「正義は勝つ」の版間の差分

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「[[振り返れば奴がいる]]」で金に汚いニヒルな悪徳医師を、「[[お金がない]]」で貧乏に負けず逞しく生きる青年をコミカルに熱演した[[織田裕二]]が主演。このドラマの後、「[[踊る大捜査線]]」で陽気でお調子者の主人公・[[青島俊作]]を演じ不動の人気を獲得した織田だが、本作は「振り返れば-」や後年の「[[外交官・黒田康作]]」シリーズに通じる一筋縄ではいかない陰のあるキャラクターを演じている。案件に応じて“悪”にも“善”にもなる難しい役所だが、終始ブレないことで説得力を持たせている。
 
初のヒロイン役となった[[鶴田真由]]、親友役の[[段田安則]]をはじめ、[[室井滋]]、[[谷啓]]など脇役陣も[[TVドラマ]]や[[邦画]]で息の長い活躍を見せる実力派揃い。また、ゲスト出演者として[[余貴美子]]も出演している。(第5話)
 
脚本面では[[ステレオタイプ]]な社会的弱者(女性や[[零細企業]]など)と強者(大企業、病院など)の安易な力関係や勧善懲悪を否定。法廷に欲特や思惑を持ち込み、時に保身や利権のため嘘をつく「弱い人間たち」がキーマンとなることで「人が人を裁くことの難しさ」や「真実の持つ残酷さ」を表現している。前半はミステリアスな淳平が依頼人や京子、石田のために不利な状況を覆し、依頼人に有利な形で裁判を決着させる様を描き、淳平の過去が明らかにされた後半では父の死を巡る巨大な陰謀との壮絶な戦いを描いている。
随所で[[トレンディードラマ]]仕立ての軽めの演出もされているが、全体的にはシリアスで重い。難解な[[法律用語]]が詳細な説明なしに飛び交い、一般人には判りづらい[[民事裁判]]の展開をリアルなタッチで描いている。
 
また、各話のラストシーンから織田が歌うエンディングへと繋流れ出すスタイルは前作「お金がない」から継承され、次作「踊る大捜査線」へと繋がっている。
 
==あらすじ==
本人たちの友情とは裏腹に、パートナー(共同経営者)への出世を争う立場にいる淳平と石田。戸川は石田に肩入れし、ときに淳平の裁判を妨害する。やがて火事で全焼した工場を巡り、企業と保険会社の大がかりな裁判が舞い込む、和解が妥当と考える淳平は石田にその裁判を譲るのだが、通報者の少年が証言を翻したことで石田は絶体絶命の窮地に陥る。見かねた淳平が助け船を出したことが決定打となってしまい、淳平は石田より先に出世。二人の友情に亀裂が生じてしまう。
 
やがて、京子も弁護士として裁判に臨む。だが、ある案件において偶然にも原告側の不法行為を知ってしまう。[[告発]]すれば弁護士の職責に反し、[[守秘義務]]を守って裁判に勝てば不法行為に荷担したことになってしまう。追い詰められた京子は苦悩し、あろうことか裁判を欠席してしまう。淳平はそんな京子のため寝る間を惜しんで協力。決定的な証拠を提示し、原告が訴えを取り下げたことで京子の名誉は守られた。その際、淳平は弁護士だった父親が依頼人の不正を告発しようとして、逆に[[横領罪]]で告発されて有罪となり、弁護士資格を剥奪されて自殺したと話す。その後、父の事務所で“イソベン”(居候弁護士)をしていた現「セントラル・ロー・オフィス」所長主催・'''大内将雄'''の援助で進学し、弁護士の道を志したのだった。大内の教育により自分のスタイルを作り上げた淳平だったが、自らの正義を貫こうとした父・謙次郎を尊敬していた。
 
パートナーとなった淳平に海外で変死した商社マンの[[過労死]]認定という案件が舞い込む。大内の差し金で商社側の代理人となった淳平はその案件の背後に巨大な陰謀の影を発見する。その頃、京子は塚田と謙次郎、大内が旧知の仲であったことを知る。謙次郎の親友だった塚田は友の無罪を立証すべく裁判を戦うが、無罪を証明する決定的証拠を紛失してしまい敗訴した苦い過去を抱えていた。謙次郎を陥れた相手こそは淳平が弁護する巨大商社ビッグストーンインターナショナルの前身・黒菱商事だった。石田は堪らず、遺恨を乗り越えて淳平にその事実を伝える。一方、[[顧問弁護士]]を差し置き淳平が代理人に指名された経緯を疑っていた戸川は事務所の帳簿が改竄されている事実を知る。だが、大内の陰謀により、戸川は[[不正経理]]の黒幕という濡れ衣を着せられ、大内に逆らうことが出来なくなってしまう。
 
