「十脚目」の版間の差分

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上記のように受精卵を雌が保持する例が多いが、一部は孵化後も雌がしばらく保護する例が知られる。ただしそれ以降も家族集団を作る、と言った例は少ない。しかしテッポウエビ類では[[真社会性]]のものが発見されており、昆虫以外での数少ない例として注目される。干潟などではカニ類が極めて密集した集団を形成する。これは[[群れ]]というより、生息環境で規定された結果的な集団と見た方がよい。[[ミナミコメツキガニ]]のように決まった巣穴をもたず集団で移動する例も知られる。また、このような密集した集団の中で雌雄の交渉や雌を巡っての雄同士の争いが見られる例も多く、[[動物行動学]]的な研究の対象となっている。このような習性面での知見は、[[昆虫]]に比べてこれまで多く知られてこなかったのは、やはり大部分が海中で起きていることであり、ヒトの眼に触れることが少なかったためと思われる。
 
淡水や陸に生活するものの多くは、幼生期を海中で過ごす必要がある。その際は産卵のために親が海へ下る、あるいは幼生が川の流れに乗って流下し、大きくなると川を遡上するという通し[[回遊]]をすることになる。陸生のものではある時期に一斉に海を目指して移動し、海岸で放卵する例があり、人目を引くことがある。多くはないが全生活史を淡水域、あるいは陸上で過ごすものもある。
 
=== 生殖と発生 ===