPK軽機関銃|RPK-74]]<br />軽機関銃
! style="text-align:left;" | [[PK (機関銃)|PKM]]<ref>{{ru icon}} http://topwar.ru/16311-sovetskiy-edinyy-pulemet-pkm-i-ego-novye-modifikacii.html</ref><br />[[汎用機関銃]]
! style="text-align:left;" | [[IMI ネゲヴ|ネゲヴ]]<ref name="Crawford-2003-56">{{harvnb|Crawford|2003|p=56}}</ref><br />軽機関銃
! style="text-align:left;" | [[CIS ウルティマックス100軽機関銃|Ultimax 100]]<br />軽機関銃
100行目:
|- style="vertical-align:top;"
! style="text-align:right;" | '''全長'''
| {{convert|11941,194|mm|in|abbr=on|0}}
| {{convert|10411,041|mm|in|abbr=on|0}}
| {{convert|893|mm|in|abbr=on|0}}
| {{convert|10001,000|mm|in|abbr=on|0}}
| {{convert|12451,245|mm|in|abbr=on|0}}
| {{convert|10601,060|mm|in|abbr=on|0}}
| {{convert|11731,173|mm|in|abbr=on|0}}
| {{convert|10201,020|mm|in|abbr=on|0}}
| {{convert|10301,030|mm|in|abbr=on|0}}
|- style="vertical-align:top;"
! style="text-align:right;" | '''使用弾'''
| [[.30-06スプリングフィールド弾|.30-06]]
| [[5.56×4556x45mm NATO弾|5.56x45&nbsp;mm NATO]]
| 5.56×4556x45&nbsp;mm NATO
| 5.56×4556x45&nbsp;mm NATO
| [[7.62×5162x51mm NATO弾|7.62x51&nbsp;mm NATO]]
| [[5.45x39mm弾|5.45×39 mm45x39mm]]
| [[7.62x54mmR弾|7.62×54mmR62x54mmR]]
| 5.56×4556x45&nbsp;mm NATO
| 5.56×4556x45&nbsp;mm NATO
|- style="vertical-align:top;"
! style="text-align:right;" | '''給弾'''
| 20発[[弾倉#バリエーション|箱型弾倉]]
| 200発[[弾帯]]
| 200発弾帯
| 30発箱型弾倉
130行目:
| 100発弾帯
| 150発弾帯
| 100発[[弾倉#バリエーション|ドラム型弾倉]]
|- style="vertical-align:top;"
! style="text-align:right;" | '''銃口初速'''
147行目:
</center>
 
== 実戦投入 ==
[[File:5.56mm-military-rounds.jpg|thumb|M249で使用できる各種の5.56mm弾。左からM199模擬弾、M200空砲、M855通常弾、M856曳光弾]]
M249軽機関銃はM249 SAWの制式名称で[[1984年]]に正式採用された。当初は様々な評判があり、おおむね地面に伏せて射撃を行えば十分に[[軽機関銃]]として運用しうるが、一方で[[小銃]]のような肩撃ちないし腰だめ撃ちの場合には使い物にならないと言われた<ref name="Eby-2001">{{harvnb|Eby|2001}}</ref>。また非常に頑丈かつ強力な[[分隊]]支援能力を有する点は支持されたが、一方で多くの欠点も指摘された。それは例えば、不良の多い空砲射撃用アタッチメントや破損しやすい[[二脚]]、複雑なスリング取付金具、そして構造上隙間や溝が多く土や汚れが付着しやすい点などである<ref name="Savage-2002">{{harvnb|Savage|2002}}</ref>。中には[[M16自動小銃|M16]][[銃砲身|重銃身]]モデルの方が優れた軽機関銃であるという評価もあった<ref name="Cargile-2001">{{harvnb|Cargile|2001}}</ref><ref name="Grundy-2001">{{harvnb|Grundy|2001}}</ref>。
 
大規模な運用は[[1991年]]の[[湾岸戦争]]が始まってからであった。以後、[[1993年]]の[[ソマリア]]介入({{仮リンク|統一タスクフォース|en|Unified Task Force}})、[[1994年]]の[[ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争|ボスニア紛争]]、[[1999年]]の[[コソボ紛争]]、[[2001年]]からの[[アフガニスタン紛争 (2001年-)|アフガン紛争]]、[[2003年]]からの[[イラク戦争]]など、[[アメリカ軍]]が参加した多くの紛争・戦争に投入された。
 
