「北海道警裏金事件」の版間の差分

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== 事件の内容 ==
この事件の特徴は、捜査協力者がいたことにして、その費用を本部に請求し、その費用を[[警視]]以上の幹部が私的流用していた点である。また、偽[[領収書]]を作成もしていた(協力者として勝手に名前を使われた人物は慰謝料訴訟を起こし勝訴している<ref>{{Cite news|newspaper=北海道新聞|title=道警側が控訴断念 裏金敗訴確定|date=2005-09-02|url=http://www5.hokkaido-np.co.jp/syakai/housyouhi/document/0509/050902a.html}}</ref>)
 
主に[[裏金]]作りをしていたのは本部の次席や管理官、署では次長又は副署長が担当していたが、自らも裏金を受け取っていた。2003年11月28日には、時の警察本部長・芦刈勝治警視監(07年2月警察庁辞職)が定例会見で「不正経理の事実はない」と否定した。[[高橋はるみ]][[北海道道知事]]これを受けて'''「疑惑を否定した道警本部長の発言は重い」'''と疑惑を否定する[[北海道警察|道警]]を支持するコメントを発表し、道としてこれ以上の真実追及は行わずに幕引きを計ろうとした。この高橋知事の方針は各種[[メディア]]や道民から強い批判を受け、後に[[市民オンブズマン]]が中心となり追求が行われ、[[北海道議会]]でもこの件が取り上げられるようになり、年が明けた2004年にようやく高橋知事や道警本部長が重い腰をあげ、内部調査に着手した。また[[北海道新聞]]が2003年から特集を組んで追及を開始している。
 
2004年2月になって、元釧路方面本部長[[原田宏二]]が「自分が退職するまでは裏金が存在していた」と記者会見で告発し<ref>{{Cite news|newspaper=北海道新聞|title=原田氏証言 自浄なき組織に憂い 報償費疑惑 「現場の声なき声だ」 道警幹部も心に揺れ|date=2004-03-05|url=http://www5.hokkaido-np.co.jp/syakai/housyouhi/document/0403/20040305_k.html}}</ref>、更に翌月には、[[弟子屈警察署]]次長を最後に退職した元[[警部]]が長年にわたり裏金作りをしていたことを告発し、後に元[[生活安全部]]長も同じようなことを告発した。
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これを境に道警は更なる内部調査を行ったが現在でも事実解明をしているとは言いがたい。内部調査メンバーはいずれも副署長や次席を経験した幹部ばかりであった。しかも、後の調査結果の発表では当時の本部長や警務部長、総務部長のいずれも「私的流用はなかった」と発言したが、告発した二人は「私的流用は間違いなくあった」と言うなど食い違いが見られた。
 
2004年8月には、[[興部警察署]]長が裏金問題のために[[自殺]]した<ref>{{Cite news|newspaper=北海道新聞|title=興部署長、裏金苦に自殺か 遺書「私利私欲なかった」|date=2004-08-05|url=http://www5.hokkaido-np.co.jp/syakai/housyouhi/document/0408/20040805_b.html}}</ref>。[[遺書]]では「自らも裏金を作り受け取っていた」と書かれていた。冬頃には北見方面本部警備課でも裏金疑惑が浮上し、2004年12月になり内部処分を発表した。処分者数は3235人で、[[懲戒処分]]が98人、減給は86人、戒告11人、内規処分が本部長をはじめ137人、更に2750人が口頭厳重注意や口頭注意で最も重かったのが停職1ヶ月(1人)で、日本警察、道警史上初の大規模不祥事事件の割には軽い処分であった。
この事件での裏金総額は2億5600万円で、2004年12月に道に返還した。