「セスナ サイテーション」の版間の差分

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=== 時代背景 ~フラクショナル・オーナーシップ ===
1980年代後半、ビジネスジェットの新たな所有形態が現れる。航空機の所有権を分割して販売、それを購入した所有者には所有比率に応じた飛行時間が割り当てられ、その飛行時間内であれば何時でも航空機を使用できる権利を保証するというもので、「[[フラクショナル・オーナーシップ]]」と呼ばれた。

この事業モデルの考案者はエグゼクティブ・ジェット・アビエーション(EJA、現[[ネットジェッツ]])社。1965年設立のEJA社はビジネス機のチャーター運航をしていたが、[[1984年]]からフラクショナル・オーナーシップ事業を開始した。この販売方法は当初、1機売れるところが分割所有権分しか売れなくなると考えられ航空機セールスマンから嫌われたが、実際にはビジネスジェットなど考えてもみなかった新規顧客を開拓することとなり、一挙にビジネスジェット機は普及しはじめた。

アメリカ国内ではEJA社のような運航会社が次々と設立されて、大量にサイテーションを購入することになった。EJA社の場合、当初6機のサイテーションでフラクショナル・オーナーシップ事業を始めたが、その後ウルトラ 78機、VII 29機、エクセル 52機、X 36機、ソヴリンは計画発表と同時に50機を発注し、さらに50機の仮注文を出している。アメリカにはこれだけのビジネスジェット機の潜在需要があったということだ。また、サイテーション・シリーズは小型機から中型機までのラインナップをきめ細かく揃えることで、これらの運航会社の需要に見事に応えている。現在ではフラクショナル・オーナーシップは世界各国で最も一般的なビジネスジェット機の所有方法となっている。
 
=== 後退翼モデル ===