「光年」の版間の差分

1光年は、[[光]]が自由空間かつ[[重力場]]および[[磁場]]の影響を受けない空間を1[[ユリウス年]](365.25[[日]] = 31 557 600[[秒]])<ref>[http://www.iau.org/Units.234.0.html IAU Recommendations concerning Units]</ref>の間に通過する長さである<ref name="IAUgen">{{citation| url = http://www.iau.org/public_press/themes/measuring/ | title = The IAU and astronomical units | publisher = [[国際天文学連合|International Astronomical Union]] | accessdate=2008-07-05}}</ref>。[[真空]]中の[[光速度]]は正確に 299 792 458 m/s であるので、1光年は正確に 9 460 730 472 580 800 m である。概数としては、約9.46{{E|15}}[[メートル]](約9.46[[ペタメートル]])である。1光年の値は[[天文定数]]として1984年に定められた<ref>{{PDFlink|[http://asa.usno.navy.mil/SecK/2009/Astronomical_Constants_2009.pdf Astronomical Constants]}} page K6 of the [[:en:Astronomical Almanac|Astronomical Almanac]].</ref>。
 
=== 光年スケール換算実際 ===
仮に100億kmを1mmと換算した場合、直径が約60億kmある太陽系は約0.6mm(胡麻粒1個程の大きさ)に収まり、対する1光年(約1京m)の長さは約1mと表せてしまう程、広大な距離となる<ref>[http://homepage3.nifty.com/Kume/naru/026/naru026.html インターネット版【なるほどの森】Vol.26「宇宙のスケールを知る 第2回」]</ref>。
 
光年に関連して、[[光]]が1日間・1時間・1分間・1秒間に進む距離として'''光日'''・'''光時'''・'''光分'''・'''[[光秒]]'''という[[単位]]も定義できる。1光日は25 902 068 371 200m、1光時は 1 079 252 848 800 m、1光分は 17 987 547 480 m、1光秒は 299 792 458 m となる。大まかな距離を表すのに1光年の12分の1の'''光月'''という単位も時折使われている<ref>{{citation | author = Fujisawa, K.; Inoue, M.; Kobayashi, H.; Murata, Y.; Wajima, K.; Kameno, S.; Edwards, P. G.; Hirabayashi, H.; Morimoto, M. | year = 2000 | title = Large Angle Bending of the Light-Month Jet in Centaurus A | url = http://sciencelinks.jp/j-east/article/200123/000020012301A0179284.php | journal = Publ. Astron. Soc. Jpn. | volume = 52 | issue = 6 | pages = 1021–26}}</ref><ref>{{citation | author = Junor, W.; Biretta, J. A. | year = 1994 | contribution = The Inner Light-Month of the M87 Jet | url = http://articles.adsabs.harvard.edu/full/1994cers.conf...97J | title = Compact Extragalactic Radio Sources, Proceedings of the NRAO workshop held at Socorro, New Mexico, February 11–12, 1994 | editor = Zensus, J. Anton; Kellermann; Kenneth I. | location = Green Bank, WV | publisher = National Radio Astronomy Observatory (NRAO)| page = 97}}</ref>。ただし、光月は厳密な定義が存在しない。<ref>ユリウス暦では1か月は平均30.4375日であり、ユリウス年(365.25日)を12で割った値に等しい。ただグレゴリオ暦では30.436875日となるので、どちらの暦由来の値を使うかを指定しないかぎり「光月」は定義できない</ref>
 
== 光年の扱いに注意すべきこと ==
光年は、からず時間の経過を考慮する必要がある<ref>これは光年に限ったことではなく距離を測る尺度に有限である光速を使うには、時間との積をとったスケールが必要となることよる要請である。</ref>ことには注意すべきである。例えば[[地球]]からの距離が1光年の星を見る場合、見ている光はその星から1年前に発せられたものであるため、1年前に1光年距離にあったその星をいま地球で見ていることになる。仮に、たった今その星が何らかの原因で消滅したとしても、地球からはその星の1年前の光しか見ることができないため、みかけ上は今後1年間は星がまだそこに存在しているように見える。
 
大きな[[赤方偏移]]が観測されるような非常に遠方の天体の場合、例えば2014年現在最も遠い天体である[[MACS0647-JD]]は赤方偏移 z = 10.7 の値を持ち、距離は132億6400万光年、[[ハッブルの法則]]により地球からは光速の 98.5% にあたる 295444 km/s で後退しているように見えると計算される。しかし、これはこの天体から132億6400万年前に発せられた光を元に計算されたみかけ上の値(このような距離を[[光行距離]]という)であり、実際はいま時点では
=== 光年の換算 ===
321億4800万光年の距離にあり、後退速度は実光速の 2 倍以上にもなる 695115 km/s である(このような距離を[[共動距離]]という)。このようなスケールでの後退速度は実際は[[フリードマン・ルメートル・ロバートソン・ウォーカー計量|計量]]自体の拡大速度であり、天体自体はこの計量上を光速度以下で運動していて[[特殊相対性理論|光速不変の原理]]とは矛盾しない。
 
== 光年の換算 ==
* 1 光年
* = 9 460 730 472 580 800 m
* = 約 0.306 601 pc ( [[パーセク]])
 
=== 歴史的な値および不正確な値 ===
1984年以前、[[国際天文学連合]] (IAU) は1964年に定めた[[太陽年]](ユリウス年とは異なる)と光速の実測値(定義値ではない)を天文定数体系に含めており、それを1968年から1983年まで使用していた<ref name=Seidelmann>P. Kenneth Seidelmann, ed., ''[http://books.google.com/books?ct=result&id=uJ4JhGJANb4C&pg=PP1&lpg=PP1#PPA656,M1 Explanatory Supplement to the Astronomical Almanac]'' (Mill Valey, California: University Science Books, 1992) 656. ISBN 0-935702-68-7</ref>。[[サイモン・ニューカム]]は、[[元期|J1900.0]]の平均太陽年 31 556 925.9747 [[暦表時|暦表秒]]と光速度 299 792.5 km/s から1光年を 9.460 530{{E|15}} m と計算した(光速度の[[有効数字]]7桁で丸めている)。この値がいくつかの最近の文献にも記載されているが<ref>Sierra College, [http://astronomy.sierracollege.edu/Resources/Reference/basic%20Contants%20app2.htm Basic Constants]</ref><ref>Marc Sauvage, [http://marc.sauvage.free.fr/astro_book/Cts_pages/astro.html Table of astronomical constants]</ref><ref>Robert A. Braeunig, [http://www.braeunig.us/space/constant.htm Basic Constants]</ref>、おそらく1973年の有名な本<ref>C. W. Allen, ''Astrophysical Quantities'' (third edition, London: Athlone, 1973) 16. ISBN 0-485-11150-0</ref>を参照したものと思われ、この文献は2000年まで改版されていなかった<ref>Arthur N. Cox, ed., ''[http://books.google.com/books?id=w8PK2XFLLH8C&pg=PP1&lpg=PP1#PPA12,M1 Allen's Astrophysical Quantities]'' (fourth edition, New York: Springer-Valeg, 2000) 12. ISBN 0-387-98746-0</ref>。
 
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