「中線定理」の版間の差分
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→証明: 解析幾何学による証明と初等幾何学による証明を追加。 |
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定理をスチュワートの定理の特別な場合と考えて証明するか、またはベクトルを使用することで証明することができる。
=== ベクトル
<math>\overrightarrow{OA}, \overrightarrow{OB}</math> をそれぞれ <math>\vec{a}, \vec{b}</math> と置くと、辺ABの中点がMなので、
<math>\overrightarrow{OM}, \overrightarrow{AM}</math> はそれぞれ <math>\left(\vec{a}+\vec{b}\right)/2, \left(\vec{b}-\vec{a}\right)/2</math> となる。
したがって、
:<math>OA^2+OB^2-2\left(OM^2+AM^2\right)</math>
:<math>=
:<math>=
=== 解析幾何学による証明 ===
三角形OABにおいて、辺ABの中点Mを原点に取り、辺ABをX軸上に取ると、
:<math>M = (0, 0), A = (-a, 0), B = (a, 0)</math>
と置くことができる。
ここで、頂点Oの座標を (b, c) とすると、
:<math>OA^2 = (b + a)^2 + c^2, OB^2 = (b - a)^2 + c^2.</math>
したがって、辺々を加えると、
:<math>OA^2 + OB^2 = 2(a^2 + b^2 + c^2).</math>
いっぽう、
:<math>OM^2 = b^2 + c^2, AM^2 = a^2.</math>
したがって、
:<math>OA^2 + OB^2 = 2(a^2 + b^2 + c^2) = 2(OM^2 + AM^2).</math> [[QED]]
=== 初等幾何学による証明 ===
三角形OABにおいて、辺ABの中点をMとし、∠OMA = θ とすると、
∠OMB = π - θ.
三角形OMAにおいて、[[余弦定理]]を適用すると、
:<math>OA^2 = OM^2 + AM^2 - OM \cdot AM \cos\theta.</math>
三角形OMBにおいて、余弦定理を適用すると、
:<math>OB^2 = OM^2 + BM^2 - OM \cdot BM \cos(\pi-\theta).</math>
ここで、点Mは辺ABの中点だから、AM = BM が成り立つ。
いっぽう、<math>\cos(\pi-\theta) = - \cos\theta</math> が成り立つので、
:<math>OA^2 + OB^2 = 2(OM^2 + AM^2).</math> [[QED]]
== 関連項目 ==
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