M249は機動部隊(maneuvering(maneuvering unit)unit)により運用され、手持ちの姿勢か[[銃架]]に据え付けられた状態から射撃され、他隊の支援を行う為に用いられる<ref name="U.S. Army-1992"/>。通常、射手は200発[[弾帯]]5本の合計10001,000発分の[[弾薬]]を携行し、さらに予備として最大500発程度の弾薬を携行する際は100発ずつソフトケースに装填して携行する<ref name="Military Analysis Network-1999">[http://www.fas.org/man/dod-101/sys/land/m249.htm Military Analysis Network], M249 Light Machine Gun.</ref>。
 
=== 湾岸戦争 ===
[[湾岸戦争]]中、[[アメリカ陸軍|陸軍]]および[[アメリカ海兵隊|海兵隊]]に対し、合計929丁のM249が支給された。前線での使用例は少なく、この戦争においてM249は機動的に運用されることよりも定位置からの友軍支援用途に用いられる事が多かった<ref name="U.S. Army Armament, Munitions and Chemical Command-1993">{{harvnb|U.S. Army Armament, Munitions and Chemical Command|1993}}</ref>。砂漠という環境もあり、運用中に砂が詰まるという苦情が相次いだ<ref name="Bruning-2006-61">{{harvnb|Bruning|2006|p=61}}</ref>。
 
=== アフガニスタン ===
[[アフガニスタン]]ではPIPキットによる改修を受けたM249が、より重量のある[[M240機関銃]]と共に標準的な[[分隊支援火器]]として運用された。当時は8人から成る1個[[分隊]]に対し、通常2丁のM249が支給されていた。この時期に運用されたM249の多くは、[[エアボーン|落下傘降下]][[CQB|近接戦闘]]を想定して全長を抑えるために折畳式[[銃床]]が取り付けられた<ref name="Jane's Information Group-1996"/>。[[特殊部隊]]などでは一層の軽量化が施されたパラ・バージョンと呼ばれるモデルが好まれた<ref name="Military Analysis Network-1999"/>。
 
[[2002年]]、{{仮リンク|アメリカ陸軍ナティック兵員研究開発技術センター|label=ナティック兵員センター|en|United States Army Natick Soldier Research, Development and Engineering Center}}所属のチャーリー・ディーン[[中佐(Charlie]](Charlie Dean)Dean)およびサム・ニューランド一等軍曹(Sam(Sam Newland)Newland)により、報告書『アフガニスタンの戦訓』(Lessons(Lessons Learned in Afghanistan)Afghanistan)が発表された。これによれば、M249射手のうち54%が銃の日常の整備および維持に問題を感じており、銃のうち30%には錆が浮いていたという。また、弾薬箱のがたつきや脱落が発生していることも報告されている。調査の対象となった将兵のうち、80%がM249の射撃精度と殺傷能力に満足していると答えたが、「自分の武器に自信がある」と答えたのは64%だった。そしてこうした不満の最も大きな原因は砂づまりにあるとされた<ref name="Exum-2004-170">{{harvnb|Exum|2004|p=170}}</ref>。
 
=== イラク戦争 ===
[[2003年]]に勃発した[[イラク戦争]]では、PIP改修済みのモデルとパラ・バージョンが使用された。[[2004年]]の時点でほとんどのM249は運用開始後20年が経過しており、老朽化のために信頼性は大幅に落ちていた。前線では更新を求める声が大きくなり、脱落防止のためにダクトテープを巻きつけた例もあったという<ref name="Bruning-2006-61"/>。この頃には根強く残っていた5.56mm弾の殺傷力に対する不信が再び大きくなりつつあり、複数回命中させた相手から撃ち返されたという報告も増えていた<ref>{{harvnb|Cordesman|2003|p=383}}</ref>。また、この戦争でもM249を含む多くの[[火器]]で砂づまりが重大な問題となった<ref name="Bruning-2006-61"/>。
 