淳平は父の死の真相に迫ってゆく。だが、その先には過酷な運命が待ち受けているのだった・・・
; 石田 学([[段田安則]])
: 早稲田大学法学部卒。35歳。学生時代、「富山の神童」ともてはやされる。淳平の同僚であるアソシエート弁護士で、セントラルには同期入所。事務所の歓迎会で酔い潰れ、淳平宅に泊まったのがきっかけとなり年齢差はあるものの厚い友情で結ばれる。ただ、淳平が多忙なため仕事上がりに飲みに行ったりする機会はほとんどなく、昼食を共にする程度。性格は真面目で不器用なまでに正直。淳平が京子の初裁判で密かに掴んだ証拠を石田に託した際にも、一瞬躊躇したものの事実を正直に伝えている。
: 常勝記録を続ける淳平に対し、[[和解]]で決着させることを得意とする穏健派弁護士。手法が容姿同様互い得意分野が異なることでお互いを認め合っている。ただ、顧客が小さく数をこなすばかりで、地味で冴えないせいもあって、パートナー会議の評価は低く、女子職員の受けはイマイチ。戸川の強引な誘いを断れずなし崩しに交際させられており、彼女には頭が上がらない。
:「弁護士は[[医師]]と同じで、[[原告]]も[[被告]]も心に不安を抱えている。それを治し和解させるのが自分の仕事」という信念を持つ。
: 真面目な優等生タイプの京子に好意を抱き、名刺をもとに塚田事務所を訪ねて以来親しくしている。ただ、京子の関心が自分には向かず、淳平に向いていると悟って自然な形で身を退いている。
: 出世のかかった裁判を淳平に譲られたことを戸川から聞いて自尊心を傷つけられ、更にはピンチを救われたことで格の違いを見せつけられたと痛感し、淳平を避けるようになる。だが、父親の敵である企業の代理人となった淳平を見るに見かねる。横領疑惑をかけられ逮捕された淳平の窮地を救うため、京子や塚田と共に奔走する。その後、淳平が大内を脱税容疑で告発したことでセントラルは評判を落とし落ち目となるが、容疑とは脱税に無関係な一般職員たちの為に残ることを決断する。
 
; 戸川 光江([[室井滋]])
: 淳平と石田の先輩。[[ハーバード大学]]卒。セントラルのパートナー弁護士。
: 最年少で大内からパートナー指名された気の強い才女。飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍する淳平を苦々しく思っており、パートナー会議でも石田を対抗馬として推す。また、完全無欠な淳平の弱みを握るべく身上調査を行い、父親が元弁護士という履歴を知って、角藤に金を渡して調査させるなど、追い落としのためなら手間も金も惜しまない。淳平の代理人補佐として著作権裁判を戦った際には相手側弁護士に匿名で情報を流していたが、逆にそれを利用されて一泡吹かされた。結局、淳平に最年少記録を破られてすっかり落ち目になってしまう。石田の情報で事務所が行っている[[資金洗浄]]を調べようとして二重帳簿の事実を知るが、大内が自分をパートナーにしたのはいざとなった際に経理上の不正は戸川が単独で行ったと切り捨てるつもりでいたことを明かされ、その軍門に屈する
: 結局、淳平に最年少記録を破られ、すっかり落ち目になってしまう。石田の情報で事務所が行っている[[資金洗浄]]を調べようとして二重帳簿の事実を知るが、大内が自分をパートナーにしたのは発覚した際に経理上の不正は戸川が単独で行ったと切り捨てるつもりでいたことを明かされ、その軍門に屈する。
: [[著作権]]関係の事件や[[福祉]]分野の訴訟が得意。石田に対して一方的に入れあげ、職場でも私生活でも彼を持ち上げようと必死になっている。
: 『[[ビッグトゥデイ]]』にコメンテーターとして出演しているなど活躍は多岐にわたっている。
: [[早稲田大学]][[法学部]]卒。セントラルの所長。高岡謙次郎の下で居候弁護士をしていたが、彼の死後に淳平を引き取り、わずか30台半ばにして独立。浅野匠一、堀部安秀両弁護士とセントラル・ロー・オフィスを共同設立、主宰となる。[[法曹界]]に強力なコネクションを作り上げており、商売敵の[[検事]]でさえ意のままに操れる。
: 若い頃に世話になった謙次郎に恩義は感じているものの、弁護士という職業については正反対の考え方を持ち、弁護士を志した淳平を“謙次郎のようにしない”ため手ずから育て上げた。淳平の優れた法廷戦術は大内の教えによるところが大きく、彼もまた勝つためには手段を選ばない。
: 将来的に独立を考えて、事務所で出世することに興味のない淳平が「その裁判に負ければ進退を問われる」石田を強引な手段で救ったことの代償としてパートナーに指名する。その最初の仕事として謙次郎を陥れたビッグストーン・インターナショナルの案件を担当させる。
: 事務所に入る際に淳平は大内に[[白紙委任状]]を預けており、結果的に父と同様に弁護士資格を剥奪される結果となる。
 
