「ホルスター」の版間の差分

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[[File:Leather_gun_holsters_without_guns.jpg|thumb|right|200px|様々なホルスター]]
'''ホルスター'''({{lang-en-short|holster}}、[[鞘]])は、[[拳銃]]を収めるケースの事。[[日本]]では'''拳銃嚢'''(けんじゅうのう)とも。
 
== 概要 ==
ホルスターは、内部に[[拳銃]]を収めて携行するという、[[]]における[[鞘]]と同じ機能を持つ。普段は確実に銃を保持し、使用時には素早く銃を抜けることが要求される。材質は古くから一般的である[[革]]製のものや、現代では[[ナイロン]]製や[[樹脂]][[射出成形|成形]]のほか、[[ゴム]]引き製や[[布]]製のものなどがあり、体に着ける位置によってヒップホルスター、ショルダーホルスター、レッグホルスターなどがある。変わったところでは、ホルスターをそのまま[[銃床|ストック]]として取り付けられるものもある([[スチェッキン・マシンピストル|スチェッキン]]など)
 
[[刑事ドラマ]]や[[西部劇]]をはじめとするアクションドラマで小[[道具]]として[[役者]]が良く身に着けている。
 
== 種類 ==
さまざまな種類があり、どのホルスターを使うかは、何を求めるか([[]]を隠し持つのか外から見えるように装備するのか、どのような銃を収めるのかなど)によって決まる。
 
=== 装着部位 ===
体に装着する位置によって、以下のような種類がある。
;ヒップホルスター
:腰の周囲に装着する。装着位置に関しては、利き腕側側面(ストロングサイド・ドロー)、反対側側面(クロスドロー)、背面、腹部など多くのバリエーションがある。[[ベルト (服飾)|ベルト]]に固定する形式が多いが、ズボンと身体の間に板状部品(パドル)を挟みホルスターを固定する「パドルホルスター」なども存在する。[[]]を収めた時のグリップの高さにより「ローライド」「ハイライド」(ローはベルトより下、ハイはベルトより上)、他には前が切ってあってそのまま押し出せる「フロントブレイク」、レバーを引けば袋部分が丸ごと開くため抜く必要もない「クラムシェル」(cramshell=[[二枚貝]]の[[貝殻|殻]])、逆にグリップまでカバーされ、簡単には抜けない「フルフラップド」(一般に儀式用)、グリップ底部が上方を向き、[[|銃身]]は地面と平行、または平行に近い角度になるよう腰背部に装着する「バックサイド」といったバリエーションがある。[[軍服]]や[[戦闘服]]着用の[[軍人]]、制服[[警察官]]、私服刑事など、最も多く使用されている形式。[[銃口]]が真下に向くものをナチュラルレイクと呼び、前に向くものをフロントレイク、後ろに向くものをバックレイクと呼ぶ。フロントレイクは競技用に多くみられ、バックレイクは私服警官などが多く用いる。
;ショルダーホルスター
:[[脇]]の下に銃を吊るす。[[ストラップ]]を肩に掛け、反対側の肩や脇腹に[[ストラップ]]、ゴムバンドなどを掛けて固定する。隠し持つことを重視し、私服刑事、[[航空機]]や[[装甲車|装甲車両]]乗務などの狭い空間で任務に付く[[兵|兵士]]などに使用されている形式。一般的には銃口を下に向けて収納するモデルが多いが、グリップが下を向く「アップサイドダウン」(逆様)、銃が水平に近い状態になる「ホリゾンタル」というモデルもある。武装している私服刑事がどんなに暑くても上着を脱がないのは、銃入りのホルスターを顕にしないためである。
;レッグホルスター
:ベルトから吊るし、なおかつホルスター付属のバンドによって、[[脚#人の脚|太腿]]側面に固定する。[[ボディーアーマー]]や[[タクティカルベスト]]を着用した際でも銃が抜きやすいため[[特殊部隊]]で多く使用されている形式。正しくは「サイ・ホルスター」(サイ=thigh=thighで太腿)。
他に、ズボンと身体の間に銃を固定するインサイドホルスター、足首に付けるアンクルホルスター(使用は小型[[拳銃]]に限られるので潜入捜査や予備銃携帯のために使われる)などがある。
このうち、バックサイドホルスターとショルダーホルスターは、常に銃口を安全な方向に向けていなければならない[[射撃競技]]では使用しづらい。特にバックサイドホルスターは、銃を抜いたときに銃口が真後ろを向いている瞬間が必ず存在し、場合によってはルールで使用できないこともある。
 
=== 材質 ===
ホルスターの材質としては、現代では[[]][[ナイロン]]、そして「カイデックス」([[アクリル]][[変性]]高衝撃[[塩化ビニール]])成型の3種類が代表的である。これらは、次のような特徴を持つ。
;革製ホルスター
:[[]]の保持が確実。[[ストラップ]]などを使わず、革との摩擦力や縫い込まれた金属板で銃を固定できるものも多い。
:外観、感触に高級感がある
:使用者に合わせた特注を専門職人へすることが可能([[ガンマン]]の使用するものではベルトと一体になった種類があり、また銀のスタッドで飾られたりするものもある)
:高価
:常に磨いたり保革油を塗ったりなどの手入れが必要。水濡れなどは論外。
:特定の機種専用設計となる。同じような大きさの銃でも細部の形状は異なるため、他の機種には使用できない場合が多い。無理に使用するとホルスター内部を傷付け、銃を固定できない。
 
;ナイロン製ホルスター
:汎用性が高い。大きさ、形状が近い銃の場合、他機種用のホルスターでも使える場合が多い。
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:手入れが容易。水を被っても乾かせばよい。
:銃を固定するためのストラップやフラップが必須で、銃を収めるのに手間がかかる。
 
;カイデックス製ホルスター
:銃の保持が確実で出し入れが容易。ホルスター本体の形状が立体的に銃に合わせてあり、差し込むだけで固定できるものが多い。また、使用者以外には抜けないという、強奪を防ぐための安全機構を備えたものもある。
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*[[フォーブス]]
*アルフォンソーズ
*ブラックホーク
 
{{Commonscat|Holsters}}
[[Category:銃の構造・部品|ほるすたあ]]