[[2003年]][[5月15日]]、ジム・スミス[[中佐(Jim]](Jim Smith)Smith)により、イラク戦争における武器運用に関する報告書『イラクの自由作戦におけるPEO部隊の教訓』(Operation(Operation Iraqi Freedom [[:en:PEO Soldier|PEO Soldier]] Lessons Learned)Learned)が発表された。この中でスミスはM249について「意図された通りに[[分隊]]レベルで必要とされる[[火力 (軍事)|火力]]を提供した」と主張している。また、M249のうちSPWモデルを高く評価し、[[銃砲身|短銃身]]と前方のピストルグリップが市街地における[[分隊支援火器|SAW]]の効率的な運用に役立ったとしている。[[2007年]]、{{仮リンク|国防産業協会|en|National Defense Industrial Association}}にて{{仮リンク|第17歩兵連隊 (アメリカ軍)|label=第17歩兵連隊|en|17th Infantry RegimentRegiment(United (United States)States)}}第1大隊所属のアル・ケリー中佐(Al(Al Kelly)Kelly)がM249に関するプレゼンテーションを行い、この中で彼は射程や高い信頼性などを称賛した。また、前線ではプラスチック製[[弾倉]]よりも布製弾帯袋が好まれていることを語ったほか、敵を倒す力こそ欠けているが、それは射撃速度の早さでカバーしうると語った<ref>{{harvnb|Smith|2003}}</ref>。
 
[[2006年]]12月、{{仮リンク|海軍分析センター|en|Center for Naval Analyses}}が[[アメリカ軍|米軍]][[小火器]]およびそれを用いた戦闘に関する報告書を発表した。この報告書は過去12ヶ月間に[[イラク]]および[[アフガニスタン]]での作戦に従事し、なおかつ銃火器を用いる戦闘に参加し、自らも射撃を行った軍人2,608名を調査対象とした。このうち13%にあたる341名がM249射手であった。M249射手のうち71%が自らの銃に満足していると回答した。また40%が100発用ソフトケースを好んで使用したと回答し、21%がソフトケースおよび200発用弾帯袋を併用したと回答した。60%が操作性や大きさ、重量などに満足していると答えた。不満と解答した40%のうち半分程度は重量を問題視していた。一方、整備性に関しては不満を抱いている[[兵士]]が70%にもなり、多くは取り外しおよび組み立てに支障のある小さな部品の多さと耐食性の低さを理由として述べた。全体の30%が深刻なレベルでの動作停止を経験したことあがり、そのうち41%はその故障が戦闘に大きな影響を及ぼしたと答えた。全体の65%は前線に勤務している間、自分のM249は修理を必要としなかったと答えた。65%がM249について誤作動なく射撃を行うことに自信があると答え、また64%が破損などが起こらず修理を必要としないと答えた。この2つの解答は独自のメンテナンスを行うM249射手が多いことを示している。また、60%の射手は調査に際して改善点の提案を行った。そのうち17%は軽量化を求め、別の17%は強度のある頑丈な[[弾帯]]および弾倉を求めていた。その他には折畳式[[銃床]]などの改良案が提案されていた<ref>http://images.military.com/pix/defensetech/cna_m4_study_d0015259_a2.pdf</ref>。
 
