「ダイアトニック」の版間の差分

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その後、蛇腹楽器の改良と多様化が進んだ。バイソニックの蛇腹楽器でも、半音のボタン鍵盤を追加して増やし、半音階も網羅できるタイプも現れた。しかし蛇腹楽器の世界では、長年の習慣をふまえ、クロマティック・スケールを弾ける蛇腹楽器でも、ボタン鍵盤がバイソニックなら、習慣的に「ダイアトニック」ないし「セミ・クロマティック」(準クロマティック式)と呼ぶ(このような呼称上の「ねじれ」は、西洋の楽器では珍しくない。例えばフルートは、現在は金属製の改良型が主流であるが、分類上は「木管楽器」と呼ばれる。その理由は、改良前の昔のフルートは木製だったからである。蛇腹楽器の呼称や分類にも、金属製のフルートを「木管楽器」と呼ぶのと同様の確信犯的な感覚がある)。
 
蛇腹楽器の場合、外見がほぼ同じであっても、鍵盤の配列がダイアトニックかクロマチックかで、奏法も音楽のフィーリングも全く変わってしまうため、事実上、別種楽器になる。アコーディオンやバンドネオン、コンサーティーナなどでの演奏者は、「ダイアトニック派」と「クロマティック派」に分かれ、それぞれ自分の楽器に強い思い入れをもつ傾向がある。
 
そのため、例えばバンドネオンを購入して習うような場合、自分のあこがれの名奏者がダイアトニック派かクロマティック派か事前に調べておかないと、あとで失望することになりかねない。(詳しくは[[バンドネオン#ボタン配列-ディアトニックとクロマチック]]参照)
 
[[Image:A convertor free-bass piano-accordion and a Russian bayan.jpg|thumb|150px|鍵盤式アコーディオンと、クロマティック・ボタン・アコーディオンの一種であるロシアのバヤン。]]また具体的に言うと例えば一口に「ボタン式アコーディオン」と言っても、フランスやロシア等の音楽で使われる大型のものはクロマティック式が多く、アイルランドや中南米で使われるものは小型のダイアトニック式が多い、という傾向がある(あくまでも「傾向」である)
 
=== 半音階もカバーする「ダイアトニック」式蛇腹楽器 ===