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体重が1トン前後になるヘラジカは道路で[[交通事故]]に遭うことがある。その体重ゆえに衝突衝撃で乗車している人間は元より車両にも多大な影響を与える。視界の悪い屈曲部などで衝突した車両にあっては、時に運行できなくなるほど大破する。北欧では事故に遭ったヘラジカ(エルグ、エルク)により雪上に数mにわたって血染めの路面になり観光客を驚かすことがあり、日本国内における野生動物保護における小動物の警告や注意喚起とは若干主旨が異なる。群れのいる地域や生息が確認されている地域では「野生動物に注意」と共に「エルグに注意」の交通標識がありヘラジカの絵が描かれ衝突事故への注意を喚起している。ヘラジカはアメリカではムース (moose)、ヨーロッパの英語圏・ドイツ語圏ではエルク (elk)、北欧諸国ではエルグ (elg) と呼ぶ[http://www.zoologi.no/patlas/pat_foto.htm]。アメリカでは、アメリカアカシカであるワピチ (wapiti) をエルクと呼ぶ。日本国内においても、エゾシカが増加している道東・道北では群れが活発に移動する春や秋を中心に衝突事故が多発するため、ビラなどで注意喚起が行なわれる。エゾシカはニホンジカの中でも成体が100キログラムを超える大型の亜種であり、衝突すると車両が大破することがあるため、注意が必要である。なお、競馬用の競走馬の体重は500キログラム程度である。
 
シカと[[鉄道車両]]との衝突事故は長年の懸案であるが、[[ライオン]]の[[糞尿]]を線路に振り撒くという方法が考案実用化されてから事故は激減した。シカがライオンの匂いに怯えて線路に立ち寄らなくなるからである。しかし、減少したとはいっても個体数が多いために北海では[[根室本線]]を中心に毎日のように衝突事故が発生することがある。自動車と[[エゾシカ]]の衝突例は非常に多く、エゾシカは自動車を怖がらずに路上で立ち止まる性質があり、高速で正面から近づいても逃げずに正面衝突にいたる事例が多い。特に北海道では自動車もスピードを出すため、エゾシカに気づいてからクラクションを鳴らしてもエゾシカは逃げず、ぶつかる場合が多い。根室管内だけでも、1年間に300から400件の衝突事故があり、平均すると1日1件以上となる。
 
''日本の文化におけるシカについては「[[ニホンジカ#日本人と鹿]]」の項を参照。''