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|image= [[File:Mk-84 xxl.jpg|300px]]
|caption= Mk84 GP爆弾
|origin= [[アメリカ合衆国]]
|type= 低抵抗汎用爆弾
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|weight= 925kg
|length= 3280mm3,280mm
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}}
'''マークMk.84'''爆弾(Mark 84、マーク81)もしくは'''BLU-117'''<ref>{{cite web|title=Fiscal Year 2011 Budget Estimate Procurement of Ammunition|url=http://www.saffm.hq.af.mil/shared/media/document/AFD-100127-159.pdf|publisher=US Air Force|accessdate=29 December 2011}}</ref>[[アメリカ合衆国]]の汎用[[爆弾]]である。またこの[[弾薬]]はマーク80系列の[[兵器]]の中で最も広く用いられている。[[ベトナム戦争]]中に配備されたこの兵器は、内蔵される高性能爆薬の量により、一般的に投下されるアメリカの大型[[無誘導爆弾]]となった。その後、重量6,803.9kgの[[BLU-82]]「デイジーカッター」が配備されると重量では第二となり、現代では重量10,251.2 kg2kgのGBU-43/B [[MOAB]]が配備され、第三となった。[[湾岸戦争]]中の[[イラク]]で飛行した[[F-117 (航空機)|F-117ナイトホーク]]の搭乗者達は、本爆弾の相当な破壊力と爆風半径により<ref name="Don"/>、この爆弾を「ハンマー」と渾名した<ref name="Don">{{cite journal|last=Don|first=Holloway|date=March 1996|title=STEALTH SECRETS OF THE F-117 NIGHTHAWK: Its development was kept under wraps for 14 years, but by 1991, the F-117 nighthawk had become a household word.|journal=Aviation History|publisher=Cowles Magazines|location=Harrisburg, Pennsylvania|issn=1076-8858}}</ref>。この際には弾体にGBU-27[[ペイブウェイ]]IIIキットが装着され、ナイトホーク専用として使われていた。
 
== 開発と運用 ==
[[File:US Navy 040429-N-1082Z-116 Aviation Ordnanceman Airman Lauren Carr, from Atlanta, Ga., puts a switch on a 2,000 lbs MK-84 general-purpose bomb.jpg|thumb|left|USS[[ジョージ・ワシントン (空母)|ジョージ・ワシントン]]の艦内で、航空機担当の兵装技術員が爆弾の弾体を取り扱っているところ。この弾体は「耐熱防護」され、火災状況下でのコックオフまでの時間が延ばされている]]
[[File:US Navy 030830-N-6187M-001 Sailors remove a hoisting sling from an ammo crate carrying 2000-pound Mark 84 general purpose bombs.jpg|thumb|left|水兵が、Mk84爆弾の弾体2個を収めた枠からホイストの吊り紐を除去しているところ。尾部および信管はまだ取り付けられていない]]
[[File:Mk 84 bomb explosion Vietnam c1972.jpg|thumb|Mk84爆弾の炸裂。ベトナム北部、1972年]]
Mk84爆弾の名目上の重量は907.2kgであるが、実質的な重量は尾部や[[信管]]オプション、また投下時に落下速度を遅める装置によって894.5kgから944.8kgと多様である。この[[爆弾]]は流線型の鋼製弾体に[[トリトナール]]高性能爆薬を428.6kg充填している<ref name="FAS1"/>。
 
Mk84爆弾は、幅15.2m、深さ11.0mのクレーターを作る能力を持つ。本爆弾は投下時の高度に依存するものの、381mm厚の金属板、または3.4m厚の[[コンクリート]]を貫通できる。また致死的な破片を発生させ、その危害半径は365.8mである<ref name="Don"/>。
Mk84爆弾の名目上の重量は907.2kgであるが、実質的な重量は尾部や[[信管]]オプション、また投下時に落下速度を遅める装置によって894.5kgから944.8kgと多様である。この爆弾は流線型の鋼製弾体にトリトナール高性能爆薬を428.6kg充填している<ref name="FAS1"/>。
 
安定性の付与と投下時の減速装置を装着するため、多数のMk84Mk.84爆弾が改造された。これは精密誘導能力を与えるためだった。こうした爆弾は多様な精密誘導兵器の弾頭として働いた。そうしたものの中には、GBU-10/GBU-24/GBU-27[[ペイブウェイ]][[レーザー誘導|レーザー誘導爆弾]]や、[[:en:GBU-15|GBU-15]]電子光学誘導爆弾、GBU-31 [[JDAM]]、また[[クイックストライク機雷]]が含まれる<ref name="FAS2">{{cite web |url=http://www.fas.org/man/dod-101/sys/dumb/mk65.htm|title=Mk 65 Quick Strike Mine |date=8 December 1998 |publisher=[[Federation of American Scientists]] |accessdate=1 September 2010}}</ref>。
Mk84爆弾は、幅15.2m、深さ11.0mのクレーターを作る能力を持つ。本爆弾は投下時の高度に依存するものの、381mm厚の金属板、または3.4m厚の[[コンクリート]]を貫通できる。また致死的な破片を発生させ、その危害半径は365.8mである<ref name="Don"/>。
 
[[アメリカ海軍]]では、USS[[フォレスタル (空母)|フォレスタル]]の火災事故の際の脆弱性から、WSESRB(兵器システム爆発物安全評価委員会)が組織された。この機関が実行した試験の報告によれば、Mk84Mk.84爆弾の[[コックオフ]]に要する時間はおよそ8分40秒である。
安定性の付与と投下時の減速装置を装着するため、多数のMk84爆弾が改造された。これは精密誘導能力を与えるためだった。こうした爆弾は多様な精密誘導兵器の弾頭として働いた。そうしたものの中には、GBU-10/GBU-24/GBU-27[[ペイブウェイ]][[レーザー誘導爆弾]]や、[[:en:GBU-15|GBU-15]]電子光学誘導爆弾、GBU-31 [[JDAM]]、また[[クイックストライク機雷]]が含まれる<ref name="FAS2">{{cite web |url=http://www.fas.org/man/dod-101/sys/dumb/mk65.htm|title=Mk 65 Quick Strike Mine |date=8 December 1998 |publisher=[[Federation of American Scientists]] |accessdate=1 September 2010}}</ref>。
 
アメリカ海軍では、USS[[フォレスタル (空母)|フォレスタル]]の火災事故の際の脆弱性から、WSESRB(兵器システム爆発物安全評価委員会)が組織された。この機関が実行した試験の報告によれば、Mk84爆弾の[[コックオフ]]に要する時間はおよそ8分40秒である。
[[File:Mk 84 bomb explosion Vietnam c1972.jpg|thumb|Mk84爆弾の炸裂。ベトナム北部、1972年。]]
 
== 関連項目 ==
*[[BLU-109]]
*[[BLU-116]]
*[[Mk 81 (爆弾)|Mk.81]]
*[[Mk 82 (爆弾)|Mk.82]]
*[[Mk 83 (爆弾)|Mk.83]]
 
== 参考文献 ==