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「升」という文字は[[柄杓]]の中に物を入れた形をかたどったものである。そこから量を量る「[[枡|ます]]」の意味、およびそれによって量られる容積の単位を意味するようになった(これとは別に、柄杓で物を掬い上げることから「のぼる」の意味もある)。後に容器の方は「升」に木篇をつけて「枡」と書き分けるようになったが、実際にはあまり区別されていなかったようである。上述のように、1升という量があってそれを量る枡が作られたのではなく、先に物を量る枡が定められ、その量が「升」と定められた。
 
== 歴史 ==
== 古代中国の嘉量による升 ==
=== 中国 ===
*[[漢]]代の1升(今の1合1勺)
[[新]]の[[嘉量]]の測定により、当時の1升は約200cm<sup>3</sup>であったと推定されている。[[隋]]・[[唐]]になると旧来とほぼ同じ200cm<sup>3</sup>程度の小升と、その3倍の大升が定義された。唐以降は小量升は使われなくなった。
*[[隋]]代の大量1升(今の3合3勺)
*隋代の小量1升(今の1合1勺)
*[[唐]]代の大量1升(今の3合9勺6撮)
*唐代の小量1升(今の1合3勺2撮)
 
唐以降も1升あたりの体積は増大し、[[明]]・[[清]]には1Lあまりになっていた。1929年に制定された[[市制 (単位系)|市制]]では、1升は正確に1Lに等しいと定義され、この値が現在も使われている。
== 日本における升の歴史 ==
 
日本において「升」という単位は[[大宝律令]]にまず見られる。古代中国における1升は現代の1合程度であったが、[[唐]]代には3合程度になり、日本に伝わるころには4合程度になっていた。日本では、当時の唐の升を導入し、大升を約0.71リットル(新京升の約0.4倍)、その3分の1の小升を約0.24リットル(同0.1倍)としたとの説がある。
=== 日本 ===
日本において「升」という単位は[[大宝律令]]にまず見られる。古代中国における1升は現代の1合程度であったが、[[唐]]代には3合程度になり、日本に伝わるころには4合程度になっていた。日本では、当時の唐の升を導入し、大升を約0.71リットル(新京升の約0.4倍)、その3分の1の小升を約0.24リットル(同0.1倍)としたとの説がある。
 
以上を含め奈良時代の升量については、江戸時代の学者によるものをはじめ各種の説があるが、いずれも律や令の記述と中国の度量衡制度からの推定に過ぎなかった。しかし、澤田吾一は、奈良時代の穀倉の大きさから割り出し、当時の1石として2,800立方寸を得た。当時使われていた尺度から現在の升量に換算すると、当時の1升は現升の0.4升に当たる(澤田吾一『奈良朝時代民政経済の数的研究』、復刻柏書房)。現在、最も信憑性の高いと信じられている升量である。
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==関連項目==
* [[体積の比較]]
 
{{体積の単位}}
{{尺貫法の単位}}
 
{{DEFAULTSORT:しよう}}
[[Category:体積の単位]]