== 派生型 ==
;M249 PIP
:[[1985年]]の改良案に基づき、PIPキットを導入したモデル。事実上の標準モデルである。[[銃床]]はオリジナルのスチール管のものから[[M240機関銃]]と類似した形状のプラスチック製銃床のものに交換された。これにより銃床内に反動を軽減するための油圧緩衝器を取り付けることが可能となった<ref>[http://www.fnhusa.com/le/products/firearms/family.asp?fid=FNF014&gid=FNG008 FNH USA website], M249 description.</ref>。射撃速度を変更する2点切替式ガス規整子は廃止され、高速射撃は不可能となった。火傷防止のためにハンドガードは[[|銃身]]上部まで拡大され、キャリングハンドルは固定式から折畳式に改められた。また怪我の防止のために部品の鋭利な箇所は可能な限り面取りが施された。そのほか、[[二脚]]、ピストルグリップ、[[フラッシュサプレッサー|消炎器]]、照準などが改良されている<ref name="Jane's Information Group-1994">{{harvnb|Jane's Information Group|1994}}</ref>。それ以降も兵員強化計画(Soldier(Soldier Enhancement Program)Program)および即時実戦反映構想(Rapid(Rapid Fielding Initiative)Initiative)の一環として、長年に渡り改良が続けられている。これには改良型の二脚や、プラスチック製[[弾倉]]を更新するための100発および200発用ソフトパック、[[ピカティニー・レール]]の取り付けなどが含まれる<ref name="Jane's Information Group-1996">{{harvnb|Jane's Information Group|1996}}</ref><ref name="Jane's Information Group-1998">{{harvnb|Jane's Information Group|1998}}</ref>。
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File:M249 FN MINIMI DM-ST-87-01604 c1.jpg|PIPキット導入前のM249(1986年撮影)
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;M249パラトルーパー
:M249パラトルーパー(M249(M249 Paratrooper)Paratrooper)は、その名の通り[[エアボーン|落下傘部隊]]への配備を想定した軽量化モデルで、短銃身と伸縮式アルミニウム製銃床を採用しており、しばしばパラ(Para)(Para)と通称される。全長{{convert|893|mm|in|abbr=on|0}}、重量{{convert|7.1|kg|lb|abbr=on|0}}であり、通常のM249と比較すると小型かつ軽量である<ref name="Crawford-2003-56"/>。即時実戦反映構想の元、従来の折畳式銃床から[[M4カービン]]のものと類似した伸縮式銃床への更新が進められている。
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File:PEO M249 Para ACOG.jpg|M249パラ・モデル
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;M249 SPW
:M249 SPWは[[アメリカ特殊作戦軍|特殊作戦軍]](USSOCOM)(USSOCOM)の要求を取り入れた軽量小型モデルであり、SPWとは特殊用途火器(Special(Special Purpose Weapon)Weapon)を意味する。キャリングハンドル、弾倉取付部、車載[[銃架]]取付基部などは重量を減らすために完全に除去されている。そのため、SPWは車載したり[[小銃]]用弾倉を使用することができない。各種[[照準器]]などを取り付ける為に給弾部覆いとハンドガードにピカティニー・レールが追加されているほか、二脚は着脱可能なものが用意されている。SPWの軽量銃身はパラ・モデルよりも長く、SPWの全長は{{convert|908|mm|in|abbr=on|0}}、重量は{{convert|5.7|kg|lb|abbr=on|0}}である<ref name="Crawford-2003-17"/>。
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File:USMC-051210-M-4657S-017.jpg|M249 SPWを射撃する海兵隊員
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;Mk46 Mod0
:USSOCOMによりSPWにさらなる改良が加えられたモデル。Mk46と後述のMk48は、共に[[アメリカ海軍特殊戦コマンド|海軍特殊戦コマンド]](NAVSPECWAR)(NAVSPECWAR)での使用を想定したモデルであった。Mk46はSPWと同様に重量を減らすべくキャリングハンドルや弾倉取付部、車載銃架取付基部などが除去されていたが、銃床は通常モデルと同様のプラスチック製銃床が取り付けられている。また、ピカティニー・レールを取り付けられたフォアグリップの形状もSPWとは若干異なる。銃身はSPWよりも軽量のものか、厚みがありフルート加工済の銃身のいずれかを取り付ける<ref name="Pushies-2004-88">{{harvnb|Pushies|2004|p=88}}</ref>。
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File:U.S. Army Ranger, 2nd Battalion, 75th Ranger Regiment providing Overwatch in Iraq 2009.jpg|イラク戦争中、Mk46機関銃を使用する陸軍レンジャー隊員(2008年11月撮影)
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;Mk48
{{Main|{{仮リンク|Mk48機関銃|en|Mark 48 machine gun}}}}
:USSOCOMの要求により開発されたモデルで、[[7.62x51mm NATO弾]]を使用するMk46の派生型である<ref name="Pushies-2004-88"/>。公的には軽量機関銃(Light(Light Weight Machine Gun, LWMG)LWMG)に分類されており、[[M60機関銃]]の派生型であるMk43 Mod0/1を更新するべく採用された。アメリカ軍において、M60機関銃を原型とする各種の機関銃は、より重量のあるM240機関銃の派生モデルよりも携帯性に優れたため、歩兵用の中機関銃として広く使用されてきた。しかしM60機関銃は設計当初より信頼性の低さが問題視されており、各種派生型でもそれは変わらなかった。[[1990年代]]半ばに行われた試験を通じ、アメリカ陸軍はM60機関銃をM240機関銃の軽量化モデルであるM240B[[汎用機関銃]]で更新することを決定した。ところが標準のM240B機関銃は信頼性こそ優っていたものの、銃身を取り付けた場合の重量が{{convert|22.5|lb|kg|abbr=on|0}}、全長が{{convert|49|in|mm|abbr=on|0}}もあった。一方、アサルト・バレルとして知られる短銃身を取り付けたM60機関銃は重量が{{convert|22.5|lb|kg|abbr=on|0}}、全長が{{convert|37.7|in|mm|abbr=on|0}}であり、NAVSPECWARはM60機関銃シリーズからM240B機関銃への更新に対し非常に消極的であった。[[2001年]]、NAVSPECWARでは新規機関銃の調達を決定し、[[FNハースタル|FN]]社によりM249のスケールアップ版(重量{{convert|18.5|lb|kg|abbr=on|0}}、全長{{convert|39.5|in|mm|abbr=on|0}})が設計された。この新設計モデルはM60機関銃シリーズよりも軽量で信頼性も高く、また操作は既存のM249と大きく変わらなかった。[[2003年]]8月、この新設計がMk48として採用された<ref name="WorldGuns.ru">{{Citation | last = Popenker| first = Maxim | title = Modern Firearms – Mk 48 model 0 7.62&nbsp;mm Lightweight Machinegun (USA)| url = http://world.guns.ru/machine/mg38-e.htm| doi = | accessdate =2009-04-29 }}</ref>。
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File:Mk 48 PEO Soldier.jpg|Mk48機関銃
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== 今後 ==
現在までにM249の寿命を伸ばすために様々な改修およびメンテナンス計画が実施されてきた。多くのM249は長年の使用により重要部品の多くが摩耗しており、とりわけ初期生産分ではレシーバーレールが反り返るという不良が頻発していた。後期型ではレールを強化し溶接方法を[[スポット溶接]]とすることで対策を試みたが、それでも完全には解決されなかった。
 
