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{{一部転記|自由貿易協定|自由貿易|p2=金融政策|date=2014年11月}}
{{出典の明記|date=2009年10月}}
{{国際通商}}
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===自由貿易協定===
{{see also|自由貿易協定#メリットとデメリット学者の見解|日本のTPP交渉及び諸議論#議論}}
 
== 自由貿易の問題 ==
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野口旭、田中秀臣は「日本の賃金が各国と比較して割高だとすれば、それは単に為替レートが実物経済の均衡・整合的な水準にまで調整されていないということに過ぎない」と指摘している<ref>野口旭・田中秀臣 『構造改革論の誤解』 東洋経済新報社、2001年、85頁。</ref>。
 
===金融政策の不確定性の増大===
[[リーマンショック]]後の不況と高失業率に対して米国[[FRB]]は大規模な[[量的緩和]]で対処してきたが、緩やかな回復傾向にある経済にあってもパートタイム労働者の割合の増加や労働参加率の低下やターンオーバーの増加などが見られる。これらが周期的要因で起きているなら金融政策で対処できるが、いくらかの要因には対処できないとする見解を[[ジャネット・イエレン]]をはじめFOMCは出している<ref name=macrobusiness2014aug25G />。またグローバル化(あるいは企業が企業収益のみを追求すること)によって労働者の[[実質賃金]]が低下するケースを[[FOMC]]が金融政策ではコントロールできないと考えており<ref name=macrobusiness2014aug25G>[http://www.macrobusiness.com.au/2014/08/janet-yellen-brings-the-doves/ Janet Yellen brings the doves] MacroBusiness, 25 Aug 2014</ref>、これによって賃金上昇の阻害がおこり労働指標が現実の労働市場を反映しない可能性がある。これによってFOMCのメンバーが、利上げなど金融政策の出口政策を考える上での不確定要素となってしまっている<ref name=macrobusiness2014aug25G />。
 
経済学者の[[アンナ・シュウォーツ]]は「金融当局が政策的に間違わなければ、本来、金融危機は短期的な現象である。公衆の追加的な通貨への需要が緩和されれば、危機は自然に終息する」と指摘している<ref>田中秀臣 『ベン・バーナンキ 世界経済の新皇帝』 講談社〈講談社BIZ〉、2006年、127頁。</ref>。
 
野口旭、[[田中秀臣]]は「金融政策は、政治的・資源配分上の歪み、財政赤字を生み出さない」と指摘している<ref>野口旭・田中秀臣 『構造改革論の誤解』 東洋経済新報社、2001年、57頁。</ref>。野口、田中は「ケインズ後の時代を生きる人々にとって、雇用・物価の変動は受け入れなければならない『運命』ではない。政府・中央銀行がマクロ経済政策によって総需要を適切に管理すれば、適正な失業率・物価上昇を維持することは可能だからである」と指摘している<ref>野口旭・田中秀臣 『構造改革論の誤解』 東洋経済新報社、2001年、11頁。</ref>。
 
野口、田中は「高コストの問題は名目賃金ではなく『実質賃金』の上昇であり、実質賃金が上昇すれば、企業は雇用を縮小させるしかない。つまり、完全雇用をマクロ経済的に実現させるためには、実質賃金を低下させるしかない。そのためには、名目賃金を低下させるか、物価水準を上昇させるかのどちらかが必要となる」と指摘している<ref name="kozokaikaku160">野口旭・田中秀臣 『構造改革論の誤解』 東洋経済新報社、2001年、160頁。</ref>。
 
原田泰は「金融緩和の目的は雇用を増やすことであって賃金を上げることではない。もちろん、金融緩和で雇用が増えて、失業率が下がっていけば、いずれ賃金は上がる。しかし、雇用が伸びる前に賃金を上げては、かえって雇用の伸びを妨げることになりかねない」と指摘している<ref>[http://wedge.ismedia.jp/articles/-/2631 政府が企業に賃上げ要請 何かがおかしい]WEDGE Infinity(ウェッジ) 2013年3月6日</ref>。
 
経済学者の[[飯田泰之]]は「[[アベノミクス]]の一本目の矢は、決して金持ちの味方・貧乏人の敵ではない。所得に関しては中立であり、むしろ格差是正的な側面もある」と指摘している<ref>[http://synodos.jp/economy/11455 アベノミクスを成功させるために、消費税増税を先送りせよ /山本幸三×飯田泰之]SYNODOS -シノドス- 2014年11月5日</ref>。
 
{{see also|失業#賃金との関係}}
 
== 脚注 ==