「オウム」の版間の差分

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Macinchan (会話 | 投稿記録)
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[[ファイル:Cacatua moluccensis excited.jpg|thumb|left|翼をクリップされたペットの[[オオバタン]]<br>白色オウムのなかで最大の種で、体長およそ{{convert|52|cm|in|abbr=on}} 、体重は775-935&nbsp;g に及ぶ<ref name="Forshaw (2006). plate 4.">Forshaw (2006), plate 4.</ref>。 オウムはやかましく、手数のかかるペットである。|alt=翼をクリップされた白とサーモンピンクのオウムが、冠羽をたてて翼を羽ばたかせながら、明らかに叫んでいる。左足にリングをつけている。]]
オウムはその外観や知能、そして魅力的な個性のためペットとして飼育されているが<ref name = "HBW"/>、それにも関わらずペットや[[:en:companion parrot|コンパニオンパロット]]としては問題の多い生き物かもしれない<ref name=RLow1999-p16/>。アカビタイムジオウムは定評ある話し手ではあるが<ref>Lendon, p. 97.</ref>、一般にオウムは[[:en:Talking bird|人語をまねする]]ことがあまりうまくない
<ref name = "DA 2003">{{cite book |first= David |last= Alderton |title= The Ultimate Encyclopedia of Caged and Aviary Birds |isbn= 184309164X |page= 205|publisher =Hermes House |location= London, England |year= 2003}}</ref>。それでも日本語では「鸚鵡返し」(オウム返し)という<ref>英語ではparrot-ingの他に「ヨウム(洋鵡)」[[:en:Psittacus|(Psittacus)]]などから[[:en:Psittacism|(Psittacism)]]と呼ばれる。[[言語学]]ではオウムなどの「言葉」は有限の文法で無限の文を作れないので言語と考えられていない。</ref>。飼育に当たっては、インコやオウムについて十分な経験を積んだ人物が世話することが最も望ましい<ref name=RLow1999-p16/>。オウムは社会性動物であり、その社会性に対する欲求を満たすことは容易ではない<ref name=RLow1999-p16>Low, p. 16.</ref>。そして、一羽でかごに長時間入れられていれば、苦痛を感じることだろう<ref name=RLow1999-p23>Low, p. 23.</ref>。クロオウムが飼育されているのを見ることは白色オウムに比べて稀である<ref>{{Harvnb|Athan|1999|p=84}}</ref>。クロオウムはヨーロッパの動物園では稀にしか見ることがないが、これはオーストラリアでの野生生物の輸出規制によるためである。これらの鳥はオーストラリア政府からの貸し出しによって獲得されたものである<ref>{{cite journal|last=King CE, Heinhuis H, Brouwer K |date= 18 Dec 2007 (online)|title=Management and husbandry of black cockatoos Calyptorhynchus spp in captivity|journal=International Zoo Yearbook|volume=37|issue=1|pages=87-116|doi=10.1111/j.1748-1090.2000.tb00710.x }}</ref>。
 
オウムは大抵その飼い主に対して、また時には他人に対しても非常に愛情豊かであるが、またその世話には大変な手間がかかることもある。さらにまたその好奇心はきわめて強く、このことはかれらがいじり回し、かじり、分解し、そして破壊するための対象を安定的に供給しなければならないことを意味する。飼育下のオウムは退屈でいることに苦しむかもしれない。このことは、たとえば[[:en:Feather-plucking|毛引き]]といった[[:en:Stereotypy|常同行動]]に繋がることがある。このようなオウムの毛引きは身体的な理由(たとえば炎症性の疾患)よりはむしろ心因性の理由である傾向がある<ref>{{cite journal|last=Garner|first=MM|coauthors=Clubb SL, Mitchell MA, Brown L|title=Feather-picking psittacines: histopathology and species trends|journal=Veterinary Pathology|year=2008|volume=45 |issue=3 |pages=401-08|url=http://www.vetpathology.org/cgi/content/full/45/3/401|accessdate=7 December 2009|doi=10.1354/vp.45-3-401}}</ref>。これ以外の大きな欠点として、きわめて強い力でかみついて、ひどく痛い咬傷を与える能力や<ref name=Ath86>{{Harvnb|Athan|1999|p=86}}.</ref>、ほとんどの種のオウムが並外れたつんざくような叫び声をもった、非常にやかましい鳥であると言う事実などがある<ref>{{Harvnb|Athan|1999|p=87}}.</ref>。オオバタンなど<ref>{{Harvnb|Athan|1999|p=91}}</ref>''Cacatua'' 亜属の白色オウムは、これらについて最も問題の多い鳥である<ref>{{Harvnb|Athan|1999|p=92}}.</ref>。すべての種のオウムがその羽根に微細な粉末[[:en:Down feather#Powder down|(脂粉)]]をつけているが、これが特定の人たちにアレルギーを引き起こすことがある<ref name=Ath86/>。一般にモモイロインコやシロビタイジオウムなど、より小型のオウムの方が、はるかにペットとして飼うことが容易であると考えられており、前者の方が大型種のような大きな金切り声で叫ぶ傾向が少ない<ref>Lendon, p. 107.</ref>。オウムの中で最小の種であるオカメインコは、もっともポピュラーなペットであり、またもっとも飼育の容易なインコである<ref>Lendon, p. 112.</ref><ref>{{Harvnb|Athan|1999|p=93}}</ref>。そしてまた、さまざまな[[:en:Cockatiel colour genetics|色変わりの変種]]をペットショップで入手することができる<ref name="Forshaw (2006). plate 6."/>。