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[[画像:Irimoya.svg|230px|right]]
[[画像:shikoroyane.jpg|thumb||230px|right|錣屋根]]
'''入母屋造'''(いりもやづくり)は、[[東アジア]][[伝統]]的[[屋根]]形式のひとつである。広義には当該形式の屋根をもつ[[建築物]]のことを指す。単に入母屋ということもある。
 
== 概要 ==
入母屋造の屋根は、上部においては[[切妻造]](長辺側から見て前後2方向に勾配をもつ)、下部においては[[寄棟造]](前後左右四方向へ勾配をもつ)となる[[構造]]をもつ。[[弥生時代]]の[[集落]][[遺跡]]である[[登呂遺跡|登呂]]の[[竪穴式住居]]が[[茅葺|茅葺き]]の入母屋造で[[復元]]されているほか、[[奈良県]]の[[佐味田宝塚古墳]]から出土した家屋文鏡(かおくもんきょう)にも当時の住居様式四種が表されており、その中の一つにも入母屋造のものが見られる。また、家形の[[埴輪]]は屋根形式が入母屋であるものが多い。
 
[[日本]]においては古来より[[切妻屋根]][[寄棟屋根]]より尊ばれ、その組み合わせである入母屋造はもっとも[[格式]]が高い形式として重んじられた。[[瓦葺き]]の入母屋は、[[法隆寺]]の金堂や[[平安神宮]][[大極殿]]のほか、各地の[[城郭]]建築でも見ることができる。[[京都御所]]の[[紫宸殿]]のように切妻部分と寄棟部分の角度が一続きでないものは[[錣屋根]](しころやね)と呼ばれる。
 
なお、この形式の屋根は[[西洋]]では少なく、[[ (建築)|木造建築]]が発展している一部の[[]]でしか見られないが、日本のほか、[[中国]]、[[韓国]]、[[台湾]]のほか、[[ベトナム]]、[[タイ王国|タイ]]、[[インド]]、[[インドネシア]]等、[[東洋]]の[[寺院]]ではよく見られる。中国では'''歇山頂'''(けつさんちょう)、歇山式屋頂、または九脊頂とも称される。[[宋 (王朝)|宋朝]]では九脊殿、曹殿、廈両頭造などと呼ばれたが、[[清]]朝の頃に歇山頂と呼ばれるようになった。
 
== 入母屋造のその他代表的な建物 ==
* [[日本建築史]]
*[[新薬師寺]]本堂
* [[新薬師寺]]本堂
* 蓮華王院本堂([[三十三間堂]])
* [[醍醐寺]]金堂
* [[仁和寺]]金堂
* [[東寺]]金堂
* 京都御所紫宸殿
 
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