「早食い・大食い」の版間の差分

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その一方で、飲食店においては大量の[[残飯]](食品残渣)を生む可能性があることや、催し物に関しては早食いが元で喉に食べ物を詰まらせ窒息死する事件が起こる場合があったり、特にテレビ放送されるものについては、安全性などの観点から[[PTA]]や一般[[視聴者]]などから批判の声が多いため、これらを見合わせる動きもある。実際に[[2002年]]1月15日に[[愛知県]]の[[中学校|中学生]]が[[給食]]中に[[パン]]の早食い競争をし、[[喉]]に詰まらせたことが原因で同年4月24日に死亡する事故<ref>『<早食い競争>給食パンで中学生が窒息死「TVまねた」愛知』毎日新聞 2002年4月27日<br/>『「テレビまね」パンを早食い、のどに詰まらせ中3死亡』朝日新聞 2002年4月27日</ref>が発生し、[[TBSテレビ|TBS]]や[[テレビ東京]]など当時早食い競争の番組を制作していたキー局は大食い・早食い競技を題材とした番組制作を取り止めていた。3年後の[[2005年]]4月に、テレビ東京が対策を行った上で「[[元祖!大食い王決定戦]]」としてテレビでの大食い競技番組を復活させたが、依然としてこれらの番組に対する批判は根強い。
 
かつては[[ギネス世界記録]]にも掲載されていたが、各地で記録更新に挑戦するあまり事故が多発したため、1990年代以降早食い・大食いに関する記録が掲載されなくなり、また挑戦者の安全に配慮されたルールに則らなければ新規登録・更新の申請受付けはしないと表明するようになった。ところが、2000年以降、[[小林尊]]が6つのギネス世界記録を樹立し掲載されている
 
=== 競技 ===
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特に早食い競技においては、非常に短い時間内で多くの食物を摂取しようとするあまり、喉に食物を詰まらせて呼吸困難に陥るなどの事故が起こる可能性が高いことから、素人向けの競技会においては近年早食い競技を回避する傾向が見られる。またかつて「日本大食い協会」(現在は消滅)会長だった[[岸義行]]は、「早食い競技と違い、大食い競技ではこのような死に至るような事故の起こる危険性は非常に低い」として「健全な大食い」という概念を主張していた。ただこれに対しては、[[小林尊]]が「[[水中毒]]に代表されるように、大量の食物や水分の摂取により体に異常をきたす場合もあり、そもそも『安全な大食い』というものは存在しない」と反論している。実際に、'''塩'''や'''水'''など生物の生存において基本的な物質の大食いで死亡した例があり、度を逸することに対する危険性が存在する。
 
一方で早食い競技を得意とする競技者(俗に「[[フードファイター]]」とも呼ばれる)の一部には、早食い競技をスポーツとして確立しようとする動きがある。日本では前記のテレビ番組中断のあおりを受けて現在その動きは停滞気味であるが、アメリカでは[[国際大食い競技連盟]](IFOCE)という団体が存在し、『[[ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権]]』を始めとする数多くの早食い・大食い大会を主催し、現在では[[メジャーリーグ・イーティング]](MLE)というシリーズに発展させているほか、フードファイターの世界ランキングを定めている。近年小林尊がアメリカの独立記念日にホットドッグの世界記録を倍にした事で、全米で大きな話題となり、アメリカのスポーツ専門テレビチャンネルである[[ESPN]]が『ネイサンズ~』の模様を生中継するなど、アメリカでは徐々に早食い競技がスポーツとして認知されつつある。
 
また別の観点では、批判的意見も早食い番組への意見などに見出せ、「[[欲|生理的欲求]]の必要以上に消費すること」への批判も存在し、[[放送倫理・番組向上機構]]の視聴者意見などにも「食べ物を粗末にすべきではない」や「子供がまねて事故を起こしかねない」(または「事故もおきているのに不謹慎だ」など)のような批判も見出される<ref>[http://www.bpo.gr.jp/youth/giji/2008/094.html#04 BPO2008年度議事概要/青少年委員会]など</ref>。なおBPOへの意見では、「食べ物に関する意見」として収集されているところとして、グルメ番組を含め食べ物を扱う番組への批判として、低俗だとするもののほか食べ方の[[マナー]]が悪いなど、食事に関する行儀作法からはずれていると批判も見出される<ref>[http://www.bpo.gr.jp/audience/opinion/2008/200810.html 2008年度視聴者の意見]など</ref>。