「ジャン・ティロール」の版間の差分

[[エコール・ポリテクニーク]]、[[国立土木学校]]、[[パリ大学|パリ・ドフィーヌ大学]]で学んだのち、1981年に[[マサチューセッツ工科大学]] (MIT) で [[Ph.D.]] を所得。同年セルジー・ポントワーズ大学研究員となる。1984年より1991年まで MIT 経済学部教授、1998年に[[Econometric Society|国際計量経済学会]]会長。1999年から2006年はフランス首相官邸で経済分析官の任にあたる傍ら、2001年にはヨーロッパ経済学会会長および MIT 客員教授を務めた。

ティロールは、1970年代まではあまり分析されていなかった [[M&A]] などにおける企業の意思決定というテーマに関して、[[ゲーム理論]]や[[情報経済学]]などの視点を取り入れた新しいフレームワークを提示し、1988年に著した『産業組織論』はこの分野の「古典」ともいえる著作となった<ref name="nikkei_2014-10-13" />。また彼は、市場における[[独占]]や[[寡占]]に対して国はどのように[[規制]]を行ない消費者の利益を守るかという課題を<ref name="nikkei_2014-10-13" />、緻密な数学モデルを中核に据えて分析し<ref name="wsj_2014-10-14">{{Cite web | date=2014-10-14 | url=http://jp.wsj.com/news/articles/SB12706435818283254423204580212982777556938 | title=ノーベル経済学賞にフランス人のティロール教授 | publisher=ウォール・ストリート・ジャーナル | accessdate=2014-10-15}}</ref>、その理論は主に欧州各国の金融・通信分野などで規制政策や競争政策に大きな影響を与えてきた<ref name="nikkei_2014-10-13" />。

ティロールのこの「{{仮リンク|規制の経済学|en|Regulatory economics}}」は高く評価され、彼は2014年に「市場の力や規制についての分析」という理由で[[アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞|ノーベル経済学賞]]を単独受賞した<ref name="nikkei_2014-10-13">{{Cite web | date=2014-10-13 | url=http://www.nikkei.com/article/DGXLASGH13H02_T11C14A0000000/ | title=ノーベル経済学賞にティロール氏、産業組織論に貢献 | publisher=日本経済新聞 | accessdate=2014-10-15}}</ref>。アカデミーは、ティロールが市場への規制は慎重に適用される必要があるということを示したと評した<ref>[http://toyokeizai.net/articles/-/50499 ノーベル経済学賞､ティロール氏の功績とは]東洋経済オンライン 2014年10月15日</ref>。