「無閉塞運転」の版間の差分

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== 無閉塞運転 ==
=== 方法 ===
具体的には、閉塞信号機の停止信号で停止した列車は、停止後1分経過した後運転士の判断で、15km/h以下で、[[自動列車停止装置|ATS]]の電源を一時的に切って(事業者によっては切らない場合もあり、その場合は[[速度照査]]に当たらないようにする)、停止信号が現示されている当該[[閉塞 (鉄道)|閉塞]]区間([[防護区間]])の内方に進入する(この際に[[手旗]]を使用する場合もある)。
 
この場合、その防護区間内には通常ほかの列車が存在するため、前方の列車を確認した場合には即時に停止しなければならない。また、無閉塞運転とした区間内(無閉塞運転を開始した閉塞信号機から、次の主信号機までの区間)においては、いずれの信号機がいかなる現示であろうとも、15km/hを超えて進行してはならない(ただし次の主信号機が停止現示なら無論その外方で停止しなければならない)。
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無閉塞運転は、長時間停車による旅客サービス低下防止の方法としては非常に有効であるが、[[1997年]]の[[#東海道線片浜列車追突事故|東海道線片浜列車追突事故]]や[[2002年]]の[[#鹿児島線列車追突事故|鹿児島線宗像列車追突事故]]で、無閉塞運転時に先行列車に向けた信号機や中継信号機の進行現示を誤認して加速してしまうという、安全性に関する問題が浮上した。
 
無閉塞運転は「1閉塞1区間」の原則の例外となる重要な判断である割には、一運転士による単独の判断および運行であり、また確認すべき作業も通常運転よりも増え、判断ミス([[ヒューマンエラー]])によって発生する危険は重大なものである。片浜事故を承けた運輸省の検討要請によりJRJR東日本など少なくない鉄道事業者は後述の閉塞指示運転に移行していたが、宗像海老津事故発生で運輸省はJRJR九州・西日本・東海を含めて「指令の許可のない無閉塞運転の禁止」(=JR(=JR東日本でいう「閉塞指示運転」)と、列車への通信設備完備を求める行政指導を行い徹底した。
 
== 閉塞指示運転 ==
'''閉塞指示運転'''(へいそくしじうんてん)とは、無閉塞運転を行う際に[[列車無線]]などにより[[運転指令所]]の指示を受けた上で停止信号をえて進行することをいう。閉塞指示運転を行う際に、運転指令所の指令員と運転士が相互に閉そく区間に列車がいないことを確認することにより「1閉塞1区間」の原則をより強いものとしている。
 
なお閉塞指示運転中は、運転士の注意力のみで安全を確保することは無閉塞運転と同じである。
 
=== 閉塞指示運転の方法(例) ===
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また、破損状況の調査結果(全車両の両端部分がまんべんなく破損しており、結果として全車両が廃車となった)から、衝突時の車両の安全性向上に関する取組みの強化が指示された。
 
なお、廃車になったうちクハ810-2の運転台は九州鉄道記念館の運転シレータに転用されている。
 
==関連項目==