[[アメリカ海兵隊|海兵隊]]では[[弾倉|弾倉給弾式]]でM249よりも軽量な[[小銃]]型の[[分隊支援火器]]として[[M27 IAR]]の運用試験を続けており、これにより現在配備されているM249の一部を置換することを計画している。この計画では4,100丁程度のM27を調達し、現在10,000丁程度配備されているM249の一部を更新することとされている。更新は[[小隊]]単位で行われ、8,000丁程度のM249は継続使用される予定である<ref name="Cox-2008">{{harvnb|Cox|2008}}</ref>。また、この計画に伴う試験のために450丁の[[H&K HK416|HK416]]小銃改良モデルが調達されている<ref name="M27" />。なお、陸軍ではM27の導入を計画していない。陸軍歩兵研究開発センター(U(U.S. Army Infantry Research and Development Center)Center)所属のロバート・ラドクリフ[[大佐(Robert]](Robert Radcliffe)Radcliffe)はこの理由について、弾倉給弾式[[軽機関銃]]での更新は[[分隊]]単位の[[火力 (軍事)|火力]]を大幅に低下させる恐れがあると述べている。これは海兵隊と[[アメリカ陸軍|陸軍]]の編成の差も影響している。すなわち、13人1個分隊の海兵隊と異なり、9人1個分隊の陸軍では[[機関銃]]手に対してより高い支援能力が求められているのである。ただし、陸軍内でも老朽化したM249を近い将来更新することは計画されている<ref name="Cox-2008"/>。現在、陸軍ではM249向けに新型の伸縮式[[銃床]]の配備を進めているほか<ref>[http://www.tactical-life.com/online/news/fort-benning-soldiers-evaluate-redesigned-buttstock-for-m-240b-m-249/ Fort Benning Soldiers evaluate redesigned buttstock for M-240B, M-249]</ref>、{{仮リンク|LSAT軽機関銃|en|LSAT light machine gun}}による更新が提案されている。
 
== 関連項目 ==
*[[ミニミ軽機関銃]]
*[[M240機関銃]]
*[[M60機関銃]]
 
== 脚注 ==
{{Reflist|colwidth=30em}}
 
== 参考文献 ==
{{refbegin}}
* {{Citation|last=Bonds|first=Ray|coauthors=Miller, David|title=The Illustrated Directory of Modern American Weapons|publisher=Zenith Imprint|year=2002|isbn=0-7603-1346-6|url=http://books.google.com/?id=gg1yz5dCQHgC&printsec=frontcover}}
256行目:
{{refend}}
 
== 外部リンク ==
{{Commons category|M249 light machine guns}}
* [http://www.fnhusa.com/l/products/military/machine-guns/m249-series/m249-saw/ Manufacturer's Website]