===塚田法律事務所===
; 姫野 京子([[鶴田真由]])
: [[お茶の水女子大学]]卒。塚田法律事務所に務める新米弁護士。
: [[司法書士]]の勉強が高じて[[六法全書]]を暗記してしまい、[[司法試験]]に合格したという異色の存在。勉強が得意で熱心だが世間知らず。弁護士になったものの目指すべき方向性を見出せなかったときに淳平を知ってその言葉を聞き、理想の弁護士と思うが、初対面で「今すぐ弁護士をやめるべきだ」と言われ、その後、勝つ為に手段を選ばない姿を目の当たりにして失望した。その後、代理人補佐の立場で淳平と争い、あまりに卑劣なやり口に言葉を失う。だが、代理人としての初仕事で懸命の努力にも関わらず決定的証拠を掴めなかった京子のため、淳平が影で奔走したことを石田から聞かされ見直した。その後、依頼人の不正を知りながら守秘義務により身動き出来なくなった窮地を淳平に救われたことで、想いを寄せるようになる
: 淳平から「弁護士失格」の烙印を押されたと思い込んでいた京子だったが、淳平が横領疑惑で逮捕された際には接見弁護人となっている。
: 実家は[[長野県]]で[[リンゴ|林檎]]農家をしている。[[絵画]]が好きで詳しく、そのことが淳平を救ったこともある。[[ピクルス]]が好き。
 
 
; 岩淵 芳彦([[団時朗]])
: 急成長を遂げた大手商社ビッグストーンインターナショナル専務。その前身である黒菱商事でも幹部を務める。高岡謙次郎に依頼して海難事故の訴訟を起こす。だが、その調査過程で同社の不正を知った謙次郎が不正を告発しようとするや訴えを取り下げ、謙次郎を横領罪で告発して弁護士廃業に追い込み、さらには海難事故訴訟の相手方と合併してビッグストーンインターナショナルへと成長するした岩淵は黒菱商事会社経営幹部だった為なら人の命などなんとも思わない卑劣漢
: その後、独立して「セントラル」を立ち上げた大内のために資金を援助。不法行為で得た多額の資金の[[マネーロンダリング]]を依頼している。大内とは一蓮托生の仲だがその真意は掴めていない。
 
; 郷田 智明([[古尾谷雅人]])
: 敏腕検事。最後の[[キーパーソン]]。同僚の大半が大内の影響下に置かれ、淳平への[[任意同行]]や逮捕令状の請求、証拠のねつ造などに荷担する中、彼らとは一線を引く。
: 過去に高岡謙次郎の横領疑惑事件で主任検事を務め、有罪に追い込んだ人物。その際に弁護側で争った塚田とは旧知の仲。謙次郎の裁判に際し、周到に用意された証拠に飛びつき、その結果[[えん罪]]を生んだとの後悔の念を抱く。
:「信頼できる検事を紹介して欲しい」という淳平の依頼で塚田が引き合わせる。淳平の告発を受理し、大内への脱税容疑によりセントラルを強制捜査。主任検事となり、淳平に逆襲の舞台を与える。
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