「ジェローム・フランク」の版間の差分

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しかし、フランクはこのリアリズム法学陣営の中でも[[極左]]の革命的過激分子であり、盟友であるはずの[[カール・ルウェリン|ルウェリン]]のリアリズムを疑問視し、論敵パウンドと一束に扱った。ルウェリンは晩年"The Common Law Tradition"<ref>ルウェリンは同書をリアリズム法学の金字塔たらしめんとしたが、その内容は奇妙な言辞を弄しただけのもので、伝統的法学の域を出ない凡著であった。『現代法思想の潮流』(前掲注3)289頁。</ref>を著し、フランクに対し憎悪と軽侮に満ちた批判を浴びせた<ref>『現代法思想の潮流』(前掲注3)286-289頁。</ref>。
 
フランクは『法と現代精神』において、判決の予測など全くの幻想である、なぜなら、判決を決定するのは裁判官の政治的信条や虫の居所、あるいは最終的には一種の「勘(hunch)」と言うべきだからである、と論じた<ref>『二十世紀の法思想』(前掲注1)66頁。</ref>。彼は当時の諸[[社会科学]]の中で最も[[自然科学]]に接近していた心理学、特にフロイトの精神分析学や[[ゲシュタルト心理学]]、[[行動主義心理学]]に頼って、実験主義的・[[行動科学]]的な法学研究の先鞭をつけた。すなわち、法体系の完全さと法的確定性(legal certainty)を確信し、司法過程を
* '''R'''(legal '''R'''ule,法規範)×'''F'''('''F'''acts of case,事実)='''D'''(court's '''D'''ecision,判決)
と捉える物神崇拝的態度ではなく、