「カシミール効果」の版間の差分

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[[ワープ]]や[[ワームホール]]の論文においては、その実現性の論拠としてしばしばカシミールエネルギーという言葉が登場するが、それはこの現象のことを指している。カシミール効果の引力作用は二枚の金属板の内外の真空のエネルギー差に起因し、金属板間の真空のエネルギーは負の値をとる。ワームホールなどの維持には「負の重力」を生み出す負のエネルギーが必要となるので、負のエネルギー状態が確認された唯一の例としてこの効果が取り上げられるのである。
 
Morris, Thorne, Yurtsever の指摘によれば、時空に局所的に負の質量領域を生み出すために量子力学でのカシミール効果を用いることができる[<ref>{{Cite web |author=Michael S. Morris, Kip S. Thorne, and Ulvi Yurtsever |url=http://prolajournals.aps.org/prl/abstract/PRL10.1103/v61/i13PhysRevLett.61.1446 |title=Wormholes, Time Machines, and the Weak Energy Condition |date=1988-9-26 |accessdate=2014-8-14}}</p1446_1]ref>。ただし、あくまで真空のエネルギー状態を負にまで引き下げることができると確認されたというだけで、実際に負のエネルギーを形として取り出せたというわけではない。
 
== 斥力について ==
カシミール効果は、電荷を持っていない二つの物質の間の斥力として現れる場合がある。[[エフゲニー・リフシッツ]](Evgeny Lifshitz) は、ある状態(一般的には流体を含むとき)では斥力が生じることを理論的に示し、物体を浮上させる方法としての発展性から注目を集めた。
浮上実験はいまだに達成されていないが、最近の実験で斥力が立証された[<ref>{{Cite web |url=http://www.economist.com/science/displaystory.cfm?story_id=11402849] |title=The Casimir effect:Much ado about nothing |publisher=The Economist |date=2008-5-22 |accessdate=2014-8-14}}</ref>
 
== 参考文献 ==